【3週間で86面談】生きた中小企業診断士の力
X(旧Twitter)・インスタグラム・Facebookで繋がっている人はご存知の通り、現在、期間限定で仙台往復中です。
大きな案件を立ち上げるところの1つが仙台でして。
今までも仕事やプライベートで何度か訪れていましたが、こんなに仙台と深く関わる日が来るとは思いませんでした。
私に課せられたミッションはいくつかあるのですが、そのうちの1つは、対象者への個別面談。
4月に実施した全体説明会を聞いてもらった上で、1人でも多くの人に立ち上げ案件に参加してもらえるよう、コミュニケーションを重ねていくのです。
個別面談は1人30分。
結果的には3週間で86面談をすることになりました。
中小企業診断士ですから、経営相談を担当することもありますが、とはいえ、3週間で86面談もするなんて初体験です。
面談が始まるまでは、しっかりコミュニケーションできるのか、胃が痛くなるほど不安でしたが、結果としては、中小企業診断士として積み重ねてきたこの10年のお陰で無事に乗り越えることができました。
今回は、中小企業診断士としての活動が、中小企業支援以外にもこのように生かせるよ、という話を書いてみます。
◆ 初見対応力
経営相談の担当をしていると、事前に聞いていた“このようなことを相談したい”以外の相談って多いです。
自分の持っている引き出しの中からネタとして提供できそうなものを引っ張り出して提示し、反応を見る。
すると、経営者の悩みがAではなくBだったということが分かって、アドバイスの内容も変化します。
このようなことを長く経験してきたからでしょうか、今回の個別面談では初見対応力が本当に役立ちました。
初見対応力に加えて、個別面談時に提示するネタで気をつけたことは、すべて私自身が経験したものに限定するということ。
“こんなことを経験したんです”+“そこから私はこう考えたんですよね”というように、自分の経験と考えを組み合わせることで、説得力が増すと感じます。
実際、このような話をしていると「なるほど、そういう考えもありますもんね……」という言葉を何度も聞くことができました。
決断に向けたヒントになったのではないかな。
◆ 多面的な視野
経営相談はもちろん、スポットでの支援・顧問先との会話の中でも、1つの相談事が出てきたときに、「この視点で考えると」「別の視点から見てみると」といったように、相談事を360度から見て、相談者が考える際のヒントを出します。
この経験も、今回の個人面談では役立ちました。
上記の“初見対応力”のところでも書きましたが、決断する上でのネタは、悩んでいる人ほど一定数は提示するほうが良いのではないかと、個人的にはそう考えています。
◆ 正直さ
担当する支援案件が欲しいと思うと、自分の良いところだけ言いたくなるものです。
今回もそう。
立ち上げ案件に参加してほしい気持ちが強いと、メリットばかり押したくなってしまいます。
しかし、どんなことでもそうですが、デメリットはある。
中小企業診断士として活動する時と同じように、今回もデメリットはしっかり伝えました。
デメリットを隠さずにしっかり伝えつつ、「こういう視点から見ると、デメリットとも言い切れないのでは?」という提案をすることができます。
上記に書いた“多面的な視野”に“正直さ”を加えることで、私個人はもちろん、私の所属している組織に対する信頼感も増したのではないか。そう感じています。
個別面談は完了しましたが、これからは立ち上げ案件にご一緒していただくための手続きだったり、“関わる”と言ったものの不安を覚えた人とのコミュニケーションが中心になっていきます。
私自身や所属する組織を信頼してもらって決断してくれたことですから、案件に入るまではもちろん、案件に入ってからも引き続きサポートしていきます。
―――こういうところも、“伴走型”と言われる中小企業診断士ならではの対応力なのかもしれませんね。
中小企業診断士として積み重ねてきたもの、企業の中でもかなり使えると私はそう感じています。
頂いたサポートは中小企業支援・創業者支援に繋がるような使い方をさせて頂きます。また、サポートを使わせて頂いた際には記事として内容を書かせて頂きます。