【考察】ガンダムシュバルゼッテは呪いを克服するガンダム
ガンダムシュバルゼッテ。いや~、もう、ジェターク社製だろうな、ってデザインだったり、全体的に暗めな色合いだったり、デカイ剣いっちょうの武装だったり、で不穏な気配しかしないガンダムですが、しかし逆に、あのシュバルゼッテこそがガンダムの呪いを克服するガンダムである可能性もあるんじゃない?だってジェターク社製だよ?というので考察を深めていくと、割とそうなんじゃないか?と思ったのでここに述べていきます。
※なお、この考察はあくまで私の考えであり、確定情報ではありませんので、この先設定が明らかにされて否定されても、私自身に責任は発生しないものとします。
当ページに載せているスクリーンショットは考察による説明の補足として引用しているものであり、三次利用はいかなる理由があろうとも禁止とします。
※また今回まだ詳細不明な新商品(仮)を絡めて考察いたしますので、余計なノイズを頭に入れたくないという方は、お手数ですがブラウザバックをお願いいたします。
ジェターク社は何よりもパイロットの命を最優先するメーカー
ジェターク社のモビルスーツですが、特にディランザ以降はパイロットの生命を第一に考えて製造されているのではないか?と感じます。
ディランザの説明を見ると、まず装甲が盛られ、その後推力が盛られます。早い機体をまず作りたいのではなく、まずは頑丈な機体を作りたいというのがコンセプトです。
グエルが戦ったときは、実は胴体に一発当たっているんですが、そのダメージはほとんどありません。
後継機であるダリルバルデは恐らく装甲はそれよりも弱く設計されていますが、この機体のAIは攻めに転じるとポンコツですが、防御に関してはずば抜けています。なのでダリルバルデは、パイロットの死角や気づかなかった攻撃を防ぐことを最優先で組まれ、それはβ版時点で極まっているのです。
武装もモリモリに見えますが、膝に仕込まれた機雷はガンビットによるビームの猛攻で初めて使われているので、爆発でビームを防ぐためのものです。
このように徹底してパイロットの命や安全を守ることを最優先に機体を作るジェターク社が、突然それをかなぐり捨てるとは思えないんですよね。で、シュバルゼッテを見かえしてみると…この実体の剣の部分、大きな盾なんじゃないでしょうか?
いや、プラモデル段階ですが、中央に線が見えるので、これは鞘なんじゃないでしょうか?それも横にも見えるので分割して四枚盾になるのでは?少なくとも、横はプラモ時点で隙間がよく空いているので、中に何かギミックがありそうです。(まぁプラモの単に構造的にはめ込み式なのかもしれませんが)
仮にこれが盾にならないとしても、シュバルゼッテの腰部分にあるパーツは、エアリアルのものと酷似しています。ということは、恐らくこれはガンビットです。そしてエアリアルのガンビットは一個でも盾として使えるだけでなく、ビーム兵器として使えます。
再び剣を見ると、先端にバルカンの射出口のようなものが確認できます。
ということは、バルカン四つ、ガンビット二つという、遠距離武器も有していることになります。
それで、ルブリス試作型、エアリアルと、こういう体の一部として使えるガンビットを持っているガンダムは、スマートで武装が少ないシンプルな形態をしています。ガンビットがそれだけでも優秀な兵器なので余計な武装はいらない。シンプルにそぎ落とすことができる。
シュバルゼッテはその究極ではないでしょうか?遠距離武器とシールドは全部ガンビットに任せてしまえば、本体はサーベルだけで事足りる。
これはダリルバルデのコンセプトと同じ考えです。背中のドローンは自律行動をして、無線で動かせるので、広義の遠距離武器です。盾ももちろん自律行動をする。パイロットは敵との近距離戦に集中できる。
こうであるとすると、恐らくシュバルゼッテは、ジェターク社の理想の究極系です。
そしてジェタークにまさに所属していて、近距離戦の達人である人間が二人います。
グエルとラウダです。彼らはどちらも槍と斧という専用の近距離武器を愛用し、決闘で何度も勝ちあがってきた実力者です。そんな彼らを乗せるのに、これほどふさわしいモビルスーツはない。
そして結局二人とも、ガンダムに乗るんじゃないかなと思います。とはいえ、恐らくそれぞれ違うガンダムですが。
機動戦士ガンダム 水星の魔女 新商品(仮)
このガンダムなんですが、グエルが乗るんじゃないか…?と考えています。
というのもこのガンダム、アイサイトが黄色なんですよね。ガンダムの中で黄色いアイサイトを持っているのは今のところこのガンダムだけです。
そしてグエルは、搭乗したモビルスーツはラウダ専用ディランザを除いてすべて黄色です。(デスルターはオレンジっぽいですが)
腰のスラスター?部分がルブリスウルと同じようなので、恐らく地球産のガンダムですが、これもグエルはディランザの戦い方を見るに機動力に自信があるようなので、機動力を補いたいグエルにはぴったりの仕様です。
それにこのガンダム、シュバルゼッテと節々に似通った部分があるんですよね。
同じような色味をした紫色のパーツがあったり、二機ともシュッとしたデザインをしてたり、かかとがハイヒールみたいなヒールだったり、膝関節の横に覆いがあったり、そこはかとなくエッセンスがあるというか、こいつのパーツ流用してシュバルゼッテ作ってません?
