【滋賀レイクス】越谷アルファーズ戦に向けて予習・復習をする話【ファイナル】
〇はじめに
まずはじめに、B2プレーオフ準決勝にて山形ワイヴァンズを相手に勝利をおさめ、滋賀レイクスはB1昇格を果たすことが出来ました。
滋賀レイクスの選手・コーチならびに関係各所のみなみなさま、本当にB1昇格おめでとうございます!
様々な意味でのプレッシャーも多かったり、選手たちの負傷による離脱のタイミングなどもあり、非常にハードなシーズンであっただろうと思います。ですが、そんな困難も見事に乗り越え、目標を達成して下さいました。本当におめでとうございます。
また、レイクスブースターのみなさまにおかれましても、B1復帰本当におめでとうございます!
今シーズンのみなさまの応援は、昨シーズンのくやしさを超えて、より強いホームを作り上げたと思います。それはきっとぼくなんかより、アリーナに立ち続けられたみなさまの方がより強く感じられているかと思いますが・・・。
そんな今シーズンの滋賀レイクスも、次節のB2プレーオフの決勝戦がラストゲームになります。決勝戦の相手は越谷アルファーズ。
個人的には今シーズン現地で観戦したレイクスの試合は全て越谷との試合なので、非常に印象深いチームです。
互いにB1昇格を決め、ここからは名誉と賞金をかけた最後の戦いとなります。今回はそんな越谷アルファーズについて調べてみました。
チーム公式からも記事が出ておりましたので、ぜひご覧ください。
〇現在の越谷アルファーズ
まずは現在の越谷アルファーズについて簡単に振り返っておきましょう。
今シーズンの越谷アルファーズは35勝25敗、東地区2位でプレーオフに出場。プレーオフでは、熊本ヴォルターズ、アルティーリ千葉を相手に戦い、ここまで無傷の4連勝でB1昇格を決めています。
ぼくは、プレーオフ準決勝の試合を2試合とも当日に配信で観戦していましたが、今シーズンのアルティーリ千葉を相手にストレート勝ちが出来るチームがあるとは正直思っていませんでした。越谷アルファーズに関わるみなさま、大変失礼いたしました・・・。
アルティーリ千葉を相手に勝利するなら、どんなチームであってもGame3までもつれ込むと思っていました。アルティーリ千葉はそれだけの実力を持つチームであることには、みなさまも疑いの余地はないのではないでしょうか。それだけ越谷がすごいということですが・・・。
WINNERのオッズを見てみても、アルティーリ千葉の方が倍率が低く設定されています。WINNERのユーザーのみなさまは試合前は「アルティーリ千葉が有利」と見ていたことがわかりますね。
ご自分のお金を投資?している方々の中での見立てですから、ある程度世間の印象としては妥当な認識だと考えられるのではないでしょうか?
その下馬評を覆しての連勝なわけですから、素直に感服いたします。本当にすごい。
〇レギュラーシーズンの越谷
レギュラーシーズンの最終戦も越谷アルファーズが対戦相手でしたので、過去記事にレギュラーシーズンの越谷についての概要がありますので、お時間があられる方はそちらからご覧ください。
そして、レギュラーシーズンでの越谷アルファーズについて簡単に振り返っておきましょう。まずは、レギュラーシーズン全体でのチームのスタッツをまとめてみました。
こうやって見てみると、平均失点の少なさやディフェンスリバウンドの多さなど、堅い守備を誇っていたことがわかりますね。
また、全体的にもリバウンド、ブロックのスタッツが高く、フリースロー試投数も多い傾向にあり、インサイドの強さが感じられますね。
各選手の個人成績をリーグ内で見てみると、スコアリーダーはPFのジャスティン・ハーパー選手が18.0得点で、得点王争いでリーグ5位。試合数を考慮しなくても11位に位置しています。
また、SFのLJピーク選手がセカンドスコアラーで平均17.5得点。リーグ個人14位の好成績です。得点王争いという面ではさらに高い順位だった事でしょう。すごい。
ちなみに、日本人PGの松山駿選手は1試合平均13.1得点。試合数を考慮しなければ、日本人選手でリーグ1位の得点力でした。3P成功率も40%を超えていて、高い得点能力が伺えますね。
また、リーグ1位の成績を誇るリバウンドを見てみると、Cのアイザック・バッツ選手がチームをリード。平均10.7リバウンドはリーグ全体でも個人4位の成績です。
