事業責任者としてPL責任に集中しすぎて大失敗した話
請求管理業務・債権管理業務を「らく」に「かしこく」する【請求管理ロボ】の事業責任者をしております、ロボットペイメントの藤田です。
請求管理ロボを利用いただいている、リバネスの吉田さんが、導入の効果についてnoteでまとめてくださいました。ありがとうございます。
嬉し涙を流しながら、この記事を読み進め、ふと、私自身も同じような失敗があったなぁと思い出したので、今回はその失敗について書いてみます。
初めての事業買収
私が31歳の頃、プロトコーポレーションでの経験です。
当時DeNA社が運営していた、リサイクルポータルサイト「おいくら」をプロトコーポレーションが事業買収しました。その際、M&A担当のメンバーと、買収後に事業責任者となる私で、DDを進め譲渡契約を締結しました。
(今は、マーケットエンタープライズ様が運営しています)
ビジネスモデルは、掲載店舗から月額をいただく、今でこそ言う月額課金のSaaS的なモデルです。
事業部長として(買収後)
DeNA社では5名で運営していた事業ですが、買収時に採用やメンバーの転籍ができず、1名の事業部としてスタートします。
【メインで担当】
事業計画・予算作成(単年・3ヶ年)・予算管理
採用
業務フロー設計
【日々の業務】
新規インバウンド対応
既存顧客対応
書類回収(テレアポだけで獲得してたので佐川へ書類回収依頼)
【毎月の業務】
請求書発行(毎月500枚以上)/郵送作業 (2日間)
消し込み業務(口座振替・銀行振り込み):前払いモデル (1日間)
債権回収(1週間)
【関係部署へ連携・指示】
プロダクト方針共有・サービス設計・リニューアル
マーケティング改善
全て1人で実行し、サポートしてくれる他の部署と連携取りながら進めていきます。
その後、メンバーが1人、2人と増えていき、2年で12名の組織となります。
掲載型モデルだけじゃなく、成果報酬・スポット売上など多角化します。
掲載店舗も順調に増加します。
年間売上も、9,000万円→3億円まで大きくなり、順調な拡大を続けます。
PL責任という落とし穴
事業部は事業を推進しPL責任を負います(多くの会社はそうだと思います)
BS責任という言葉はほとんど使われませんし、CF責任なんて言葉もありません。
勘所が良い方はお気づきでしょうが、「PL責任」なので、管理しているのはPLであり、お金にすると言う思想は持っていましたが、請求書を発行して、未回収を対応するまでしか意識が行きません。
前受金で事業運営をしていたので、未回収でも債権が発生しないと考えていいました。
それが罠だったんです・・・・
多くの事業責任者や新規事業担当者の皆様も同じだと思いますが、当時の私は管理部や経理を経験したことがなく、債権管理と言う考えや、CFの考えがなく、さらに、前受金だから大丈夫だろうと簡単に考えていたのです。
また、言い訳ですが、事業を推進する立場でかなりの業務を行っていると、PLや事業推進ばかりに目がいき、お金にする、お金の管理をする、債権を管理すると言う思想が消えていきます。
(コーポレート本部長を経験した今となっては、情けないなと思います)
発生したトラブル
・初月だけは当月と翌月の2ヶ月請求
(ここで1ヶ月の未回収が発生)
・個人事業主が多く、消し込みが難しい
・口座引き落としができない顧客への請求書切り替え
(どうやって請求したかわからなくなってきます)
・債権督促時に、前払いの請求をしているのか、未払いの請求をしているのかわからなくなる
(複雑になってきて混乱)
・個人事業主が多く、初回未回収率が20%超え
(そもそも請求が1000件以上で毎月)
ファイルメーカー とエクセルを使って管理していましたが、経理が持つシステムでの管理が前受管理対応できず、事業部で頑張って管理します。けど訳が分からなくなります。最後は悲しくなってきます。夢にも出てきました。
プロトコーポレーションの売上のほとんどがGooの自動車関連事業のため、経理の人も助けてくれますが、そこまで助けてくれません。
結局、トラブルを直すのに半年近くかかりました。
今だったらどうする?
クラウドサービスを使えば全て解決していました。
そして、システム化しておくことでボタン一つで請求書の発行から入金管理(口座引落・銀行振込・クレジットカード)もまとめて管理できます。
消し込みも自動・催促のメールも自動。
口座引落ができなかった企業へ、銀行振込へ変更した請求書を送る。
そんなサービスを、あの使っていれば、問題発生&解決させるために費やした6ヶ月間、毎月発生していた雑務に費やす時間を営業や事業推進の時間に当てられました。
あ、請求管理ロボがあれば!(ここで宣伝w)
新規事業を始める皆様へ
新規事業は、事業を計画し、プロダクトを考え、お客様とやりとりをしながら課題を解決し、共に喜びを共有する楽しさがあります。さらに事業拡大が加速すると、面白くなってさらに事業推進を考えます。
ただ、一歩立ち止まって、お金に変わっているのか?を、ちゃんと考えてください。ただ、事業推進をする優秀な皆様のお時間を取ってはもったいないです。
事業設計の段階である程度、請求管理を自動化し、少ない工数でお金に替わるようにする工夫をして、事業に集中していきましょう!
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