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農業と私#2~兼業農家・親元就農~

前に農業と私を書いてから、しばらく経ちましたが、そろそろ続きを書いてみようと思います。
前回の内容、私が農業に興味をもったそもそものきっかけは、こちらをお読み頂ければと思います。

今回は、兼業農家の嫁が(義)親元就農の兼業農家という選択?をした理由について掘り下げたいと思います。

農業をするために仕事を辞めると、2021年3月に退職をしましたが、どうやってスタートするのかじっくり考えようと思いました。
その選択肢に法人農家での修行も視野に入れて、失業手当ももらいながら、色々調べたり考えたり。
結婚・出産・仕事を駆け抜けてきて、一度立ち止まって考えようと少しゆっくりする時間と、断捨離をして家を過ごしやすくする時間にも当てました。
決断をするまでは、半年以上かけてゆっくりと。

なぜ、時間をかけたかというと、結論を急ぐと起動修正するのが難しをそうな気がしました。
(実際、義父と家族内で話していただけの事を、新規就農を受け入れている農家さんに話したもんだから、後々、「来るって聞いていたのに…」と言われました。直接会ったこともかったのに、義父が、私がお世話になるような話をしていたらしい。そういう事含め、古くからの農家同士の繋がりなどもこじれると厄介そうだから、出来るだけ当り障りない娘の同級生のお父さんで新規就農をした方や、身近な所からリサーチ。義父を通すと話が違う方向に行くと思ったので、まだ始め方を決めていないから他で話を進めないように釘をさしたつもりでした。)

県民局や、先輩農家の話を聞いたり、YouTubeをみたり、本を読んだり、Instagramをみて想像したり、農場体験にいったり。
自分でできる事を少しづつしながら徐々に決めていく。
誤算もあったけど、結果オーライと思っています。

農家という言葉

農家とは、農業を家業としている世帯。農民、百姓とも言う。

Wikipediaより

漠然と、農家になるといって仕事を辞めたものの、どうやったらなれるの?
どこかに届け出るの?という疑問がわいた。

義父に聞いたら、特にそんな手続きは必要ないと言う。
ただ、今いちよくわからなかったので、県民局で新規就農支援についても含め相談したい旨連絡をしました。

約束の日に伺い、パンプレットをみながら、丁寧に教えてくれてました。
我が家のように既に農業を営む家の場合は、

  • 家族が一緒に農家をするのに特に届けはいらないという事。既に、農協の組合員であるなら、父の名前で出荷をする事もできるし、準組合員というシステムもある。直売所等は、それぞれの仕組みがあるが、農協での出荷をしているのであれば、直売所も活用できるだろうという事。我が家は、米と大豆は農協出荷。米一部と、野菜を直売にしている。稲作部会・野菜部会両方入っている。

  • 本格的に新規就農者として認定を受けると、設備の拡大等の為に融資を受ける場合返済方法等優遇措置があるという事。担当は市役所。

  • 新規就農者支援制度で、補助金を受ける場合の条件は、なかなか複雑且つハードルが高いという事。

  • 新規就農者支援制度を利用しなくても、営農大学で行われる講習だけに申し込む事はできる。プラスして、免許取得も営農大学を利用する事も可能だという事。

農家の『家』は家族の『家』だよ。と義父から、改めて言われ、なるほど~と思いました。
農家の家族である私は、
すぐに農家に転向できるわけか!と
理解したのでした。

でもさらに疑問が…
兼業農家という生き方に興味が湧いてきて、兼業農家について調べてみるとビックリしたのは、
兼業農家の意味を40年以上勘違いしていた!!

世帯員の中に、農業以外に従事している人が一人でもいれば兼業農家。

そんなの初めて知ったよ~と話していたら、
「三ちゃん農業ってきいた事あるでしょ」と義父に言われ、
あるある!小学校で習った!と思い出した。
じーちゃん、ばーちゃん、かーちゃんの
三ちゃん。
懐かしい!!!

