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ゼロサムゲームと期待値と趣味

いや、なんというか齢50半ばになって新しい趣味を始めた。俳句と短歌だが、だいたい半年前のことだ。その前は近所の公民館に三年間ほど水彩画を習いに行き、絵を描くためのテクニックと考え方の基礎は覚えたので、退会してしまった。僕にとっては絵画教室に行くのは絵を上手くなるための技術を学びに行くところで、教室での社交は目的ではない。

そういう事で、これから水彩画や鉛筆デッサンを描こうと考えていたところ、ひょんなことから始めた俳句と短歌の具合がとても良い。俳人長谷川櫂先生のインターネット投稿サイト「ネット投句」やプレバト!!の夏井いつき先生の「俳句生活」というネット公募でも佳作や入選が続きまくった。

俳句の調子の良さに浮かれて始めた短歌も、読売歌壇の入選という、俳句歴半年というものの、短歌を始めて三週間での快挙だから、筋はいいのだろうと思う。

そこで問題がある。三年間も時間を費やして水彩画教室に通ったものの、実力は素人というかぼちぼちである。プロになるどころか、アマチュアコンテストの入選も怪しい。続けるかどうか迷うところだ。

しかし、俳句や短歌はバキバキ作れるというか、佳作や入選や特選を重ねるので、変な経済学知識のサンクコストとして絵画制作を諦めてしまおうとも考えた。やっぱり俳句と短歌で成果を上げたいのだ。

しかし、じっくり考えたところ、鬼の軍隊生活のような意識で暮らすというか俳句や短歌生活をしても辛いだけで風流の欠片もない。

そこで平日は俳句と短歌生活を本格的にやり、土日は鉛筆デッサンを中心にした絵画制作でリラックスすることに決めた。

まあ、それでよろしい。あの戦国武将たちも茶道を嗜む暇はあったのだし。

人生はゼロサムゲームかどうかは知らないが、どちらかというと期待値の高い方というか得意な方向に精力を傾けたほうが結果は出やすい。野球の得意な高校生が活躍できるかは分からないがプロ入りするのも、当たればリターンが大きいからだろう。

僕もお金にはならないが、俳句と短歌も入選というリターンが見込めるようになったので、今後の人生はそれを中心に努力したいが、余裕も欲しいし、せっかく習いに行った絵画教室をサンクコストとして考えるのも非人間的な気がする。

まあ、絵画は凡人程度の絵を描いて一生を終えそうだが、もともと凡人なのでそんなもので構わない気がする。

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山本葉舟
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