子どもの「今、ここ」から始めましょう 第129回e-cala cafe

新年度が始まり、先週の金曜日が始業式だった学校も多かったのではないでしょうか。
担任するクラスも発表され、子どもたちの様子について前年度の担任から引き継ぎがあったり異動しなかった先生方から伺ったりすることが多かった1週間だったのではないでしょうか。

さて、ここで少し考えみたいです。
引き継ぎでは、どちらかというと、プラス面よりもマイナス面での情報の引き継ぎが多いのではないでしょうか。
・落ち着きがない子が多いです
・すぐにけんかが始まります
・人を見ます
・指示が通りにくいです
・あまり発言できません
などなど・・・挙げればきりがありません。

このようにマイナス面での実態ばかり聞いていると、子どもたちに会うことが怖くなってしまいますよね。
でも、
実際に会ってみると、言われていたほどではなく、すてきな子どもたちだったなんてことも多いような気がします。
もちろん、前担任との引き継ぎは必要ですし、健康面や家庭環境等の実態を把握しておくことがとても大切だと思います。しかし、先入観だけが先走ってしまうことは避けたいものです。

では、
先ほどのマイナス面での情報の引き継ぎに戻りましょう。
・落ち着きがない子が多いです
・すぐにけんかが始まります
・人を見ます
・指示が通りにくいです
・あまり発言できません
これらは、そもそもそういう子どもたちだったのでしょうか?
私はそうは思いません。きっとそうなってしまったのではないでしょうか。もしくは、そうせざるを得なかったのではないでしょうか。
目の前の子どもたちがどうしてそうなってしまったのかを改めて、子どもたちと出会い、かかわっていく中で見取り、どうすれば改善していくかを考えていきたいなと思います。
・どうして落ち着きがなくなってしまったのか
・どうしてすぐにけんかをするようになったのか
・どうして人を見るようになったのか
・どうして指示が通らなくなってしまったのか
・どうして発言できなくなってしまったのか
それぞれの理由を子どもたちを主語にしていきたいなと思います。

子どもたち一人ひとりがもっているリソースを見取り、子どもたちの思いに寄り添いながら、子どもたちと共にどんなクラスに、どんな人になっていきたいかを共有し、子どもたちと少しずつ成長していければいいのかなと思います。

子どもたちの「今、ここ」から始めていけるいいですよね。

参考文献
note 子どもたちの「今ここ」を出発点しよう 村山 豪

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