見出し画像

畝畦寺アラカルト 6

 福井県あわら市の山中に鎮座する畝畦寺うねでらは1300年の歴史を有しながらもほとんど無名に近い神仏習合の聖地である。地元民にさえ馴染みが薄く、写真展等でかつて公開されたこともなかった。

 2023年夏、この畝畦寺を題材とした写真展(作品提供:北野)があわら市郷土歴史資料館開館10周年記念展として同館で開催された。
 一般展示室と特別展示室を使って、畝畦寺の全容が60点の作品で初めて紹介された。

***写真展会場内に掲示した作者の挨拶文***



【特別展示室でのエピソード】

畝畦寺ご本尊
金銅 十一面観音菩薩立像(秘仏、あわら市有形文化財、鎌倉時代)
2023年5月7日 撮影:北野武男
*この観音像の撮影は、福井県立歴史博物館の関係者立ち合いのもとで行われた。
私は撮影中の個人的実感として、
いづれは福井県有形文化財に指定されるだろうと確信した。*

 特別展示室のレイアウトおよび照明は畝畦寺観音堂の内部に倣って設定された。
 最奥に展示されたご本尊「十一面観音立像」は秘仏(33年に一度の御開帳)・持ち出し厳禁のため、写真での展示となった。

ここから先は

881字 / 4画像
この記事のみ ¥ 100
期間限定!PayPayで支払うと抽選でお得

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?