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コロナウイルス追跡アプリの危険性(The Economist 2020年5月14日版)

The Economist 2020年5月14日版から、「Don’t rely on contact-tracing apps~Governments are pinning their hopes on a technology that could prove ineffective—and dangerous~」の記事を取り上げてみたい。内容は「最近AppleとGoogleが作った追跡アプリの有効性とそのリスク」についてだ。

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コロナウイルスの追跡アプリは、よくニュースで耳にする。
この追跡アプリだが、皆さんは日本に導入することに賛成だろうか?反対だろうか?
この件は、ぜひ議論してみたいテーマである。

追跡アプリを使うと、「コロナウイルスの感染者の特定と濃厚接触者がわかる」からやるべきだ。
という意見に対しては、「スマートフォーンの普及率」「この追跡アプリのそもそもの正確性(精度)」「プライバシーの問題」なども考える必要がある。

また日本においては、市中感染よりもクラスター感染が多かったように思う。
その場合は、追跡アプリは本当に必要なのだろうか。

この記事をきっかけに色々考えたい。

重要英単語と基本概念の整理

■salvation(救済)
■diagnose(診断)
■calibrate(~を測定する)
■clinical trials(臨床試験)

■contact-tracing app
・追跡アプリのこと
・最近、AppleとGoogleが共同開発した

記事の簡単な要約

危機的状況では、あらゆるもののスピードがアップする。
例えば、ワクチンや抗ウイルス薬の開発・製造などがあげられる。
しかし、スピードだけに目を向けるのは危険性もある。

現在、「追跡アプリ」の開発もスピード感もっておこなわれている。
コロナウイルスの感染者の特定や濃厚接触者を割り出すために使用される。

エディターいわく「追跡アプリの導入には注意が必要!」とのことである。
理由は大きく3つある。

理由(ⅰ)スマホ普及率が低い
そもそもこの追跡アプリは、人口の約60%が使用しないと効果が出にくい。
スマホの普及率が高いヨーロッパでも、76%しかスマホを使用していない。
しかも、感染しやすいご高齢の方のスマホ普及率は著しく低い。
この状態で、本当に追跡アプリを導入して効果が出るのであろうか。

理由(ⅱ)正確性が低い
追跡アプリは、スマホ同士の距離感以外にも様々な影響を受ける。
例えば、スマホを手に持つのとバッグに入れるのでは信号に差が出る。
つまり、正確性がそこまで高くないのだ。

理由(ⅲ)プライバシーの侵害につながる
AppleやGoogleは、利用者のプライバシーを最優先に考えている。
しかし、政府はそこまで優先度高くプライバシーについて考えていないことが多い。
プライバシーをどこまで解禁するのかが論点にあがる。

エディターは、総じて追跡アプリの安易な考えによる導入には反対である。
AppleやGoogleの慎重な判断に評価もしている。
進化したテクノロジーに頼りすぎるのは、危険が伴うかもしれない。

自身の見解

個人的には、追跡アプリを日本に導入することは反対である。

理由としては、そもそも効果が出るほどに「追跡アプリ」が普及しないだろうし、プライバシー侵害の問題にはセンシティブな国民性だからだ。

ただ、コロナウイルスの第二波以降の勢いによっては考えざるを得ない場合も想定される。
その際は、「何のためのアプリなのか」ということを我々が考えて、悪用リスクを皆の力で下げていくしかないと思う。

要するに「追跡アプリ」を導入する場合、「やらされ感」ではない主体的な関わりが国民一人ひとりに求められるということだ。

まとめ

皆さんは、この日本に追跡アプリを導入することに賛成ですか、反対ですか。

この問題は、国民が考えるべき問題の一つです。

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石井たけひろ
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