ファミサポのチラシ「依頼会員が増える」キャッチコピー。改善例をビフォー・アフターで3例紹介。
ファミサポは、ファミリー・サポート・センターの略称。子育てをサポートしてほしい人と、サポートする人をつなぐ市町村のセンターです。
前回はファミサポ会員のうちサポートする人(提供会員)が増えるキャッチコピーを紹介しました。
今回はサポートを受ける側(依頼会員)が増えるキャッチコピーです。
「利用会員」「おねがい会員」などセンターによって呼び方はさまざま。子どもを預かってほしい人、送迎をお願いしたい人。ファミサポを必要としている人は、まだまだいるはず。
この記事ではファミサポの依頼会員を増やすためのキャッチコピーのアイデアを3例紹介します。チラシ作成時などに参考にしてください。
※記事で紹介している、私が作成したキャッチコピーを使いたい場合は、連絡をいただければ無償で提供いたします。私の連絡先はこちらです。
この記事でお伝えすること
【典型例】
ファミサポ依頼会員の募集チラシは
ファミサポの会員募集の典型的なチラシはこちら。※山崎市は架空の自治体名です。
このあとビフォー・アフターを比較するため、キャッチコピーを抜き出してみます。※チラシにおけるキャッチコピーとは、チラシの中で一番目立つ、大きな文字で書いているコトバです。
ファミサポとして会員を募集している。それを大きく書く。
でも待ってください。子育て世代は本当に『会員になりたい』と思っているのでしょうか?
実は違うんです。
何が違うか。【改善のアイデア1】を見てください。
【改善のアイデア1】
「会員募集」を使わない
「え。『会員募集』って書かないの??」と思うかもしれません。
広報で大事なことは相手の立場で考えること。
この場合の相手=子育て世代は「会員になりたい」と思っているのでしょうか? 実は違います。
「子育てが大変。ちょっとでもいいから助けてほしい」と思っているはず。
育児に、仕事に、家事に本当に忙しい。ちょっとの間でも、子どもを見ていてくれる人がいたら、保育所の送り迎えだけでも頼めたら。どんなに助かるか。
こう思っている。
その思いをかなえる方法として「会員になる」という手段があるんです。
だからまず
1.「こんな助けがほしいですよね」と呼びかける
これで振り向いてもらう。そのあとに
2.育児をサポートするファミサポがあります
3.利用するには依頼会員になってください(会員募集)
こういう順番で伝える必要があるんです。相手の立場で考えると、最初に「会員募集」は早すぎるんです。
次は、もっとストレートに呼びかける方法です。
【改善のアイデア2】
困っている相手に直接 呼びかける
子育てに困っている人にストレートに届くキャッチコピーを考えてみました。
「あ。(子育てで困っている)私に呼びかけてくれてる」と、振り向いてもらえると思います。
なお「すごく困っている」ではなく「ちょっと助けてほしい」としています。
「ちょっとした困り事でも、助けてほしいーと言っていんんですよ」と伝えることで、申し込みのハードルを下げる工夫です。
最後は、育児中のもやもやとした、でも、切実な気持ちをキャッチコピーにしてみました。
【改善のアイデア3】
育児中の気持ちを受け止める
美容院に行ったり、買い物したり、友達と食事したり。
育児に追われているからこそ、自分の時間がほしい。当然です。でも、少し言いにくい、誤解されやすい気持ちです。
だからこそ、この気持ちを受け止めるキャッチコピーにしてみました。
自分の時間を持つことで育児のストレスを解消できる。だからまた育児にがんばれる。これを応援するのもファミリーサポートセンターの大きな役割。広く伝えることで依頼会員の増加につながると思います。
【まとめ】
子育て世代にとっての
ファミサポの魅力を伝える
改善のアイデアはいずれも、子育て世代にとってのファミサポの価値や魅力を伝えているキャッチコピーです。
【子育て世代にとってのファミサポの価値や魅力】
▼育児を助けてもらえる
▼育児で困っている自分を支えてくれる
▼育児中の ひとりの時間が得られる
「会員募集」ではなく「育児中のあなたの困り事を解決する お手伝いをします」と相手にとってのメリットをまず伝える。
そのあとに「会員になってください」「依頼会員につなげます」と伝える。
この順番を意識して、ぜひキャッチコピーづくりにトライしてほしいと思います。
次回(来週)は、ファミサポの広報の「最大のもったいない」について、詳しく書きます。広報で悩んでいる方はぜひ読んでください。
ファミサポでチラシづくりなどを担当されている方向けの研修講師も引き受けます。私への相談・連絡先はこちらです。メールをお待ちしています。
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