消防団員募集のチラシ 「入団したくなる」キャッチコピーに変えてみた。改善例をビフォー・アフターで紹介。
消防署員や消防団の方の悩みは大きく2つ。
▼消防団員の募集
▼女性消防官を増やす
今回は消防団員募集についてのアイデア。
思い切って、発想を変えてみませんかという提案です。
「消防団に思わず入団したくなる」キャッチコピーをビフォー・アフター形式で3パターン紹介します。チラシ作成時に参考にしてください。※私が作成したキャッチコピーを使いたい場合は、連絡をいただければ無償で提供いたします。私のプロフィールと連絡先はこちらです。
この記事でお伝えすること
【ビフォー】
典型的な消防団員募集のチラシ
大きな文字でストレートに「団員募集」
各地の消防署や消防団が作成したチラシを見ると、ほぼこのパターンです。典型的なチラシがこちら。
このあとビフォー・アフターを比較するため、キャッチコピーを抜き出してみます。※山崎市は、事例を伝えるための架空の自治体名です。
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私のまちを守る
消防団員募集
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わかります。自分たちの地域は自分たちで守る。そうした使命感で集まってほしいという気持ち。
災害時には消防活動、平常時には訓練や警備活動。私の住んでいる地域でも、小学校の行事で警備を担当してくださる姿を見ます。心強いし、ありがたい存在だと感謝しています。
でも全国的に消防団員は減る一方です。正面からストレートに「私のまちを守る。その気持ちを持った人が集まれ」と訴えるだけでは限界があります。
どうすれば「入団したい」と思ってもらえるのか。実際に入団した方の「声」で参考になるものはないかと検索したところ、見つけたのがこの記事。
長野県の信濃町に移住されて、消防団に入ったという方の「声」からキャッチコピーを作ってみました。
【アフター1】
新しく入団した方の柔軟な感想を
キャッチコピーにしてみた
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大人の部活動やってる感覚です
山崎市消防団員募集
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もしかすると「不真面目だ」と思われたかもしれません。
でも、私はわかる気がするんです。この“部活動”という感覚。
記事の中では消防団に入ったことのメリット・デメリットについて聞かれて、次のように語っています。
私の場合は子どもが小学生の時に、学校の父親の会に入った経験です。子どもの成長や安全についてまじめに話し合うし、学校を使ったお化け屋敷など子どもたちが喜ぶイベントの準備に汗を流す。
で、打ち合わせの後に近所の居酒屋に行って盛り上がる。なんというか損得抜きの“大人の部活動”のような魅力がありました。
ついでに言うと、父親の会の懇親会に行くとき、楽しいお酒を飲みに行くのに「ご苦労様」と妻から言われたのも、くすぐったい思い出です(まあ、妻がうまく手のひらで転がしてくれていたんでしょうけれど)。
脱線しました。
もう一つ、この方の「声」からキャッチコピーを作ってみました。見てください。注目したのはこの部分
【アフター2】
たくさんの人と知り合える
そこが消防団の魅力だと伝えてみた
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知り合いも増えたし楽しいですよ
山崎市消防団員募集
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私もそうですが仕事中心で生きてきて、ふっと気づくと「あれ、地元に誰も知り合いがない。これでいいのかな」と思う瞬間があるんです。
そんなときに「消防団に入ったら知り合いが増えますよ。仲のいい人もできるかも」と誘われたら「入団してみようかな」と考えます。
あるいは、こちらはどうでしょう?
【アフター3】
年齢や仕事を超えたつきあい
消防団の魅力をキャッチコピーにしてみた
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年齢や仕事を超えたつきあいがある
山崎市消防団員募集
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消防団のメンバーは自営業だったり会社員だったり、ふだんはいろいろな仕事をしています。年齢もバラバラ。同じ地域に住んでいても、なかなか出会う機会がありません。
でも消防団という場なら出会える、仲良くなれる。年齢や仕事を超えたつきあいというのはすごく貴重で、素敵な価値、魅力です。
【まとめ】消防団に入団したくなる
キャッチコピーの作り方を紹介しました
【伝えてほしい消防団の意外な魅力】
●大人の部活動みたいで案外楽しい
●いろいろな知り合いができる
●年齢や仕事を超えたつきあいができる
今回は長野県信濃町に移住された方が語る「消防団に入ったメリット」からキャッチコピーを考えてみました。
「自分の地域の消防団はそんな雰囲気じゃない」と思うかもしれません。
でも、ここで言いたいことは「消防団に入ってよかったと思うことは何?」と団員に聞いてほしいということです。それも、できるだけ最近に入った方に本音を聞いてほしいです。
その方が「実はこれが楽しい」と答えてくれたこと。できれば古株の消防団員からしたら「え、そんなこと?(ちょっと不真面目じゃないか)」と驚くようなこと。これが、あなたの消防団の意外な価値や魅力だと思います。
こうして再発見した価値や魅力。意外だからこそ、いままで消防団にあまり関心を持ってくれなかった層にも届く可能性があります。ぜひキャッチコピーにして、アピールしてほしいと思います。
効果的なキャッチコピーの作り方など、私に相談いただく場合の連絡先はこちらです。
次回(来週)の記事は、消防の方のもう一つの悩み▼女性消防官を増やすためのアイデアを提案したいと思います。
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