ちなみに、オフェンスリバウンドは1試合平均4.2本。リーグ個人1位の数値であり、プレーオフでも大きなインパクトを残しましたね。
また、滋賀レイクス界隈で最近注目される+/-のスタッツを見てみましょう。チームトップは松山駿選手の+8.9点。リーグ全体では個人4位、日本人選手としてはアルティーリ千葉のPG、杉本慶選手に次ぐ成績となります。
〇プレーオフでの越谷アルファーズ
ここでは、これまでのプレーオフ全体を大まかに振り返りながら越谷アルファーズについて見ていきましょう。
まずは、ざっくりと出場時間と平均得点から見ていきましょう。いつも通りです。最終戦に来て、新しい書き方は思いつきませんでした・・・。
平均得点順で並べて見てみると、SFのLJピーク選手がスコアリーダーであり、最も長い時間出場されている選手ですね。また、プレーオフに入ってから小寺ハミルトンゲイリー選手のプレータイムが大きくのびていますね。
また、PFのジャスティン・ハーパー選手、Cのアイザック・バッツ選手と外国籍選手のインサイド陣が得点源となっていること、エースガードのPGの松山駿選手の存在を考えると、割とレイクスと似た傾向のチームと言えるかもしれないですね。
余談ですが、ぼくは前回山形戦の記事でこんなことを書いておりました。
ぼくの考えた理論が当たらなかったことについてはさておき、レイクス・越谷アルファーズの両チームが今シーズンはB1昇格を果たしました。
こうやって見てみると、レギュラーシーズンとプレーオフの結果は一致しないという事なのでしょう・・・本当に難しいですね・・・。
また、プレーオフのショットチャートを見てみると、どのエリアもバランスよく、確率よく決めていることがわかりますね。
〇プレーオフ準々決勝の越谷
〇熊本ヴォルターズの振り返り
ここでは、プレーオフ準々決勝での越谷アルファーズについて振り返ってみます。準々決勝の対戦相手は熊本ヴォルターズ。Game1、Game2についてそれぞれ簡単にまとめてみました。
そのために、まずは簡単にレギュラーシーズンの熊本ヴォルターズについて見ておきましょう。
個人成績で見ると、C/PFのアーロン・ホワイト選手がシーズンを通して大活躍。平均得点・リバウンド・スティールでランクインしていました。また、SGの山本翔太選手もスティールで個人ランキングに乗っていますね。
チーム全体でいえば、5人の選手が平均2ケタ得点を上げていました。非常に高い得点力を持つ選手たちが集まっていますね。
ですが、シーズン後半には選手たちの負傷等もあり、なかなかコンディション面でも苦労されていた印象です。3月末の対戦前にもそんなことをコメントしていたようです・・・。やはりどのチームの選手でも、ケガなどはないことを祈るばかりです・・・。
〇Game1の振り返り
まずはGame1から見ていきましょう。ホームで熊本ヴォルターズを迎えた越谷。結果から見ると、100点ゲームで越谷が勝利。得点力のある熊本を見事70点に抑えたディフェンスで勝利した試合だと言えそうですね。
〇Game2の振り返り
そして、続けてGame2についても振り返りましょう。Game2も見事に勝利をおさめ、2連勝でプレーオフ準決勝へコマを進めました。
熊本ヴォルターズも3Pの本数・確率を上げ、得点を伸ばしたものの、越谷のシュート成功率はさらに高く、越谷の攻撃力が熊本の上を行く結果となりました。
〇プレーオフ準々決勝の振り返り
最後に簡単にではありますが、プレーオフ準々決勝の熊本ヴォルターズ戦をまとめてみたいと思います。
一言で言えば、越谷のディフェンスの勝利ということが出来そうです。
特にすばらしいのが熊本ヴォルターズの得点源である外国籍のエーススコアラーの2選手、アーロン・ホワイト選手、テレンス・ウッドベリー選手をGame1,2それぞれで大量得点を防ぐことに成功した点です。
言うまでもなく両選手の実力は非常に高く、2人そろっての大活躍を許さなかったのは非常に大きいと言えそうですね。その結果か、シュート成功率のスタッツもなかなか伸び悩んでしまったところがありそうですね。
熊本の得点面でいえば、長島蓮選手の得点がレギュラーシーズンと比較すると得点面で目立ちました。レギュラーシーズンから大きく役割・スタッツを伸ばしたので、来シーズンに期待が高まりそうですね。
〇プレーオフ準決勝の越谷
〇アルティーリ千葉の振り返り
