中野──ポルノ出店騒動の最前線
先月の末、「Twitter」でのとある投稿が耳目を集めた。
これは、東京の中野にある商業施設、中野ブロードウェイに入居している衣料品店Spank!が投稿したもの。なんでも、自店の真正面に、ポルノグラフィーを扱う店舗ができたというのである。
この投稿をめぐっては、配慮が足りないとか営業妨害だなどとSpank!を擁護する声もあれば、法に触れているわけでもないポルノショップに対する衆人を利用した不当な圧力だと批判する声もあった。
Spank!はポルノショップの開店以降、実店舗を閉め、ウェブ上で営業を続けている。
ただ、ポルノショップが出店するには不適切な場所というSpank!側の言い分はどうも胡散臭い。
「未成年も多く来るガーリーなファンシーショップ」って、原宿や吉祥寺じゃあるまいし、純真無垢な人たちが集う神聖な場所とでも本気で思っているのであろうか(どうでもいいが、英語でspankはお仕置きで尻を叩くという意味らしい)。
しかも、海外の目に留まることを企図してわざわざ声明文の英訳を載せておきながら、「恨みつらみは全くありません」と見え透いた噓をつくあたりが何ともいやらしい。
東京に住んでいる者であれば知ってのとおり、中野というのは雑多なものが無秩序に入り混じっている品のない地域ということに相場が決まっている。ポルノショップが出店したくらいで揉めるような場所ではない。
そこで、中野を知らない方々のために、渦中にある中野ブロードウェイがどんなところかを紹介することにしよう。
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