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原作とアニメ化から学ぶ差別化戦略

マンガ『がっこうぐらし!』最終巻発売記念として、2020年1月23日まで対象サイトで1~8巻が無料で読めるキャンペーンを行っています。

自分はkindleで読んでいます。海法紀光先生の生み出したストーリーは面白く、千葉サドル先生の画は可愛いし、丁寧で綺麗だからとても読みやすい。

『がっこうぐらし!』を知ったきっかけはアニメ放送。

何の前情報もなく、とりあえず録画した第一話を視聴開始。途中で「日常系かあ。自分にはちょっとハマらない作品だな」なんて思いつつ、せっかくなので最後まで観ることに。

そして狂気のラスト。

最後の1分で一気にひっくり返る世界観に「ぅわなんだコレ最後まで観なきゃ!」と一気に心を掴まれたのを覚えています。

重要なネタバレになるので書きませんが、ちょっとでも興味が出たら観てください。かなりびっくりします。特に主人公の最後の行動は「この子ヤバい子……」と戦慄が走りますから。

アニメ版は原作の途中までで最終回を迎えました。続きが気になると後ろ髪を引かれたまま約5年が経ち、現在に至ります。

原作はアニメ版とストーリーの見せ方がちょっと違いました(大筋は一緒)違和感はなく「こんな話だったな」と懐かしみながら楽しく読んでいます。


作品のアニメ化は簡単ではなく、原作の雰囲気がなくなったらどうしようと不安に陥るファンは多いかと存じます。

しかし『がっこうぐらし!』は原作とアニメ、それぞれの特徴を生かした良さがあります。

まずアニメ版。本編の前後でオープニングとエンディングが流れるのは一般的ですが、ここにちょっと仕掛けが施されているんです。

オープニングは少しずつ“ある変化”が現れます。最初は気づかなかったのですが、放送開始時と終盤を比べると一目瞭然。自分は途中で気がつき「なんか違うな…………怖っ!」と衝撃を受けました。

エンディングは一話だけ特別な演出のある回があります。涙なしには観られません。悲しすぎる……。

原作は巻末付録として資料が載っています。それは学校の案内だったり、学習のしおり的なものだったり、物語の重要な鍵を握る極秘資料だったり。

ゲームやITでいうところのTIPS(ティップス)で、ヒントとか内部情報みたいなもの。なくても本編に支障はないけれど、知ればより作品を楽しめるヒントです。これが見られるのは原作だけ。


それぞれの媒体に異なる付加価値をつけることで、差別化を図る。片方しか触れていなくても――片方しか触れていないからこそ、興味がわく。

ビジネスやマーケティングの世界では基本的な手段なのかもしれませんが、マンガを読んで勉強になりました。

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竹乃子椎武(たけのこ しいたけ)
頂戴したサポートは今後の創作活動の資金として使用させていただきます。 より楽しんでいただける文章や作品作りを目指しますので、どうぞこれからもよろしくお願い致します。