「いのち」 -2-
一乗谷を撮り始めてから17年目に入っています。
撮影の本来の目的は、戦国時代の本物の遺構(朝倉氏遺跡)を通して、そこに住んでいた朝倉人の気配を撮ることでした。
しかし、目に見えないものを撮るということは非常に難しいことです。往々にして独りよがりの自己満足に陥りがちなことは否めません。
写真界の巨匠、土門拳をもって「眼に見えないものは、いくら長時間露出をかけようと、写らないということだ。」(土門拳著「写真随筆」ダヴィット社刊、1979)と言わしめているカメラの物理的原理は当然でしょう。
しかし一方で、彼と同時代に生きたもう一人の写真の大家、入江泰吉は大和路にその時代を生きた人々の気配、すなわち「眼に見えない」情景を表現し作品化しました。
私が入江作品に魅かれる理由はそこにあります。
話がそれてしまいましたが、写真表現は奥深いと日頃つくづく感じています。
歴史と自然に恵まれた一乗谷にはいろんな生き物が生息しています。
彼らの生き様を観ていると、朝倉人の「武士魂」と重なります。
そして更には、「生きることの尊さ」をも教えてくれているように思います。
今回は前々回に続き「いのち」がテーマです。
アオサギ君の羽ばたきに「朝倉人の魂」を感じながら撮った8枚の画像を投稿させていただきました。
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