読めますか?──「判官」
ハンガン、またはホウガンと読みます。もと、「判官」と書いて「じょう」と読み、律令制における四等官(しとうかん)のうち、長官(かみ)、次官(すけ)に次ぐ第3位の役職をいいました(4番目は主典(さかん))。
律令の令制に規定のない令外官(りょうげのかん)の一つである検非違使(けびいし)では、高位の順に別当、佐、尉、志の役職が設けられ、また四等官から借用した職名がそれらの別称として用いられました。第3位の尉は判官に相当します。
源義経を指す場合は、伝統的にホウガンと呼ばれます。義朝の九男で、検非違使の尉であったことから、九郎判官(くろうほうがん)と呼ばれていたことによります。悲運の義経への肩入れから転じて、弱者に対する同情のことを「判官贔屓(ほうがんびいき)」といいます。
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