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【自家製サッカー概論】89 “儲ける”って具体的にどうするの?
Jリーグ開幕が2/23に開幕。
それまでしばしの空白時間…、って、WEリーグはシーズン中だよ。
女子にもしっかりと注目しないといけませんね。
24日には北朝鮮とのオリンピックを懸けた戦いがありますし、そちらも要注目です。
と言いつつ、前々から気になっていた記事があったので、そちらをご紹介。
『コウロキたちを励まし、今も浦和の一員だと」伝説のFWワシントンが現地観戦でボヤく“マンC圧勝劇”の無情「資金力が…極めて困難だ」』
昨年のクラブワールドカップについて、元浦和FWのワシントン選手へのインタビューが主な内容。
そこに、マンチェスター・シティ(シティ)と浦和のクラブ収入の比較を入れ、「クラブ格差」に着目しているという面白い記事です。
前後編構成で読み応えがあり、(なるほどなぁ…)と思うところ満載。
要点を述べると…
・売上高 シティ約1148億円、浦和81億円
・シティは優秀な監督、選手を集め、選手を交代させながら膨大な試合数をこなしている
・プレミアリーグで売上高が最も少ないバーンリーでも約229億円
・資金力向上のため、選手の移籍金による収入も視野にいれるべき
・中国の例を出し、選手を集めたからといってサッカー強化にならないという注意点
注目点は選手売却による収入も視野に入れるべきだという意見。
大いに首肯。
クラブ収入は大きく分けて「放映権料」「入場料収入」「スポンサー」「物販」に分けられる。
そこに「選手移籍金」を入れようというのである。
だが問題もある。
『Jリーグ昇格請負人が悲痛な叫び「移籍の速さについていけない」 J2・J3「沼」の正体をギラヴァンツ北九州・小林伸二前監督が明かす』
これも前後編の読み応え抜群の記事。
“昇格請負人”として知られる小林伸二監督。
昨年までギラヴァンツ北九州で監督兼スポーツダイレクターを務めていた。
北九州の23年の成績はJ3最下位だった。
こう聞くと、「全然ダメじゃん」と言いたくなる。
だが、小林監督の下、2019年にJ3優勝。2020年J2で5位と躍進していた。
その後、順位を落として降格し、J3でも最下位となったのである。
その要因の一つに、小林前監督は「選手移籍の速さ」を挙げた。
要点は次の通り
・選手の移籍が驚くほど速くなっている
・北九州が大奮発して1000万円の契約を出しても、上のクラブは1200万円を提示する(例えばの話)
・年間80%の試合に出ていた選手のほとんどが移籍し、30~40%しか試合に出ていない選手で構成しなくてはならない
他にも切実な話があるのだが、それはじっくり読んでもらえればと思う。
小林前監督は有力スポンサーの方に「選手がすぐに出て行ってしまうので誰を応援すればよいか分からない」と言われたという。
「チームを応援して頂ければ」。そう返答するしかなかった。
小クラブが上のJクラブに食い物にされる図がある。
これに対抗するにはどうするか。
小林前監督は、「複数年契約」と「育成の充実」を挙げていた。
移籍というのは、一番利益を得るのは選手、次に代理人、最後に会社(クラブ)なんだそうだ。
そこを変えていくには複数年契約で移籍金が少しでもクラブに残る様にしないといけないという。
先に、「クラブの収入に『選手の移籍金』が入る様にする」と書いたが、今後、かなり大事なファクターになるのではないか。
なるべくクラブにお金が残るシステムを構築する必要もあるだろう。
国内でもお金が回る様に、Jリーグは早急に手を付けるべきだと思う。
と同時にサポーターも、「ウチのクラブは利益を上げる力が本当にあるのか?」という厳しい目線でクラブ経営者を観ていかなければならないと思う。
クラブはどうやって儲けを出すのか?
これをしっかりと明確にしていくことが、先ず大事なのではないか。
その次に、欧州のビッグクラブが1000億円もの売り上げを出している理由を考察していく必要もある。
「日本国内にだけ目を向けていては先行きは暗い」と不安に思っている人は確実に多くなっている。
そこに光を差す、「クラブの利益力」。大いに議論が必要だと思う。