(仮)が先で、グエルが乗ってて、なんやかんやあって回収して、これをもとにシュバルゼッテを作ったとすると、2期中という短期間で0からシュバルゼッテを作れたのは、既存の機体を改造したから、という違和感のない理由ができます。
元々ジェターク社がガンダムを作っていたというのは、恐らくありえないと思います。ジェターク社の先代CEOはアーシアン差別が激しいのにそのアーシアンの技術を使うわけがないし、ヴィムはガンダム開発していたペイルをなじり、「時代遅れのガンダムが」と言っていたので、ガンダムは古臭いオワコンだと思っています。ラウダは、そんなパイロットの命を奪う危険性のあるモビルスーツなんて、グエルが乗ったらどうするという観点から速攻切り捨てたと思います。プロスペラと手を組むというのも、彼女に直接煮え湯を飲まされているので、まだ株式会社ガンダムと手を組む方が可能性高いんじゃないかな。
それにジェターク社はガンダムの呪いをことさら強調していて、どうもその真髄について深く理解していたのではないか?という感じがあります。
オックス・アースの残党
ベルメリアとか、ヴァナディース機関の残党と思われる人は出てくるのですが、オックス・アースの残党と思われる人は出てきません。しかし彼ら、逃げ延びたかデリングに回収されたかで、ジェターク社や他の企業に普通に就職しているのではないでしょうか。
ジェターク社のモビルスーツは、ディランザ以降牛のモチーフが入れられています。
ディランザの足は丸っこいデザインで、ライオンの足とか奇蹄目なのかなと思いましたが、上が少し凹んで下も凹みがあるので偶蹄目の足にも見えなくもありません。
ダリルバルデは、頭の輪っかはインドっぽい名称が武装に付けられているので、後光もあると思いますが、牛の鼻輪にも見える。
シュバルゼッテはもう、足が思いっきり偶蹄目ですね。輪っかが鼻輪だとしたら、牛のモチーフがすべて使われていることになります。
で、オックス・アースの「オックス」とはこれまたスペルが出ていないので憶測でOxとすると、牛の意味です。デスルターは普通の人型の足なので、恐らくディランザからオックス・アースの技術者が入り始めた。
そしてディランザが仮にヴィムが主導となって開発したモビルスーツであるとすると、ヴィムはアーシアンである彼らを新モビルスーツ開発の、デザインにも関わる重要ポストに抜擢した、ということになります。
ヴィムもジェターク社前CEOと同じくアーシアン差別の激しい人間の可能性もありますが、彼はテロリストに対して特別何かコメントしたことがありません。シャディクに足しては「あの養子野郎!」と言い、露骨に養子なことを馬鹿にしますが、アーシアンのテロリストに対しては「テロリスト云々」どころか、「アーシアン」という単語も出しません。ディランザソルに乗って出撃したのは、「俺を敵に回したことを後悔させてやる」と、シャディクに対する私怨で、デスルターを使っていることに初めてテロ組織に対して怒りを表しますが、それもアーシアンが使っているからと言うより、「テロ活動なんてものにウチの製品を使うとは」とか、「ジェターク社のモビルスーツにジェターク社を攻撃させるような真似をさせるなど」というニュアンスで、やはりアーシアンへの強い憎悪などは感じられません。
そしてヴィムは権力志向の強い人間です。「ライバルの頭を直接ぶっ叩いてのし上がってきた男だ」と言っているので、勝ちあがるためなら何でもしてきた、手段を選ばないビジネスマンです。
であるならば、使える人間は誰でも使う。例え被差別民でも。という徹底した実力主義者として見ることも可能です。
