日本シリーズを見て、素人目にも映った実力差。
ホークスに対して、ジャイアンツがどれくらいやるのかな…と思ったんですけど…。アレじゃあ、まず勝てないわな、と思いました。というのも、ジャイアンツファンには申し訳ないケド、
選手たちが最初から不利に感じてしまっている
のが見えたから。
まず、ピッチャーの表情に注目していました。先発の菅野の際にも、悲壮感という感じで
かかってこい
というゆとりが感じられなかった。それは当日での調子があまりよくない、などの実感はあったかもしれませんが…。それは千賀も言えること。それでも七回で無失点で切り抜けられた。菅野は4失点で降板。見ていて、思った以上に格差があるなコリャ…と感じたものです。
おそらく、選手は実際にホークスの方が強いという認識があるのでしょう。だからこそ、絶対に初戦で勝たないといけない。それは原監督も言っていたでしょうし、選手たちも実感からくる格差があったからこそ、序盤から中盤にかけてドンドン引き離されていく中で冷静さを失っていた。
その象徴的なシーンが、セカンド吉川の悪送球。アレはよく止めたとは言うものの、走者が周東など俊足の選手ではない。それなのに、焦ってアウトにしようと送球がずれた。落ち着いていたらファインプレーで終わっていたところ。こうしたところを見ても、ジャイアンツの選手たちがホークスに対する重圧を感じていた証拠だろうなぁ…と感じていました。
で、極め付きのデスパイネによる満塁ホームラン。アレで完全に心が折れたんでしょうね。表情見てても愕然と言った感じで、交代したのはせめてもの情けって感じで…。みていて痛々しいシーンでした。
二戦を総括してみてても、ホークスは相手を必要以上に意識せず、自分たちのやるべきプレイに集中していた。これが強いチーム。相手によって左右されてしまうチームは弱いチーム。ジャイアンツはセ・リーグでは強者のメンタリティで試合を運べたのでしょうが、ホークスには前年にコテンパンにやられている。トラウマ、とまではいわなくてもやはり恐怖心や警戒といった、ネガティブな感情は払しょくできなかったんだろうと。そう感じます。
ホークスのチーム編成が機能しているな、と思う理由はマークする選手についても言えます。例えば、ホークスでは
周東を出塁させない
柳田に打たせない
というだけでなく、今では
グラシアル・デスパイネ・栗原
にも打たせてはいけない、とマークすべき選手が増えた。そういう中で、下位打線やそれ以外の選手に対しても、キャッチャーの甲斐によって痛いホームランを喰らい、二番の川島が粘って出塁。その後に柳田に先制打を喰らい…と、切りたい所が切れなかった。アウトを取る所で取れなかった。こういうところから、益々ゆとりが失われていく。その結果が、大敗となって表れています。
原監督はコメント次第では選手が益々委縮しかねないという考えから、ああいう短いコメントに終始しているのでしょう。しかし、現状では良い意味で開き直れる選手や、チームを引き締められるベテランなどの存在がいるか?といえばちょっと疑問。昨年ならそれを阿部慎之助がやっていたのでしょうけど、個人的にはそういうところでチーム心理という部分でのマネジメントがうまく行ってないな、と感じます。
このまま行くと、ホークスが本拠地で益々伸び伸びとプレイして圧勝するでしょう。今のペイペイドームだと、ホームランテラスがあるので簡単にホームランが出る。いくら失点を防ぎたい、と思っても柳田の二塁打の様な想定外の打球が飛んでホームランになったりする。それ以外の選手も思い切りよく振って来るので、甲斐の様にホームランになったりする。圧倒的に不利だな、としか思わない…。(苦笑)
それと、やはり気になった点は球速。見ていても140km後半か、150いくかいかないか、が多かったジャイアンツの投手陣。ホークスの投手陣は150km超えていて、160kmに迫るというボールも多かった。これだけ平均球速に差があると、単純に日本からMLBにいった選手がその差にてこずるのと同じことが起こってしまうでしょうね。そういう点からも、短期戦でそれを克服するのは難しい、と思ってしまうのですよ…。
なので、ジャイアンツがホークスに勝つ為にはやはり
先取点を絶対にやらない
まずはどんな形でもいいからひとつ勝つ
こと。勝ち方はどうでもよく、このまま三戦目を落としたらそのまま押し流されてしまうでしょうし。短期戦って、そういう流れが急に変わるってことがマレだから。圧倒的不利な状況をどう変えるか。原監督の色んな意味でのマネジメントに注目したいですね。
いぢょー。