素晴らしきゲーム音楽の世界[11]ペルソナ2
今回はプレイステーション(以下PS)/プレイステーションポータブル(以下PSP)で発売された『ペルソナ2』のゲーム音楽についてお話します。
本作はペルソナシリーズの2作目。1999年にPS版『ペルソナ2 罪』が発売され、エンディング後の続きを描いた作品が1年後に発売されたPS版『ペルソナ2 罰』です。両作品とも12年後にPSPでリメイクされました。
前作『女神異聞録~ペルソナ~』から3年後が舞台。迫りくる怪人ジョーカーと対峙しながら、事実無根の噂が現実化する謎を探ります。
前作の悪魔の力を合体させる工程はなくなり、代わりとして交渉で手に入れたタロットカードを消費してペルソナ(敵と戦う能力)を作成。主人公たちを強化します。
特徴を語るうえで外せないのは「噂システム」ですね。例えば「〇〇という洋服屋には戦闘用の防具が売っている」と噂を流せば、その店で防具の購入が可能になります。誰にどんな噂を流してもらうかで質や価格も変化。
2つの作品は別々のゲームですが『罪』をゲームクリアしたデータがある状態で『罰』を始めると、一部アイテムなどが継承できます。ストーリーも続きものですから、順番にプレイするのがおすすめですよ。
手元にあるサウンドトラックはPSP版を買った時にもらった初回特典。使用曲や特別にアレンジされた曲が10曲程度収録されています。
これが満足感のある内容で、当時は繰り返し聴いて楽しんでいました。
お気に入り『罪』のオープニングテーマ『Unbreakable Tie』です。
これがめちゃめちゃかっこいい! 激しさと静けさ、男性ラップパートと女性パートの対比、ぎゅいんぎゅいんかき鳴らされるエレキギター! そしてピアノの余韻……。
特典ディスクに収録されていたのはショートバージョンだったので、音楽配信サイトでフルバージョンを買いました。それくらい好きな曲です。
YouTube-『ペルソナ2 罪』プロモーションムービー より
オープニングテーマはリメイクされた際に追加されたもので、PS版では流れません。
もしPS版をプレイしていたらPSP版に興味を持たなかったでしょう。この曲とも出会わなかったわけです。
PS版を買わなかった理由は覚えていません。
発売当時、高校2年生だった自分はそこまで興味を持たなかったのか、他のことに熱中していたのか……少なくとも勉強はさっぱりしていなかったな。
そういえばあの頃はゲーム雑誌を愛読していました。毎月発売される『電撃PlayStation』というPSゲーム専門情報誌です。面白いと思ったゲームの攻略記事は保管して、いざ買ったときに活用していました。
パソコンを持っていなかったので、情報は専門誌が頼りだったのです。
たしかペルソナ2の記事も取っておいた覚えがあります。結局使う機会はなかったけれど、いつかプレイしたいと思っていた作品でしたから。
懐かしいなあ。もう何十年も読んでないけど、まだ発売されてるよね?
なっ……2020年3月28日発売号で定期刊行を停止……だと!?
今後はオンライン上で展開されるとはいえ、紙媒体としてはフィナーレを迎えるそうです。今回のnote記事を描かなければ完全にスルーしていたかもしれない情報でした。
かつての愛読雑誌がなくなるのは、離れていても寂しさを感じます。
ありがとう電プレ(電撃PlayStationの略称)君の存在は「かつて発売されていた雑誌」みたいな古い噂になんかさせないよ。しっかりと存在を語り継ごうじゃないか、青春時代の思い出として……。
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