ここからはプレーオフ準決勝、アルティーリ千葉戦について見ていきましょう。同様にまずはシーズン全体の振り返りから行います。まずは、この表からご覧ください。
ご覧いただければお分かりかと思いますが、見事なチームスタッツです。得点も複数の選手が高いレベルでバランスよく取ることが出来ています。
3P試投数は少ないものの、成功率はリーグ1位と非常に高確率。どの選手も高確率で決めます。アルティーリ千葉は「あえて」3Pを多くせずに、インサイドを多くして高確率に得点を狙う形を選んだと言えそうですね。
〇Game1の振り返り
ここからは各試合について少しずつ振り返っていきたいと思います。
Game1、アウェーの千葉に乗り込んだ越谷アルファーズ。総じてこのシリーズは大きな点差がつかず、競った展開で試合が続いていきました。
前半、越谷が3Pシュートを50%以上の成功率で決め、PGの松山駿選手が17得点(うち3Pが4本)、アイザック・バッツ選手が2Qだけでリバウンド9本の活躍でリードを作ります。
ジャスティン・ハーパー選手がファールトラブルとなってしまう場面もありましたが、ビッグマンの小寺ハミルトンゲイリー選手がプレータイムを大きく伸ばし、サイズを維持したままインサイドでアルティーリ千葉と戦うことが出来ました。
小寺選手はアルティーリ千葉との戦いで非常にプレータイムを伸ばし、越谷の勝利に貢献しました。リバウンドやディフェンスなどでの貢献度も非常に高い、影のMVPだったといっても過言ではないのではないでしょうか。
アルティーリ千葉では、後半早々のPGの杉本慶選手が高い位置から積極的にディフェンスを仕掛けて越谷のターンオーバーを引き出し、速攻をさせないためのファールまで奪う場面が個人的には印象的でした。
また、小寺ハミルトンゲイリー選手が出場してスリービッグの時間帯に、前田怜緒選手がスピードのミスマッチをついてドライブでの連続得点の場面も光っていましたね。サイズを取るか、スピードを優先するのか、どちらがいいのかはとても難しいですね。
ですが、Game1は松山駿選手の活躍に尽きるでしょう。以下のハイライトの通りです。試合を見ていて、本当に全部入るんじゃないかと感じさせる見事な活躍でした。
Game1からオーバータイムに突入するタフな試合でしたが、最終的には越谷アルファーズが勝利しました。
オーバータイムではLJピーク選手のシュート、松山駿選手のフリースローが多くなっていたので、越谷のオフェンスの組み立てでは両選手の優先度が非常に高いと考えられそうですね。
〇Game2の振り返り
続いてGame2について振り返っていきましょう。オーバータイムの末、越谷アルファーズが先勝したプレーオフ準決勝。
ハイスコアゲームだったGame1とは打って変わって、Game2はどちらかと言えば守りあいのロースコアゲームとなりました。
やはり実力は五分で、競った展開のまま時間が進み、最後の最後までどちらが勝つのかわからない試合でしたね。
この競った展開を越谷が作れた理由にはやはりインサイド陣のリバウンドがあげられるかと思います。
20分出場のアイザック・バッツ選手が12リバウンド、28分出場の小寺ハミルトンゲイリー選手が10リバウンドと存在感を見せ、アルティーリ千葉のインサイド陣を抑えることに成功しました。
特に小寺ハミルトンゲイリー選手は4Qもほぼ出ずっぱりで、緊迫した展開の中1人で5リバウンドを挙げる活躍を見せていました。すごすぎです。
また、要所での3Pシュートが効果的に決まっていたのかなという印象を受けました。
井上宗一郎選手、長谷川智也選手とプレータイムが5~6分と決して長くはなかったものの、両選手がそれぞれ2本の3Pシュートを成功。すばらしい仕事をしました。
配信越しですら、3Pが決まり越谷のみなさまが盛り上がっているのが感じられましたので、会場ではなおさらだったことでしょう。
そして、大エースのLJ・ピーク選手がゲーム終盤でも、インサイドでのシュートを高確率で決めて、越谷アルファーズを勝利に導きました。
〇プレーオフ準決勝の振り返り
ここではプレーオフ準決勝、アルティーリ千葉とのシリーズ全体を通して振り返ってみたいと思います。
こちらのシリーズについても「越谷アルファーズのディフェンスの勝利」ということが出来るのではないかと思います。
シリーズ全体を通して、越谷アルファーズはアルティーリ千葉のシュート確率を抑えることに成功しました。特にリーグでも傑出していたインサイドでのシュート成功率を10%近く低くすることが出来ました。
