『作者のひみつ(仮)』改 第6章
6章 作者による自作解説 三週間後の木曜午後、今日はいつもの研究室ではなく先生に連れられて出かけた喫茶店に三人はいます。先生の出張の都合でいつもの週より一週間前倒しで集まることになったのですが、この日は先生のゼミの学生が自主ゼミで研究室を使うので、場所を変えることになったのです。そこは「喫茶店」と呼ぶのがふさわしい時間を積み重ねた建物で、テーブルやソファ、壁にかかった絵画などの家具調度も新品にはない趣を持っていました。
―こういう喫茶店、はじめて入りました。なんとなく入りにく