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「黄落」



一乗谷朝倉氏遺跡 米津地区



一乗谷朝倉氏遺跡 米津地区

 
 俳句の季語になっている「黄落」をテーマに、今回は朝倉氏遺跡の風景の中で数年間にわたって撮影した画像で私の感じることを表現してみました。
 撮影の舞台となったのは城主、朝倉義景に重用された、いわばお抱えの上級職人が集住していた米津よねづ地区です。
 この区域には数本のイチョウがあり、晩秋には黄落の情景が醸し出されます。

 ちなみに私個人の感覚では、
   紅葉からは朝倉武士の燃えたぎる「情熱」が、
   黄葉からは一乗城下町に暮らすに朝倉人の「やさしさ」が
 連想されます。

 また、戦国乱世の朝倉氏の歴史の観点に立てば、
   見ごろの鮮やかな黄葉や紅葉は「繁栄」や「栄華」の、
   落葉や散葉は「儚さ」や「無常」の
 イメージが浮かんできます。

 そのような見方をすれば今回の「黄落」は、「やさしさ」の象徴であると同時に、儚さ・無常という日本人の心の底に潜む「滅びの美」に通じる情景と言えるかもしれません。



(金工師屋敷跡からガラス工房跡へ通じる遊歩道)




(ガラス工房跡付近)


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