長期投資で成行と指値、どちらが有効か?
みなさま、株式投資をエンジョイしておりますでしょうか?私はかれこれ12年程度投資をしていますが、最近、株式の買付方法に関する考え方が少し変わりつつあります。今回は「長期投資で成行と指値、どちらが有効か?」というテーマでお送りします。
成行と指値の違い
株式の購入方法について、大きく分けると成行と指値の二種類があります。まず成行については、約定価格を気にせず、市場価格に合わせて必ず購入する方法です。成行買いであれば必ず約定できるというメリットがありますが、思わぬ高値で購入してしまうというリスクが伴います。一方、指値は購入価格を決めて注文を行います。値段を決めますので、思わぬ高値で購入するリスクは減りますが、人気の銘柄だと指定した指値で買えず、購入のタイミングを逃してしまうリスクがあります。また、指値を決めるには板の状況を見る必要があるので、板の見方を理解する必要があります。一方成行の場合は、板は読めた方がいいですが、読めなくても購入することはできます。両方ともメリットとデメリットがありますね。
これまでの私のスタンス
私はこれまでどちらかというと指値で購入するというスタンスを貫いてきました。できるだけ安く買いたいという思いと、高値で掴むのを嫌厭したからです。しかしながら、指値で買えればいいですが、買えなかった場合に指値を変更する必要が出る場合があります。そうなると、日に何度も指値を変えてチャートと板を眺める必要が出てきます。平日の日中に時間が取れればいいですが、多くの場合時間が取れないので、ちょっとした仕事の合間でその作業をしていました。
S 株との出会い
これまで手数料をできるだけ安く済ませるために、株式は 100株の単元で買付するようにしていました。しかし、最近 Fintech の進歩や証券会社の努力によって単元未満の S株 を無料で買付できるようになってきました。つい最近まで SBI証券グループの「ネオモバ」がそのようなサービスを提供していましたが、最近は SBI 証券本体でも S株を無料で買付できるようになりました。S株のメリットは単元未満となりますので比較的少ない資金で株式に投資できることです。資金が少なくて済むので、比較的時間を分けて何度も購入することもできるようになりました。ただ、S株を買う場合は成行注文となりますので、買値をコントロールすることはできません。そのような状態で2年程度ネオモバや SBI 証券で S 株をちょこちょこ買う日々が続いています。
S 株の成績
ネオモバでの S株の成績を下記に示します。
ネオモバのS株では高配当株を中心に買っています。マーケットのいい時に乗れただけかもしれませんが、現在、一応含み益が得られており、+41% となります。この成績をみると、悪くない感じがしますよね。これとは別に配当金もあるので、一応、投資は上手くいっている気がします。この成績は、米国株投資やSBI証券本体の投資より上手くいっています。
これをみて私は気がつくのです。「あれ?成行買いでよくね?」と。今まで散々指値で頑張って買ったのに、成績としては成行のS株とそんなに変わらない、いや、むしろ良い (SBI証券には J-REIT が多いのも要因かもしれませんが…) 。今までの指値の努力は一体…?結局のところ、長期で見た場合は買う時間の株価のブレはそれほど成績に影響を与えないのではというのが結論です。現在、資産の合計は 8,600万円程度になっており、200銘柄以上を保有しています。このような状況だと、日々の指値か、成行かという選択は、ほぼ誤差の範囲になると思うので、長期で株式を保有する場合は、成行買いでも大丈夫ということが分かりました。
まとめ
今回は株式の注文方法について考えてみました。私は200銘柄以上、8,600万円以上の PF を保有しており、資産が十分大きくなれば、成行で買おうが、指値で買おうが、その影響は軽微だと思います。日々安くなった時に、きっちりと安い銘柄を仕入れていくという面から考えると、ひょっとしたら成行買いの方が有利なのかもしれません。ネオモバという新しいサービスを活用することによって、成行買いの新しい一面を見ることができた、という話でした。もしよろしければご参考まで。