【滋賀レイクス】青森ワッツ戦に向けて予習・復習をする話【プレーオフ開幕】
〇はじめに
いよいよ滋賀レイクスのB1昇格へ向けた大勝負、プレーオフへの挑戦が始まりますね。レイクスは西地区の首位チームとして乗り込みますが、全てはこの舞台で勝ちあがり、B1へ戻るための1年間だったはずです。
滋賀のみなさまの方が、昇格に向けてはるかに熱いものがあるでしょうから、昇格への熱い思いは各所で伺ってください。ぼくが言葉を尽くすよりもこの動画の方が100億倍伝わると思いますので・・・。
さて、そんな滋賀レイクスのプレーオフの初戦(クォーターファイナル)の対戦相手は青森ワッツとなります。今回はそんな青森ワッツについて調べてみました。
11月対戦時の過去記事もありますので、お時間があればぜひ。
〇今シーズンの青森ワッツ
まずはいつも通り、簡単にではありますが今シーズンの青森ワッツについて振り返っておきましょう。
青森ワッツは今シーズン29勝31敗、東地区4位、ワイルドカード上位でのプレーオフ出場となります。
直近の大きなトピックスとしては、2月中旬に高原純平ヘッドコーチがチームを離れ、コーチの体制が変わることとなりました。財政面のことは今回は触れません。
体制変更後の成績は8勝13敗と苦戦傾向にありましたが、2シーズン連続でのプレーオフ出場を果たしました。
チーム公式からも今節の見どころが紹介されていて、前回対戦の振り返りもされているので、ぜひご覧ください。
〇チームスタッツから見る青森ワッツ
まずは、いつも通り青森ワッツのチーム平均スタッツから見ていきましょう。もはやルーティンワークです。
ですが、青森ワッツを考えるにあたっては、シーズン平均の分析も大きな意味を持つと考えています。
青森ワッツは9人の選手が90%以上の試合に出場しており、その9選手の平均出場時間を合計すると、ほぼ200分になります。数字上では9人のローテーションで試合を戦っていることになります。
もちろん平均値なので、参考程度ではありますが、ある程度妥当な分析が出来る・・・のではないでしょうか。
ここからはいつもの表で、今シーズンの青森ワッツ戦における青森/対戦相手それぞれの目線でスタッツをまとめてみました。参考資料として、直近1か月分を抽出してまとめてみました。
そうしてみると、青森ワッツの試合でのスタッツからは以下の特徴があると考えられそうですね。
〇個人成績から見る青森ワッツ
ここからは、個人スタッツから青森ワッツについて考えていきましょう。
まずは、チーム内でのスタッツを比較してみてみましょう。主要スタッツを見てみると、得点・リバウンドはジョーダン・ハミルトン選手が、アシストは池田祐一選手が青森ワッツでのスタッツリーダーのようですね。
またリーグ全体でのシーズン個人成績で見てみると、ジョーダン・ハミルトン選手は得点で個人2位、リバウンドは個人5位となります。
愛媛オレンジバイキングスのユージーン・フェルプス選手や新潟アルビレックスBBのステイシー・デイビス選手が出場しないことを考慮すれば、現在B2で最も得点力のある選手だと言えるでしょう。
また、パトリック・アウダ選手も得点ランキングで個人4位につける得点力があります。要注意ですね。
ちなみに出場試合数を考慮しない平均得点で比較してみると、プレーオフに出場する選手の中での個人1位はジョーダン・ハミルトン選手ですが、2位にはレイクスのブロック・モータム選手がランクインしています。
平均20得点を超えているのもハミルトン選手とモータム選手だけみたいですね。レイクスのスコアリーダーも負けてないですよ。どっちもすごい。
アシストにおいては、PGの池田祐一選手が平均アシスト7.9でリーグ1位。2位の古野拓巳選手(愛媛オレンジバイキングス:PG)の6.3本を大きく上回る成績となります。いかに傑出したスタッツであるのかがわかりますね。
〇ショットチャートから見る青森
〇青森ワッツのショットチャート
ここからは、ショットチャートから青森ワッツを考えてみます。
ぼくの記事でも時々取り上げるショットチャートですが、「どのエリアからどのくらいの成功率/本数のシュートを打っているか」などを見ることの出来る表になります。
まずは青森ワッツのショットチャートを見てみましょう。1つ目の表はシュート成功率を、2つ目の表ではシュートの頻度をまとめられています。