え!?っていうことは、
この辺の農家、
兼業農家だらけじゃないか!!!!
と気づく。

私は、農家をやりながら別の仕事をしている人の事を『兼業農家』と呼ぶのだと思っていました。とんだ勘違い。
そして、農家が周りにいない環境で育ったもので、三ちゃん農業というのは
過去の事例なのだと勝手に思い込んでいました。
現代もなお存在する事なのだと気づいて、ビックリしたのでした。

そして、独立就農しない限りでもなんでもなく、旦那が会社員な時点で有無を言わさず、兼業農家です、私。
私が主語じゃなく、農業は『家』の問題なんだと、40代で勉強になりました。
結果、専業農家という選択肢は、まずないのでした。
これが私の、兼業農家という認識で動き出すスタートです。

親元就農

新規就農者支援の補助金をもらうためには、親元就農の場合、別部門を独立して行う必要があると聞いて、土地を広げるつもりがなかったので、補助金は諦めようとすぐに思いました。

安易に補助金もらえる?と思っていた事が誤算。世の中そんなに甘くはない。

家族との時間を増やしたいと思って仕事を辞めたのもあり、農家での研修にいくと、フルタイムみたいなもので、これもまた、目的とずれるなと思ったのでした。
県民局の担当者が、一応申請してみるっていうのもありだよ。と言ってくれていましたが
、申請すらしなくていいやと決断。

ただ、私が農業を継いでいこうと思ったのは、農業に興味をもったきっかけは前の投稿もありますが
『義父が育てる野菜がとにかく美味しいから。』という事も大きいのです。

代々(父が三代目)守ってきた農地で、こんな美味しい野菜をつくれるなら、ちゃんと守って行きたいし、この美味しい野菜をみんなに食べてもらいたいと思いました。

旦那にはお姉さんがいますが、県外在住。
旦那は、古風な考えで長男だから家を守っていくのが普通だと思って実家から出ようなど、1mmも考えてなかったそうで…
でも、農作業は嫌いで子どもの時から、お手伝いは逃げて、小昼(こびり:農家のおやつタイム)には戻るずるい奴だったそうです。
という事で、2人が退職する年になってからでは、知識も技術もないまま、師匠がいないのも困る。
せっかく美味しい野菜を作れる師匠が近くにいるなら、直接習えるうちに習っておいた方がいいと思いました。

ただ、義父のやり方だと、利益をあまり意識しておらず、とにかく食べて喜んで欲しいという思いだけで、
近くでみていて、夫婦でもどかしかったのです。
今ある環境を最大限活かしたら、売上はどれくらいまで拡大できるのか。まず、それを実際に経験してみないと、まったく検討も着かないので、「やってみる」を最優先にできる方法として親元就農に決定。

家族故に、ギクシャクするかもしれないから
最初は他で勉強したら?という意見もありましたが、仕事を辞めた事で得た自由をもうしばらく楽しみながら農業の修行をしたいというぬるいスタートをしました。
家でも一緒だから、ずっと一緒に作業していると『一人になりたい…』と思う時もあり、
何ヵ所に点在している圃場を見に行くふりして離れる。
マイペースな息子嫁を、自由にさせてくれる義父の優しさ。ありがたいです。

旦那が時々作業に参加しますが、田植え準備の肥料ふりや、田植えなどトラクターは運転できるけど、早く終わらせたくて雑で、義父がチクリと言う場面がある。
私も時々、言われるが、旦那よりは少ない。
それは、うちに限った事ではなく、どこの農家も一緒かと…。
父・息子だと、そういう感覚の不一致で、親子間に歪みがでる。農家あるあるな感じがします。
元々、仲は悪くない親子。
2人で山菜とりにいくことも。
ただ、義父が農作業に関して小言をいうと、旦那は面白くない。

緩衝材的存在として、我が家の農業を引き継いでいこうという嫁の決断でした。
それが私が農家に転換するタイミングとして、今だ!となったのでした。

そして、営農大学で講習をうける、免許の講習もうける方向で動き出して
私と同じように、旦那さんの実家の農業を嫁が継ぐパターンが!!!
いる!!いる!!
ママ友にも、旦那さんより先に農業始めたという人を発見。(ここは、大農家さんですが)
小さい農家の跡継ぎ問題。
嫁が突破口になる!!?

そこの奥さん!一緒に農業やりませんか?って、気軽に誘える儲け話は何もご用意できていませんが、世帯として考えると、いい事もたくさんあります。

大農家さんとは違う、小さい農家ならではのやり方として小さく続ける。

農家には、様々な形態がありますが
地方の小さな兼業農家、家族経営農家の可能性の1つとして
私が、うまくいく方法を見つけていたらいいのですが(笑)
如何せんまだ、農家二年生。
まだまだわからないのですが、引き続き
自分なりの見解を伝えて行きたいなと思います。

今日も、長文お読み頂きありがとうございます。では、また。

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