【滋賀レイクス】いちバスケファンが2023-24シーズンのレイクスを振り返る話④【B1昇格】

本シリーズの過去記事はこちらになります



 直接的には過去記事を読まなくても、内容がわかるようにしているつもりではありますが、お時間があればぜひ。






〇はじめに


 2023-24シーズンの滋賀レイクスを振り返る記事も4本目に入りました。


 2本目の記事では、2023-24シーズンの滋賀レイクスはプレータイムをシェアしつつ、ロスターの入れ替えはほとんど行わずにレギュラーシーズンを戦う事で、チーム力の強化につながったのではないかと考えました。


 3本目の記事ではレイクスの各選手の2P/3Pシュートを打つ割合を振り返るとともに、レイクスのメンバー構成やチーム戦略について考えてみました。



 今回はまた別の観点から考えてみたいと思います。




 今回はいつも以上に趣味の部分になっています。ずばり、日本人ビッグマン、特に日本人フォワードの選手に注目してみたいと思います。



〇日本人フォワードの選手を考えたい





 あらかじめ最初にお伝えさせていただきます。ぼくは日本人フォワードの選手たちをとてもとても応援しています。それだけはご理解いただいた上でご覧ください。



 いやな表現になってしまうかもしれませんが、日本人フォワードの選手は割に合わないポジションではないのかなと個人的には感じています。あくまで個人の感想です。



 1年前にもこんなことを書いていたようです・・・こりないやつです・・・。





 オフェンス面ではガードの選手のようにボールを長く持って、自分の好きにプレーする機会も少ないでしょう・・・。



 前回の記事で取り上げた、SFの選手がPGの選手たちと比べて3Pを打つ割合が高い選手が多いのも、他の選手のパスからのキャッチアンドシュートが求められるケースが多いのではないのかなと感じております(ソースはありません、調査不足です・・・)。



前回記事より
前回記事より




 その一方、ディフェンスでも大変なことも多くあると思います。



 味方のインサイド陣にケガやファールトラブルが発生すれば、体を張って外国籍選手たちともぶつかりあう・・・体格に差があっても、相対的に背の高いフォワードの選手がやるしかありません・・・。



 サイズがあることは良いことのはずなのに、大きい選手がゆえに色々なプレーを求められてしまうのでしょう。



 それで苦戦したら世間からは厳しい目で見られるわけですから、たまったもんじゃないですよね・・・。



 厳しい戦いを強いられていると(勝手に)思っていますが、そんなタフな状況でも戦い続ける日本人フォワードの選手たちに、ぼくは心から尊敬しております。たぶん、選手たちからすれば余計なお世話なのでしょうが・・・それでもぼくは敬意を払わずにいられないのです。



 たかだか素人の遊びレベルでも、自分より大きい人とマッチアップするとめちゃくちゃしんどいですからね・・・ぼくはいつもぼこぼこにされています・・・。



 そんな日本人フォワード陣の選手たちが、昨シーズンのレイクスのB1昇格に大きく貢献したこともまた間違いないことだと思いますので、感謝の意も込めて考えていきたいと思います。




〇日本人フォワードの選手は希少




 ここまで「Bリーグにおいて日本人フォワードの選手は割に合わないポジションではないか」という偏見にまみれた意見を主張していたぼくですが、実際のところはどうなのでしょうか。



 まずは得点面から見てみましょう。


 2023-24シーズンのB1・B2それぞれのリーグの日本人選手でシーズン平均10得点以上を上げた選手をまとめてみました。以下の表になります。なお、帰化選手については今回は考慮しないものとします。






 こうやって見てみると、昨シーズンのBリーグで平均10得点以上を果たした日本人選手は28名だったようです。



 そして、そのほとんどがガードポジションの選手であり、明確にフォワードの選手なのは林瑛士選手(バンビシャス奈良)と木田貴明選手(アルティーリ千葉)の2名のみでした



 SG/SF登録の選手をフォワードの選手と含めて考えても28人中の8人なわけですから、ガードの選手の得点の方が現在のBリーグでは目立っていると言えそうですね。


 

 と、得点面ではガードの選手の方が目立っていることはわかりましたが、そもそも日本人フォワードの選手はどのくらいリーグに在籍しているのでしょうか?


 平均出場時間10分以上、出場試合数30試合以上の選手に限定して、各ポジションの人数をまとめてみました。そうするとこうなります。



 こうやって見てみると、ガードの選手の人数が圧倒的に多いことがわかりますね。B1・B2の合計でガード登録の選手はフォワード登録の選手の4倍以上在籍していることがわかります。



 日本人でサイズのある選手がそれだけ希少な存在であるという事がわかりますね。PG登録で194cmある湧川颯斗選手のような選手もいますが・・・稀有な存在ですね。



 上の表で見ると2023-24シーズンのB2では日本人ビッグマン(SF~C登録の選手)は全体で27人となりますが、そのうちの3名がレイクス所属の選手でした。



 レイクスがシーズン開幕前にサイズを意識したメンバー編成という事にも言及されていましたが、その点からも成功したと言えそうですね。



〇レイクスのフォワード陣はでかい



 ここからはレイクスの日本人フォワード陣、今回は森山修人選手と宮本一樹選手に注目して、考えていきたいと思います。


 森山・宮本両選手はどちらの選手も出場試合数・平均出場時間で前述の表に乗る資格を満たしている選手です。



 メンターとしてコート外での役割も多かったであろう眞庭城聖選手、シーズン後半から特別指定選手としてレイクスに加入してくれた江原信太朗選手、いずれも大きな存在であることには間違いありません。ですが、今回は森山・宮本両選手に注目させていただければと思います。






