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たましん美術館 歌川広重 名所江戸百景
立川駅から近いGREEN SPRINGSのすぐ隣にあるたましん美術館𖤣𖠿𖤣
お子ちゃんたちとの水遊びのあとに、初めて訪れました~☀︎*.。
ここ最近の私のド好みドンピシャな企画展やってて嬉しい~~~
【2024.8.10 (𝙎𝙖𝙩.)】の記録です
こちら
企画展「浮世絵 歌川広重 《名所江戸百景》」
立川駅北口から歩いてGREEN SPRINGSに向かっていよいよ着くぞという直前にある建物の1階フロアが美術館になっています
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今回の企画展のフライヤーです
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江戸庶民の風俗、文化を伝える広重晩年の最高傑作《名所江戸百景》略して「江戸百」。作者は「名所絵の広重」とよばれた江戸で大人気の絵師 初代・歌川広重です。安政5年(1858)年に62歳で亡くなりますが、安政3(1856)年から制作されたこの江戸百が空前の大ヒット。
まさに「浮世絵師人生の集大成」となった本作は、情緒あふれる春夏秋冬の風景画、斬新な構図と鮮やかな色彩で描かれました。江戸の名所をとらえられた洒落と遊び心ある絵は、江戸時代の人々を、そして150年以上をへた現代の私たちをも楽しませてくれます。
本店では江戸百から浮世絵40点と《蒲田の梅園》の版木、多摩の風景画描かれた浮世絵を展示。
歌川広重が晩年の安政3-5年(1856-1858)に制作した《名所江戸百景》の後摺で、たましん美術館が所有している作品を展示しています。
春からゆっくりと季節が移り変わるように夏、秋、いつのまにか冬の雪景色へと自然な流れで構成されていて、心地よさを感じました。
シンプルな構成ながら、なんだか華やかさがある展示だったと思う。
歌川広重と浮世絵
歌川広重 寛政9(1797) 年〜安政5(1858) 年
広重を有名にしたのは、なんといっても天保3(1833)年の《東海道五十三次》。これが大人気になり風景画家として有名になります。名所絵の《東都名所》《六十余州名所図会》など数々の傑作を手がけ、人々から「名所絵の広重」と呼ばれるほどになりました。
旅でみた人やもの、気持ち、自然の風景などをよく表現し、「広重ブルー」とよばれる藍色や明るくきれいな色彩が魅力です。さらにグラデーションで空や水に変化をつけ、雨・雪・霧・風といった四季、朝・夕暮れ・夜などの時間の変化をうつしだし、ヨーロッパの遠近法をとりいれた構図や、空から見た風景などに、人々はおどろき感動しました。
《名所江戸百景》
江戸府内と郊外のほとんどの名所をえがき、広重の名所絵の技をあつめた集大成といえます。近くにあるモノを大きく描く構図が特徴的で、この思い切った描き方は、印象主義の画家をはじめ、ゴッホやゴーギャン、ロートレックなど、ヨーロッパの作家たちもおどろき、マネをしたほどだといいます。
いまは失われた江戸の風景。景色はかわりましたが、人が育てた文化は、その歴史を地名として今に伝えます。《名所江戸百景》の作品名は名所の名前は地名です。
おまけ
浮世絵の「浮世(うきよ)」とは「現世」のことを意味しているらしい
その時代の風俗・暮らし・流行などが顕在化されているのですね
お気に入りの作品を紹介します
館内すべて撮影可
本展示からのポストカードも複数の種類あって選びがいがありました
《亀戸梅屋舗》
▶本展示のメインビジュアル、フライヤーやポスターにも
▶飽き足らずポストカードも購入
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どどんと臥龍梅(がりゅうばい)!!江戸で最も有名な木。
ここに龍が横に寝ているかのような形だと。
ゴッホが模写してる!!《花咲く梅の木、広重作品模写》1887
《上野清水堂不忍ノ池》 東京国立博物館蔵
右のポストカードです
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清水寺を模倣して建築された清水堂。上野の寛永寺あたりらしい。
そして大好きポイント⇒⇒「月の松」が美しい、、、たくさんある中でも淡い色味とこの「月の松」が遠影で描かれていることが目に入った瞬間の感動?感激?なんだろう、、うわぁぁぁぁ趣深いぃぃぃぃって思ったのです(もっと語彙力つけます)
「月の松」については後述しますが、左側の枝が輪っかのようになっている松の木のことです。清水観音堂から見たこの「月の松」を、当時から桜の名所としても人気だった上野で、春の風景としてを描いています。
《大はしあたけの夕立》
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これもゴッホが模写したことで有名《雨の大橋、広重作品模写》1887
むしろゴッホが模写した絵画を先に興味を持って、浮世絵に興味を持ち始めた私がおります。
この土砂降りの雨を角度や濃さの異なる黒い線で表現する方法が秀逸で、この表現により広重は「雨と月と雪の画家」と呼ばれたそうです
《両国橋大川ばた》
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大川(隅田川)にかかる両国橋。対岸には岸を守るための波よけである「百本杭(または千本杭)」が描写されていて、あーこれ大正時代には芥川竜之介が幼少期に見ていた景色に繋がるのでは…?と想像膨らませています
それにしても遠くに見える赤く染まる空がなんとも美しいです
《上野山内月のまつ》
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タイトルにある「上野山内」とは、徳川将軍家の「東叡山寛永寺」。今の上野恩賜公園のあたりだそうです。よく行くところだぁって勝手に親近感です。この水辺は不忍池ということになりますね。
先に書きましたが、上野にあるこのくるっと丸まった松の木「月の松」が、近影と遠影で描かれている面白さにとっても心惹かれました︎︎𓂃⟡.·
《井の頭の池弁天の社》
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吉祥寺付近を描いたのもなかなか思入れが…
井の頭公園ですね
井の頭池を水源地として江戸の人々の飲料水になっていた、という話を門井慶喜さんの『家康、江戸をつくる』で読みました。
(映り込んでいますね、わたくしが)
《浅草金龍山》 《目黒太鼓橋夕日の丘》
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右:太鼓橋から左側が今の目黒駅方面
雪景色が得意だったらしい、、(知りませんでした)
「雨と月と雪の画家」の名に恥じません
今回の展示で、季節が移り変わる流れるような心地よさを感じましたが、ふとそれに気が付いたのはこれらの雪景色を見たときでした。
それにしても、現在にも繋がる江戸の景色、特に知っている土地、行ったことのある土地の当時の風景は、格別な興味を惹かれます。現代でも愛される所以でしょうか。
フライヤーの四隅にピックアップされているありがたい生きものたち
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右上 《深川万年橋》
左下《浅草田甫酉の町詣》
右下《蓑輪金杉三河しま》
下に広がる雪景色をギロッと見渡している大きな鷲
今にも空から着地しようとしている立派な丹頂鶴
亀は万年、と洒落をきかせた広重により手桶に吊り下げられている亀
江戸の秋の風物詩「酉の市」を眺める猫
なんだか縁起物のようです