【日記】カラフルな気持ちを忘れずに〜ある日の授業参観にて
2024年10月19日 土曜日
今日は学校の授業参観だった。朝早めに起きて、コーヒーを飲んで、上履き用意したり、身支度をした。子供の成長を間近で見られる貴重な機会。
校門をくぐると、懐かしい空気が鼻をくすぐる。他の保護者たちの姿が目に入る。みんなおしゃれでカジュアルな服装をしている。昔は授業参観だというのに、まるで冠婚葬祭にでも行くかのような正装で来ていた時代があったんだよなあ。時代の変化を感じて、少し感慨深い。
我が子のクラスを見学した後、少し時間があったので他のクラスものぞいてみた。そこで面白い発見が。
低学年の教室は、まるでお祭りのように賑やかで、服装も、白や水色、赤、それにハートマークまで。教室全体がカラフルに輝いているみたいで、思わず顔がほころんだ。
最高学年の教室をのぞいたとき、ちょっとギョッとした。急に黒い服が多くなっている。教室内が暗く見えてしまった。
授業参観が終わっても、子どもたちには次の行事があるらしい。私は先に帰ることにした。
車を走らせながら、ずっと教室の光景のことを考えていた。きっと、カッコいいとか可愛いと思うから黒を選んでいるんだろう。でも、どこか寂しさも感じた。周りの目を気にし始めて、自分の好きな色を着るんじゃなくて、人からどう見られるかを意識し始めたのかもしれない。
社会性が身についてきたって考えれば良いことなのかもしれない。でも、やっぱりちょっと複雑な気分だ。
信号待ちで止まったとき、ふと大学時代に習ったマックス・ウェーバーの「没人格化」という言葉を思い出した。それに、最近NHKでオルテガの特集をやっていたな。確か彼は「大衆」について、自分が特別だと思わず、みんなと同じであることに安心を覚える人々だと言っていた。
まあ、子供たちの服の色で、そんな大層な話をするのもおかしいけどね(笑)
それでも、心のどこかで「カラフルなままでいて欲しい」と思ってしまう。子供たちの内側にある、あの鮮やかな世界がずっと続いていってほしい。
家に着いて車を降りると、ふと自分の服装に目が留まった。気づけば、私も黒いジャケットに黒いTシャツ姿。「……まあ、黒も悪くないか」と苦笑いするしかなかった。