 まず、森山選手・宮本選手の特筆すべき点としては「サイズの大きさ」があげられます。



 B2リーグ内での日本人選手で、SF登録の選手のサイズ(身長・体重)をまとめてみると、両選手のサイズはかなり大きいことがわかります。特に宮本選手はB2で一番大きい日本人SFだと言えそうですね。


 ちなみに眞庭城聖選手(193㎝)、江原信太朗選手(192㎝)と両選手もかなり大きめの選手であることも加えて触れさせていただきます。


表が見にくくなってしまうため敬称略です・・・



 以上の表からレイクスのSF陣はかなりサイズのある大きな選手たちであることがわかりました。そのサイズ感はきっと目立っていたはずです。



 そして、そのサイズ感が活きたのがプレーオフだったのだと思います。



 B2の外国籍選手には、強力な得点力を持つSF登録の選手が多く在籍しています。以下にまとめてみましたが、どの選手もエーススコアラーと言えるようなレベルの選手たちばかりですね。




 レイクスは対戦相手の外国籍選手に日本人選手がマークをする時間帯も多く見られました。プレーオフでの対戦が記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。



 森山・宮本両選手がエーススコアラーのディフェンスを担当する時間も多くありましたね、みなさま思い出してください。



 念のために、夏休みの楽しい思い出で、すぐに思い出せなかった時のために、ハイライトを載せておきますね。





 記憶を呼び起こしたところで振り返ってみましょう。



 先ほどのサイズ表を、今度は上述の外国籍選手たちで作ってみます。そこに森山・宮本両選手を加えてみるとこうなります。



表が見にくくなってしまうため敬称略です・・・



 さすがに日本人選手と比べた表ほどは、両選手の大きさが感じにくくなってしまっているかもしれませんが、外国籍フォワードの選手と比較しても大きくサイズで見劣りしているわけでもないことがわかります。



 レイクスのプレーオフを通して振り返ると、インサイド陣やキーファー・ラベナ選手の得点が目立っていた場面も多かったように感じますが、その裏ではフォワード陣のディフェンス面での貢献は非常に大きかったはずです。



 インサイド陣の選手たちに、ディフェンスでの役割まで求めてしまうと、体力的にも非常に厳しい所があったでしょうからね。



 オフェンスでフルパワーで戦うためにも、インサイド陣の守備の負担を大きく減らすことの出来たフォワード陣の功績は大きいでしょう。




 フォワード陣、フォワード陣と連呼してしまっていますが、川真田紘也選手の存在も当然欠かせないものでした。



 シンプルに外国籍選手・帰化選手とハードなインサイドでの戦いを続け、十二分に渡り合ったわけですからね。オフェンスパターンも増えたり、非常に成長著しい、飛躍のシーズンとなりましたね。



 そんな川真田紘也選手も含め、レイクスの日本人選手が対戦相手の外国籍選手や帰化選手を守る時間帯を作れたのは大きかったはずです。




 もしスタッツ的には全然そうじゃなかったんだとしても、ぼくは声高に主張し続けたいと思います。レイクスの日本人フォワード・ビッグマンはすばらしかったと!




〇まとめ



・Bリーグでフォワードは割に合わなさそう(偏見)
・レイクスの日本人選手たちはでかい(物理)
・プレーオフでの存在感も功績もでかい(すばらしい)



 このシリーズを書きたいなと思った時に、ここが一番書きたかった記事でした。レイクスの日本人フォワードの選手たちはすばらしかったと感謝を伝えたかったのです。



 特に森山修斗選手。個人名を出すのはあまり好みではありませんが、ぼくがレイクスを見始めるようになってからは日が浅いですが、様々な意味で、この2シーズンは本当に大変な時期が多かったと思います。



 ですが、森山選手のプレーはプレーオフで欠かすことの出来ない重要な役割のひとつを担ったと思いますし、レイクスの昇格に大きく貢献されたことは間違いないです。心から嬉しく思います。



 プレーオフのスタッツ分析もしようかと思いましたが、この記事よりも熱量をもって書くことは出来なさそうなので、ここでこのシリーズは終わりにしたいと思います。



 湧川颯斗選手や川真田紘也選手の飛躍、野本大智選手のプレーオフでの爆発など気になる事を上げればキリはありませんが、そうすると本当に収拾がつかなくなって、新シーズンが開幕してしまいますので、いつかレイクスブースターのどなたかが振り返っている記事を出してくださることを楽しみにしたいと思います。



 昨シーズンは本当に楽しかったなあ、新シーズンの開幕も楽しみですね。



 おわりです!



 


 

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