オックス・アースの人間は、ガンダムを大量製造できるだけのスキルと、まだ誰も仕組みを理解しきれていないどころか、初めての試みであろう無線のガンビットの製作すらしています。GUNDを軍事転用する、と言っても、21年後ですら基礎部分すらわかっていない装置を作り、実際に運用してみせているので、彼らの技術力はあの世界で突出している。
こういう能力のある人間はものすごい始末に困ると思うんですよね。殺して技術を絶やすか、それとも生かして息のかかった企業へ逆に送り込み、監視するか。で、恐らくデリングは後者を選択しています。
ペイル社はガンダムファラクトを開発しているので、オックス・アースの人間もいるのは確実。
グラスレー社は、自分たちの技術力を発展させていっている気がしますが、多分スコア4を常時出しているエアリアルの行動を止められるアンチドートも開発しているので、研究のためにガンダムを所有している可能性があり、そのメンテナンスのためにオックス・アースの人員もまたいる可能性があります。
結局ペイルは好き勝手にファラクトを開発しているので目論見は外れましたが、じゃあジェターク社はというと、上記のとおりであるなら吸収していない理由がない。
そして彼らは、もしかしたらカルド博士に最も近しい一派なのかもしれません。ペイルはガンダムそのものよりも、パイロットがキーだと判断して強化人士を作り上げていて、グラスレーはまだ原理がわかりませんが、「GUNDフォーマットのリンク、制圧完了」と言っており、スコアを上げられると無効化できないので、パーメットの流れを阻害するんですかね。いずれにせよ、どちらもガンダムのソフトウェア、AIには着目していない。
しかしカルド博士は「人間の赤ん坊」に例えているルブリスを「希望」と称し、エリクトに「外の世界は怖くないって教えてやってくれ」と言い、エリクトが喋るとルブリスのモニターの点々が反応するように活発に動きます。
パーメットは情報を共有する、すなわち伝達する元素で、それは人の細胞やニューロンと似ていると考察し、GUND技術によって作られたGUND-ARMのAIは、もはや「人間」と称しても過言ではないのではないかと考察しました。
なので、ガンダムにおいての呪いをクリアする条件は人間と見まごう高度なAIです。
これと同じように、最新鋭の高度なAIを作成した企業、モビルスーツがあります。
ジェターク社製モビルスーツ、ダリルバルデです。これは様々な戦闘データを学習し、複数のAIから最適解を出力し、パイロットを補助し、無線ドローンを操る最新鋭のAIです。
そして、なんだかどうも見ていると、ダリルバルデの行動がどうも人間くさいんですよね。
GUNDなしで人に近いAIを
ダリルバルデが自律行動を取っている戦闘は、まぁ全部ものの見事にボロボロなのですが、行動ひとつひとつに着目してみると、結構お茶目というか、なんだかどうにも意思めいたものが感じられるのです。
まず、ダリルバルデは槍を投擲し、ドローンによる自在な行動によってエアリアルを四角から攻撃します。それからも近接とドローンのコンビネーションでエアリアルに攻撃。
しかし排熱処理でエアリアルがライフルを使えなくなると、途端に近接オンリーの戦い方に変わります。相手が遠距離武器を使えない今こそ、こちらがドローンで一方的に攻撃する大チャンスです。近接攻撃に転じて、エアリアルと追いかけっこをしなければ、もっと追いつめることができたはず。
ここですが、もしかしてグエルの戦闘のパターンから、「こういう時グエルは相手を追いつめるはず!」という判断で槍武装で逃げるエアリアルを追いかけるようなことをしていたのではないでしょうか?
