日本のプロスポーツは海外カジノからカモられているのか

ソフトバンクや楽天など約60社でつくる「スポーツエコシステム推進協議会」は日本のスポーツを対象とする海外のベッティング(賭博)市場が年間5兆~6兆円に上るという試算を発表しました。

日本では、ポーツベッディング(賭博)は禁止されていますが、
海外では日本のスポーツを対象としたギャンブルが日常的に行われているということです。

日本語対応した海外のオンラインカジノ「BeeBet」 (ビーベット)

極めてグレーですが、日本人に日本のスポーツを対象としたギャンブルを提供しているサービスがあります。

1例としてBeeBet(ビーベット)というオンラインカジノサービス。キュラソー(オランダ)政府からカジノ認可を得た会社が、自社のオンラインカジノサービスを「完全日本語化」して、日本人向けに提供しています。

ご覧の通り、日本のプロ野球やJリーグの試合の勝敗予想にアメリカ$で賭けることができ、予想が的中すれば、払い戻し金を得ることができる純然たるスポーツベッティングをすることができます。

払い戻し金を得るには、マネーロンダリング防止のため、住所確認書類などの提出を運営に提出しなくてはいけません。

日本人観光客が海外のカジノに行っても違法にならないように、プレイヤーは、海外のオンラインカジノにインターネットを通じてアクセスして、遊んでいるだけなので、現時点において、日本で明確に取締ることができる法律がなく、事実上、日本にいながらスポーツギャンブルができる抜け穴が存在してしまっていることになります。

外国人が日本のスポーツを対象にギャンブルをすることに加えて、日本人が日本のスポーツでギャンブルをするというシーンが生まれつつあります。

日本人が海外でカジノ認可をとり、オンラインで日本人に提供するというベンチャー企業も出てきています。

スポーツベッディング解禁を本格的に検討すべきではないか

すでに海外では5兆円以上の市場があると言われている日本スポーツを対象としてギャンブルですが、問題は、その金が日本市場に入ってきていないということです。日本のスポーツが海外のギャンブルネタとしてフリーライドされ、消費されています。

ギャンブル依存症対策やマネーロンダリングの問題などが論点となり、日本ではカジノ誘致が遅れていますが、海外から日本のスポーツが5兆円以上も"カモ"にされている状況をみれば、経済的に大きな機会損失を得ているといえます。

スポーツベッディングなどの代表格であるファンタジースポーツは、米Yahooもサービスも提供し、主要サービスの一つであるDraftKingはGoogleから巨額の出資も受けています。

日本でもファンタジースポーツのはしりはありました。Yahoo Japanは払い戻し金のない「ファンタジーサッカー」サービスを提供していましたが、終了。スクウェア・エニックスも、選手の成績がリアルタイム反映されるファンタジー野球「プロ野球が好きだ!」を提供していましたが既に終了。

お金を賭けないファンタジースポーツは日本では成立しないということは様々スポーツ予想ゲームに失敗から言えること思います。

ファンの応援という熱量をきちんと経済的価値に還元する仕組みをつくり、ベッディングという新しいスポーツの楽しみ方を提供することは、日本のスポーツ市場の拡大につながるのではないでしょうか。

競馬も競輪もボートレースもこれは"スポーツ"だと謳っています。

日本スポーツを無断で賭けの対象とする海外カジノに対しては、毅然とした対応をとり、流動金を一部が日本のスポーツ界に還元されていく仕組み作りも必要だと思われます。

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