リーグ公式のみなさまがどんどんデータを作っていただけるので、見る方もはかどりますね。本当にありがとうございます。
シーズンを通して集計されたデータを見てみると、青森ワッツのシュートには以下の特徴がありそうですね。
〇対戦相手のショットチャート
さて、ここからが今回の記事で一番ぼくががんばった部分になります(自画自賛)。青森ワッツ戦における対戦相手のシュートを全てまとめました。
リーグのえらい方、各チームの対戦相手のデータもまとめたものを公開していただけないでしょうか・・・本当にお願いします・・・。
本当に時間がかかったので、セミファイナルでは出来ません・・・絶対に間に合わないです。
上の表から順に、以下の内容の表になります。全て青森ワッツ戦での対戦相手目線でのまとめになります。手製なので、見づらいと思いますがお許しください。
①シーズン全体でのシュート成功数/試投数(成功率)
②1試合平均でのシュート成功数/試投数(成功率)
③青森ワッツ戦での各エリアのシュート試投数の分布
こうやって見てみると、対青森ワッツ戦でのシュート成功率については、左右差がある傾向にあるみたいですね。
〇レイクスのショットチャート
さて、ここではレイクスのショットチャートについて考えてみましょう。
ぼくは普段、レイクスの数字を考えることはあまりしたくないタイプなのですが、対戦相手目線でのショットチャートを作ってみたので、レイクスのデータも見て見たくなってしまいました・・・。
リーグ公式が作ってくださっているデータですし、周知の事実なので、ノーカウントとします。
対レイクス戦のショットチャートまとめとかは絶対に作りませんのであしからず。味方のはずなのに、自分で「レイクスは〇〇が苦手ですよ!!ねらい所ですよ!!」とか公言するのはなんか違う気がするので・・・
青森ワッツ戦での対戦相手目線でのショットチャートの分析を踏まえて考えてみましょう。
レギュラーシーズンでの青森ワッツの対戦相手、滋賀レイクスのシュート成功率、打つ割合(分布)をまとめて、比較してみました。ミドルシュートは3Pとペイントエリアの間にある部分のことを指します。
こうやって見てみると、レイクスのシュートはペイントエリアか3Pと割り切って打つ傾向がありそうですね。
シーズン当初に高さと3Pにこだわったロスター編成をしたと言及されていたと記憶していますので、狙い通りと言えるかもしれないですね。
シュート成功率で見ると、他チームの青森ワッツ戦での確率との比較になりますが、ミドルレンジ・3Pの確率がレイクスは若干低めな傾向があるようですね・・・。
その一方、レイクスはペイントエリアでのシュート確率に強みを持っています。表にはしていませんが、最も成功率が高いゴール付近でのシュート本数が、他のチームよりも多い傾向にあります。
なので、ぼくがまとめた表よりもレイクスのインサイドの攻撃力は相手チームにとっては警戒すべきものだと言えるかもしれないですね。特に青森ワッツは数字上リバウンドに苦戦している傾向があるようですしね。
ペイントエリア、特にゴール下でのシュートが多いという事は、どんな形であってもそこまで近づくことが出来ているというわけですからね。
インサイドで優位性を取れたら、アウトサイドのシュートも打ちやすく・入りやすくなるでしょうからね。湧川颯斗選手も3P成功率が上がってきていますしね。ばんばん打とうね。
〇平均得点から考える青森ワッツ
ここからは平均得点から青森ワッツについて考えていきましょう。
今回、青森ワッツのみなさまとはホームのダイハツアリーナでの試合となりますので、主に青森ワッツのアウェー戦での数字から考えていきたいと思います。
まず、青森ワッツのホーム/アウェーでの勝率について見ていきましょう。
青森ワッツはホーム・アウェーどちらも勝率がほぼ50%と、ホーム戦で強い、アウェー戦で強いといった特徴はなさそうな様子ですね。安定した実力が発揮出来るチームという事でしょうね。
そして、青森ワッツのチームと各選手の平均得点をまとめてみました。今回は少しだけ踏み込んで、ホーム戦、アウェー戦それぞれの平均得点と、勝ち試合と負け試合を分けた上での平均得点を出しました。
今回のプレーオフにおいては、表の右側の「アウェー」部分を見ていただくとよろしいかと思います。
〇アウェー戦のカギを握る選手?
