【百合姫9月号】『今日はカノジョがいないから』感想
はじめに
がっつりネタバレです。注意。
岩見先生は漫画がうまいなと毎話感じている。それが特に感じられた回だった。今回は前半・後半と分けることができた。風羽子&ゆにの会話と七瀬&雪の会話。その温度感の緩急が気持ちよかった。
感想
前半
第19話「奇星」の前半は風羽子&ゆにの会話劇から始まる。
「浮気しようよ」と誘う風羽子。「やだ」と答えるゆに。しばしの押し問答。
一方で合間には風にたなびくカーテンが描かれる。キスシーンにも大きな風が吹き込んでいる。それはすでに風羽子の独壇場を描写しているようだった。
実際主導権は風羽子にあった。
「もう全部どうでもいい」。たなびくカーテンを抑えるように吐く言葉。
同時に下唇を噛む風羽子が印象に残る。
直後核心をつく風羽子。ラストはゆにが風羽子の首に手を回す。。。
感情の描写が丁寧すぎる!最高。
読み応えが抜群。ありがとうございます。
後半
等身大な会話劇で安心感があるね。
前半が行間を読む会話だったので温度感の差がそう感じさせるのかな。
「なんで好きなことを諦めなきゃいけないの!」
いい言葉だね。
七瀬にとって「好きなこと」とはなんだろう。
部活はもちろん好きだろう。一方で今の「ゆに」のことはどう感じているのか。
いろいろあった中でまだ好きなのだろうか。
次回はそれが焦点になってきそうだ。ワクワクですね。
おわりに
百合姫を買っている理由はいくつかありますが、この作品の存在は欠かせません。
間違いなく、毎月ワクワクしながら待てるのはこの作品のおかげです。
今、単行本は3巻まで出てる。買おう。