素晴らしきゲーム音楽の世界[27]ファイナルファンタジーⅩ-2
今回はプレイステーション2などで発売された『ファイナルファンタジーⅩ-2』(以下FFX-2)のゲーム音楽についてお話します。
2003年に発売された本作はFFシリーズの一作であり、FFXのその後を描いたストーリー。ナンバリングタイトルの続編が作られたのは、10作目にして初めてです。
物語は前作から2年後。
大いなる脅威「シン」を倒したユウナの元へ、戦いで別れたかつての仲間だった青年ティーダが映る記録を持ってくる。謎を解くためにユウナは宝を探す「カモメ団」の一員となって、再び世界を巡る――という内容。
今作はシリーズ中でもかなりライトなノリで展開します。異色作としても名前を残しますが、中身はちゃんとFFでした。
これまで何作かに登場したジョブシステムが、今回はドレスアップというシステムで復活。歌姫や魔銃士など、特殊な衣装を身にまとうことで対応した能力や攻撃が出来るようになります。演出も魔法少女の変身みたいでした。
テーマソングと挿入歌を担当したのは歌手の倖田來未さん。何かのインタビューで「この曲が売れなかったら歌手をやめようと思っていた」と話していたのを覚えています。
オープニングテーマ『real Emotion』と挿入歌『1000の言葉』はそれぞれ作中のライブシーンで流れます。どちらも名曲でFFX-2といえば、まず思い出す場面ですね。
世界観はFFXを引き継いでいるため、BGMも前作をプレイ済みの人にとっては懐かしく感じます。
前述の通り、倖田來未さんの歌がもっとも印象的ですが……もう一曲『お熱いのをくれてやるよ』という曲が記憶に残っています。
YouTube-【FF10-2 BGM】Final Fantasy X-2 004 お熱いのをくれてやるよ / “Let me blow you a kiss.” 高音質 Full HD より
ユウナの所属するカモメ団のライバル的存在(?)である、ルブラン一味との戦闘で流れる曲です。FFシリーズではとても珍しい、三味線の音が入ったBGM。かっこいい!
歴代イベント戦の中でも特徴的な一曲となっております。これも続編作品だからこそ挑戦できたのでしょうか。自分はとてもお気に入りです。
前衛的な作品だけに、自分の周りでも評価ははっきり分かれました。というか、みんなカモメ団の決めポーズを見て「これじゃない」とコントローラーを置いてしまったと聞きます。
だから最後までプレイした人が自分の周りにはいません。内容はしっかり作られているし、面白いんだけどなあ……。
新しいことに挑戦するって難しい。だからこそ得られる経験値も多い。
同じことを続けて道を究めるのも素晴らしいですが、チャレンジ精神も忘れず養っていきたいものです。