グエルは結構意地が悪いというか、相手をいたぶる戦い方を好んでします。ミオリネとの戦いでも、別にビームでアンテナを射抜くのでもよかったろうに、わざわざ槍の柄で胸をこずいて倒したり、最初のパーカーとの戦いでも、ビームをひょいひょい避けたら、槍で肉薄します。
相手を追いつめ、追いつめたら止めは槍で刺す。というのをダリルバルデのAIが学習していたら、大チャンスに近接戦闘に振り切った理由が、「グエルのやり方を踏襲したから」ということになり、不自然さはなくなります。
それから、グエルに通信端末が殴られた時、ダリルバルデは「いったぁー!?」とでも言うように伸びあがって、引きつったように動いてからAI制御からマニュアル制御に切り替えられて稼働を停止します。
エアリアルがどうもコクピット内部の様子がわかっているようなので、ダリルバルデも痛覚はモビルスーツなのでないのでしょうが、突然内部を殴られてびっくりして、びょんっと伸びあがった可能性があります。
他にもこの直前。グエルとヴィムが口論している時、ダリルバルデは動かず静かにしています。ぴょんぴょんと、周囲を偵察するようにドローンを大きく射出し、エアリアルがやって来て腕に装着する。
これも中で二人が口論しているので、邪魔してはいけないと思って静かにしていたとしたらどうでしょう。いや、これからどうするか演算をしていたのかもしれませんが。ガンビットによってボコボコにされていたので、近接戦闘じゃ勝てないかも、でも…と考えていた可能性はありますが、それまでのイケイケドンドンで攻めていくのと違い、あまりにも大人しい。目の前にエアリアルが来たので臨戦態勢は整えますが、急いで逃げようともすぐに立ち上がることもせず、静か~にしている。
それから、盾ドローンで前を防御するとき、両手を出して手で守ろうとするような仕草をします。盾ドローンで攻撃自体は防げますし、そもそも手はドローンとして飛ばしているので意味がないのですが、思わず手でかばうというのは、とても人間らしい動きです。
で、この手でかばう動きですが、実はグエルもやっているのです。ディランザで滅多打ちにされている時に、両手で機体をかばおうとしています。確かにグエルも学習ソースの一部でしょうから踏襲するのは当たり前ですが、グエルは滅多にこんなことしないでしょうし、仮にしたとしてこの動きは「ダメージから機体を守ろうとしてる動き」だと学習していないと完全に無駄な動きでしょうから、最低限でもスレッタの動きについていけているダリルバルデの学習能力なら、切り捨てていてもおかしくない。
このように、ダリルバルデは「人に近い思考が可能」なAIである可能性があるのです。さらには、多分パイロットを補佐する傾向が強い、楽しませようとか役に立ちたいとか、そういう考えが強いんじゃないかなと思います。
エアリアルとの追いかけっこは、ドローンを織り交ぜて戦うダリルバルデのAIと言うより、グエルの戦いを踏襲しているという傾向が強い。それにグエルの戦いの結末が、ああいう自分が絶対的に優位に立って、肉弾戦で追い詰める傾向があると分析し、それまでの攻防一体の戦いから一転、攻めに転じる。あれはグエルが空元気でもモチベーションを取り戻したタイミングでもあるので、スピーカーに通るそれを聞いたダリルバルデが、「よーし、頑張っちゃうぞ~!」と奮起した、というのはいささか想像が飛躍しすぎている気もしますが。
ダリルバルデの機体には、非ガンダムタイプで唯一シェルユニットが搭載されています。シェルユニットってなんぞら、という感じなんですがあれはGUND-ARMが展開するのと同時だったり、スコアを上げると輝きだすので、パーメットを機体に巡らせているのが可視化されているのだとすれば、ダリルバルデも恐らくガンダムには及ばないでしょうがパーメットの効率化に成功している。
まぁだからこそ無線ドローンを使えるのでしょうが、このパーメットの量が増えるということは同時に、情報共有能力を増強させ、AIの成長を促す作用があるとすると、ダリルバルデはGUNDフォーマットを使わずにパーメットの効率化にアプローチし、かつカルド博士の理想に最も近づいている。
ジェターク社でダリルバルデの開発に携わったのは、カルド博士からパーメットやその真髄についての情報を共有され、ルブリス試作型の開発設計にも携わった、いわばカルド博士のオックス・アースでの親友。そういう立ち位置の人物ではないでしょうか?