各選手の平均得点も非常に高いアルティーリ千葉ですが、そんな選手たちの大活躍を許さなかった点からも、越谷のディフェンス力の高さが伺えそうですね。
ホームで(いつも以上の)大活躍を見せる選手が現れれば、会場の雰囲気は間違いなくアルティーリ千葉に傾くことでしょう。そこを封じることが出来たのも大きいのではないかと思います。
今回の記事を作るにあたって、スタッツをまとめている中で、個人的に少し気になった点が1つありました。
アルティーリ千葉の試合をシーズンを通して見ていない素人の疑問なので、あまり深くはお考えにならずに聞いて下さい。アルティーリ千葉にお詳しい方がいらっしゃれば見解をご教示頂ければ幸いです。
アルティーリ千葉は各選手の出場時間や平均得点のバランスが良い所が非常にすばらしいと個人的には思っていたのですが、プレーオフに入ってからは出場時間の偏りが多くなっていたのかなと感じました。
トーナメント形式のプレーオフなので、いわゆるエースの選手や(外国籍)インサイド陣の選手の役割が多くなるだろうことは理解が出来るのですが、かなり大胆にプレータイムの割合が振り分けられたなと感じました。
特にアルティーリ千葉の選手のみなさまは「誰が出ても活躍できる」ようなレベルの高い選手たちばかりだと感じていたので、起用法を含めてトーナメント形式の難しさを改めて感じました。
ぼくはシーズンを通して試合を見ていないので、知らないだけでコンディション面の都合等があったのかもしれませんが・・・。
〇個人的な注目選手
最後に個人的な、みなさまも間違いなく大注目であろう選手を少しだけ紹介させて頂き、記事をまとめたいと思います。
〇松山駿選手(PG)
まず1人目は松山駿選手です。シーズンを通して安定したB2トップクラスの得点力を有していますし、アルティーリ千葉とのGame1での活躍からもお分かりのように爆発力も兼ね備えている選手です。
Game1でのオーバータイムでのフリースローは6本全て成功など、プレッシャーもお構いなしの強心臓です。すごい。
非常に3P成功率が高く、シーズン、プレーオフいずれも40%を超えるすばらしい成功率を残しています。特に左45度~90度のあたりは非常に高確率なので要注意です。
右45度が(比較的)苦手なようなので、なんとか得意なエリアではフリーにボールを持たせないように努めたいですね・・・。
〇LJ・ピーク選手(SF)
そして、2人目にご紹介するのがSFのLJ・ピーク選手です。過去にはB2での得点王の経験もあるピーク選手。
今シーズンのレギュラーシーズンの成績ももちろんすばらしいのですが、プレーオフに入ってからはさらに平均得点・シュート成功率を上げてきています。すごい。
アルティーリ千葉とのGame2もそうですが、接戦のゲーム終盤にボールを託され、得点を決めてチームを勝利に導く。これぞまさにエースの鏡ですね。
身長は196㎝と極端に大きな選手ではありませんが、シュートレンジも広く、何でも出来る選手だと思います。
プレーオフ準決勝で戦った山形ワイヴァンズのジェームズ・べル選手が比較的タイプが近い選手ではないかと個人的には思います。
レイクスの日本人フォワード陣のみなさまにはタフなお願いとなってしまいますが、LJ・ピーク選手を上手く守ることが出来たら、レイクスの勝利にも近づきそうですね。
〇まとめ
・越谷アルファーズのディフェンスは本当にすごい
・松山駿選手、LJ・ピーク選手には要注意
・最後の試合、選手もブースターもみんな楽しんで!
長かったシーズンもいよいよファイナルです。今シーズンの最大目標、B2優勝でのB1復帰が本当に目の前までやってきました。
また、眞庭城聖選手が今シーズンをもって引退を発表されました。試合結果が重要なのはもちろんわかっていますが、眞庭選手がレイクスに来てよかったと思えるようなすばらしい試合になる事を願っています。
本当に長いシーズンではありましたが、今のメンバーで戦うことが出来るのも今週が最後。最後の最後の週まで試合を見れることは本当にありがたいことだなあと感じています。
シーズン最後のビッグゲーム。どちらのチーム選手も、スタッフも、ブースターも、みなさまが心から楽しめるゲームになる事を願っています。
今度でラスト。最後までがんばれレイクス。
おわりです!