東京大学の来し方10年と行く末
現下の東京大学をめぐる情勢について把握するには、ときに過去からアプローチすることも有用なことがあるのではないかと思う。とはいえ、本稿は筆者が思いつくまま恣意的に項目を並べたエッセイのようなものなので、気軽に読んでいただければ幸いである。
“タフでグローバル”な「学部教育の総合的改革」この時代を知っている人もだいぶ減ったと思うのだが、かつて濱田純一という総長がいた(任期2009年度~2014年度)。彼は式辞などでことあるごとに“タフ”とか“グローバル”と唱えていたので、在りし