そうなると、ダリルバルデのプラモデルの説明書で、「呪われた技術で作られたガンダムとは違い」と、強いガンダムに対する忌避感がつづられているのも、カルド博士以外が携わったガンダムは、データストームを克服することができない呪われた技術で作られたものだから、という理由も含まれているのかもしれない。(Ⓒ創通・サンライズ・MBS BANDAI SPIRITS HGダリルバルデの説明書から引用)
そして現に、どこもAIに着目していないので、カルド博士の本当のガンダムの理想は、ジェターク社のその人、または人たちにしか受け継がれていない、大切なAIについてのエッセンスは彼らしか持っていない可能性があるのです。
ということは、恐らくジェターク社で作られるであろうシュバルゼッテは逆に、カルド博士の思想を受け継いだ、エアリアルに次ぐ理想のガンダムであるのではないでしょうか。
…メタなことを言うと、オックス・アースは、一度ガンダムの呪いによって壊滅しているので、彼らのエッセンスが詰め込まれていて、頭も足も牛がモチーフで完璧なシュバルゼッテが、親であるオックス・アースの呪いを打ち砕き、今度こそ安全なガンダムとなって欲しい、っていうのも多分にありますが。
しかし実際、ダリルバルデは徹底してパイロットの命を守ろうと動いているAIをしているので、その後継であろうシュバルゼッテが乗り手の命を奪うとはどうも考えにくいというか、考えたくないんですよね。
エアリアルの手からサーベルがすっぽ抜けて、油断したスレッタにロケットパンチをして体勢を崩させる。まさに絶好の追撃チャンスに、いったん引いて態勢を整える。これはダリルバルデ自身も体勢が崩れていたからだとは思いますが、あまりにももったいない。しかし万が一や反撃を恐れて撤退したのだとすれば、ダリルバルデはチャンスよりも安全性を優先する思考をしていることになります。
実際、ダリルバルデのコンセプトは、こちらの考察でも述べましたが、防御偏重のAIでパイロットの動きをサポートすること。そしてエアリアルのビットを回避している最中に死角のビットに反応して動きを止めてしまったようなので、パイロットの死角から来る攻撃をパイロットの代わりに防御して、攻撃に専念してもらう、パイロットファーストのAIをしています。
ガンビットの集中砲火を盾受けした後、右の肩部を激しく損傷していて、盾が多分ドローンの推進剤に引火して爆発する前はまっすぐ立っているので、とっさに右腕部でコクピット部分をカバーしたと思われます。へたり込んでいるのも、少しでも爆発から遠ざかって衝撃を少なくしたかったのかなと。
3話を見かえすと、ダリルバルデは自分を犠牲にしてでもパイロットを守るのを優先する、非常に乗り手の安全性を重視したAIをしていることがわかるのです。
グエルの戦い方を真似て喜ばせようと(多分)したり、自分を犠牲にしてでもパイロットを守ったり、どうにもこうにもダリルバルデが健気に見えてしゃーないんですよね。結果として殴られちゃったんですが…あんなにびっくりしちゃって、かわいそうに…。
試験運用段階ではグエルは「このモビルスーツに何を仕込んだ」とは言いますが、決闘で初めて自分の意思を無視するダリルバルデに不信感を抱いているので、ダリルバルデ自身が自分の制御権を乗っ取ったのはありえないはずです。あの時は社員が最終調整をしていたので、その時に何か仕込んだのかと。
なのでダリルバルデとしても寝耳に水というか、しかもβ版の段階でよく戦えたもんだぐらいなもので…まぁエアリアルをドローンでチクチク攻めるのではなく、近接戦闘で追いかけ始めちゃったのはちょっと調子乗っちゃいましたが…学習元が絶好調のグエルならさもありなん。
というのは置いておいて。ダリルバルデのAIも流用したり、パイロットファーストな思考を学習させたとしたら、やはりシュバルゼッテがスコアを上げてバイタルがヤバくなったパイロットに対して何もしないとは思えないので、むしろ無茶をしたら「ダメ!」と止めるんじゃないかなという気がします。
不吉だと言われている名前も…意味深なんですよねぇ…。
黒い女性
シュバルゼッテはSchawarzetteというスペルです。
分けるとすると、ドイツ語のSchawarz、それからetteでしょう。
Schawarzは、不吉な、災い、不正、などの意味があります。
Etteは、そのまま単語にくっつくと、まがいもの、という意味になります。
つまり繋げると、不吉なまがい物。
わぁっ!と思ったんですが、この2単語にはもっと普遍的な意味があります。
それが、Schawarzは黒い、etteは女性を表す、女性の名前に付属することです。
つまり繋げると、黒い女性、もしくは黒い女の子。
シュバルゼッテのデザインはどこか女性的です。エアリアルが思春期の丸みを帯びた女の子なら、シュバルゼッテはシュッとしたスタイリッシュな女性を想起させます。腰の前垂れが男性器に見えなくもないな…というので、男性っぽい印象を抱いていましたが、後ろのスカート部分は幅が広く、お尻を隠すデザインで、だいぶミニスカートですが、細い足にハイヒールの女性に見えなくもありません。
ということは、意味として女性の方がより近いのではないでしょうか?