先述の表を見てみると、イージェイ・モンゴメリー選手(PF)の得点がどれだけ伸びてくるのかがアウェー戦での勝敗に大きな影響を与えていると考えられそうですね。
プレータイムに波があり、シュート本数も試合によって差がある選手のようです。最近はスターターのこともあれば、ベンチスタートのこともあり、起用方法がいい意味で固定されていない選手なのかもしれないですね。
前回のレイクスとの対戦では比較的プレータイムも短く、得点も伸びませんでしたが・・・要注意ですね。
また、インサイドをメインの戦場としているモンゴメリー選手ですが、3Pシュートも打つことが出来ます。1試合に1本くらいですが、3Pのシュート確率も決して悪くはないので、どこまでケアするかが求められそうですね。特に接戦時にはシュートチェックが必須ですね。
そして、パトリック・アウダ選手(PF)はホーム戦に強い傾向がある選手のようですね。全体的にアウェー戦での得点は少なめのようですが、ペイントエリアが専門の選手なので、シュート以外にもリバウンド等でも大きな役割を担うはずです。
また、今シーズンの青森ワッツではチーム1のFG成功率(65.1%)を誇っていて、リーグで2番目にファールを多く奪う選手です。
レイクスのインサイド陣がアウダ選手と戦う中で、ファールがかさんでしまう可能性もありますので、ファール数を気を付けながら守りたいですね。
また、青森ワッツがアウェーで敗れた試合を見てみると、ジョーダン・ハミルトン選手の得点が目立っているような印象を受けます。
他の選手をしっかりと守られてしまった結果、ジョーダン・ハミルトン選手にボールが集まりすぎてしまい、ハミルトン選手のシュート本数が増えて結果的に得点も増える・・・といったケースになっている可能性もありそうですね・・・。
逆に言えば、イージェイ・モンゴメリー選手のように別のスコアラーが目立ってくる試合では、ハミルトン選手にとってはパスも出しやすい、青森ワッツにとって非常にやりやすい展開になりそうですね・・・。
〇個人的な注目選手
最後に個人的な注目選手を簡単に紹介させていただき、今回の記事を終えたいと思います。
今回取り上げさせていただきたいのはジョーダン・ハミルトン選手(SF/PF)です。
レイクスブースターのみなさまにおかれましては、なじみの深い選手だと思います。個人的には昨シーズン、初めてレイクスの試合を見始めたころに所属していた選手なので思い出深い選手ですね。
今回の記事でも紹介していますが、現在B2プレーオフに出場する選手の中で最も得点力がある選手のひとりで、青森のエーススコアラーとして活躍されています。
イージェイ・モンゴメリー選手の得点がアウェー戦の勝敗のカギを握りそうと書いたことから矛盾してしまうかもしれませんが、一発勝負の要素が強いプレーオフではエースの存在感・重要性がレギュラーシーズン以上に多くなると思います。トーナメント形式ですからね、負けたらおしまいです。
やはり本当に大事な場面ではエースにボールを集めるでしょう。
ジョーダン・ハミルトン選手とパトリック・アウダ選手との高い攻撃力を誇るデュオは非常に強力ですし、そこにリーグトップの池田祐一選手のアシストが加わります。
ブロック・モータム選手をはじめとするレイクスの攻撃力も青森に決して遅れを取るものではないと思っておりますが、青森の攻撃力が高いのもまた事実です。そして、その得点を引っ張るのがハミルトン選手です。
得点力が高く、シュートエリアも広いハミルトン選手を止められなければ、ハミルトン選手に守備を集めざるを得なくなり、さらに他の選手にも攻められやすくなってしまいます。
体をはった、ハードなディフェンスでレイクスのフォワード陣にはハミルトン選手とタフに戦ってほしいですね。特にハミルトン選手は右サイドはシュート確率が高いので、しっかりとチェックをしたいですね。
〇まとめ
・青森ワッツとはハイスコアゲームになりそう
・青森のイージェイ・モンゴメリー選手の得点がカギ?
・インサイドの得点・リバウンドで主導権を取りたい
・やはりジョーダン・ハミルトン選手には要注意
いよいよ明日からプレーオフがはじまります。
この1年間、レイクスは色々な問題や課題に直面しつつも、1つずつ着実に乗り越えて強くなりました。
すべてはこのプレ―オフを勝ち抜くためのはずです。レイクスのみなさまのこの1年間を正解にしましょう。そのためにも、目の前の試合1つずつ全力で戦いましょう。
そしてレイクスのみなさまが、このプレーオフを最後まで元気に戦い抜き、笑顔でシーズンが終えられることを心の底から願っています。
あと2週間、最後までがんばれ、レイクス。
おわりです!