りす族の幸せ
びゅオオオ…
みんな…行ってしまった
あの日から…
1か月前…あれは皆が山にピクニックに行った日に始まったの…
ねえ、りす菜ちゃん…どうしたの？ねえ…
「何だか気分が…」ばたり…ＺＺＺＺ…
（ふん、今まで散々りす族の頬袋を笑いものにし…日々我々を殺して来たお前たちうさぎとぬこ…目覚めたときにはお前たちはもう…）
「怖がらないでください皆さん。今日から我々がこの町を平和にします。ヘイトをなくし、平和で真の自由が…」
そんな…
…態度を決めなきゃ…従うしかない…
（…あの日…りす族の誇りである頬袋をからかわれて絶望の淵に…死のうと思って山をさまよい…）
（あのお方にお会いすることができた…）
（すべてが変わる…苦しみの終わり…皆が頬袋いっぱいに木の実を詰めて…ぬこはナッツの好き嫌いを直し…真の自由…）
（りすさん、ダメよこんなの…ぬこがナッツを食べないのは好き嫌いじゃない…）
「りす族、万歳！りす族の下で我々は真の平和と友愛を知った！」
「ねここさん、降伏なさい。一人で抵抗しても無駄。今までの罪を悔いて、特権を捨て、りすの下で真の自由を…連帯の印として頬袋に木の実を…」