黒色というのも、あの(仮)のガンダムが原型なら、あのガンダムはシュバルゼッテと同じくハイヒール型の足デザインであり、やけに腰が細く、足も細くてハイヒールの構造上、しなっとした曲線を描いている。こちらも女性的なデザインをしています。
それから実物を見てみてびっくりしましたが、シュバルゼッテはそこまで灰色の塗装がされているわけではなく、むしろ白いぐらいでした。だとしたら、シュバルゼッテと比べれば(仮)のガンダムは黒い色をしています。
Schawarzの部分は、このガンダムの後継というか、改修機だからではないでしょうか?シュバルゼッテに生まれ変わった、けれども確かにこのガンダムが元であるのだと、そう知らせるためのSchawarzの部分。もちろん黒い色を多用しているから、という面も多々あるでしょうが、上記に述べましたが、体の随所に(仮)と同じような紫色の部品を使っていて、同じように細い足やヒールといったパーツが似ていたり、シュバルゼッテはこの(仮)と似通った部分があるのです。
そして何より、もしこの(仮)の機体が元はグエルが使っていたのなら、ラウダが乗るとしたらラウダがそれを尊重しないはずがないでしょうし、グエルならばかつての愛機を偲ばせるなにがしかを含む…ようなセンチメンタルなことをするかはわかりませんが、いずれにせよ。
シュバルゼッテは不吉なガンダムではなく、黒い衣装をまとったガンダムである。
そういう可能性はゼロではないのです。
まとめ
ジェターク社のモビルスーツ、特にディランザ以降は、牛のモチーフが使われている傾向があり、同じく牛という意味のOx(オックス)という単語を使うとして、オックス・アースの技術者が多数流入している可能性がある。特にダリルバルデからはアンチガンダムの集大成として、AIに着目しているので、同じく高度なAIを搭載したルブリスを希望としたカルド博士に近いグループだった可能性もある。である場合、恐らくジェターク社製ガンダムであるシュバルゼッテは、一番カルド博士の理論を踏襲した呪いを克服するガンダムであるかもしれない。
また、詳細が明らかにされていない(仮)ガンダムは、アイサイトが黄色であることから、グエルがパイロットである可能性があり、シュバルゼッテはそれを改修した機体であるとすれば、名前のSchawarzは(仮)ガンダムがシュバルゼッテよりも黒い(灰色)であるため、それを踏襲した名前であると見ることもできる。
ジェターク社は、頑強な機体コンセプトで、ダリルバルデのAIもパイロットを守る動きを最優先で組まれているので、パイロットの命を奪うデータストームを看過する可能性は低いのではないか?
結論。シュバルゼッテはGUND-ARMの呪いを克服したガンダムである!
とまあ、こんな感じです。個人的にはジェターク社が絡むんなら大丈夫。絡まないなら危ないな…と思ってます。
一期で思いついた考察はだいたい書きましたが、水星の魔女世界の根底は仏教世界観なのでは?というのが残っているので、次はそちらを書いていきたいと思います。
※なお、この考察はあくまで私の考えであり、確定情報ではありませんので、この先設定が明らかにされて否定されても、私自身に責任は発生しないものとします。
当ページに載せているスクリーンショットは考察による説明の補足として引用しているものであり、三次利用はいかなる理由があろうとも禁止とします。