食わず嫌いの機会損失
僕が大切にしている価値観の1つである、食わず嫌いをしないについて整理したい。
ここで言う食わず嫌いとは、「ニンジンが嫌い」とか、「ピーマンが嫌い」といった「食べたい・食べたくない」ではなく、仕事においての食わず嫌いである。
仕事においての食わず嫌いとは
僕が社会人1年目の時から大切にしてきた価値観であるが、仕事においての食わず嫌いとは、要は、仕事を選ばないということである。
これは特に、20代の人には意識して欲しいですが、上司やお客さんからの依頼・要望に対して、「やりたい・やりたくない」を表面の見えている部分だけで絶対判断しない方が良い。
新入社員や若手のときは、上司から雑用を任されるシーンが多く、基本的には面白くないし、やりたいことではないことが多い。
ただ、その業務の行為だけに目を向けるのは浅はかである。
僕の経験でお話しすると、僕が新入社員の時は、未だアナログのFAX文化が残っており、新入社員の朝一の仕事はFAX配りだった。
当時、同フロアーに同期が5人おり、定時が9:30出社だったので、上司からは、「9時頃に来て5人でFAXを分担して配っておいて欲しい」という指示を受けていた。
当然、FAX配りなんて雑務中の雑務であり、やりたい人なんていないのが普通。ただ、僕は1人7時に出社し、FAXを配ることにした。
なぜか?
FAXにはいろんな情報が載っており、5人で分けて配ったら得られる情報が5分の1になると思ったからだ。
加えて、これは副産物ではあるが、FAXを配る際に当然、各担当の机を見るわけだが、ここで結果を残している人との残していない人の机の上の違いを見つけることができたのだ。
さらに、言われてもいない商談室やフロアーの整理整頓も清掃員が来る前に自分で行った。
これは散らかったオフィスにはいたるところに仕事の情報が転がっているからだ。
ここでの得られたメリット
■日常業務では得られない情報と得ることができた
■仕事の結果を残す人のデスクの法則を見つけることができた
■朝早く来て雑務をこなしている=評価が上がる
■同期の手間が減り感謝される
はっきり言ってメリットしかない。
その仕事の行為そのものだけでやりたいくないと判断するのは非常にもったいない。
儲かる・儲からないで判断しない
これは賛否両論あると思うが、僕自身は今でも仕事を選ばないことにしている。なぜなら、経験はお金では買えないからだ。
特に、若手であればとにかく早く結果を残そうと儲かる案件ばかりに目を向けがちである。
もちろん、ビジネスという側面からすれば正しい判断であるが、下記損失をしてしまっている。
■仕事量という意味でのキャパを広げる機会の損失
■自分のことを他人に知ってもらう機会の損失
仕事のキャパにおいては、体力がある若いうちに広げないと歳をとって広げることは難しい。また、知名度の低い自分を1人でも多くの人に知ってもらうためには、1つでも多くの案件に携わった方がいい。
目先の数字ばかりに気をとられていると、量と認知という他のメリットに目がいかなくなってしまう。
来た仕事は全部食べる
今でも、僕は依頼された仕事は(法に触れたり、誰かを傷つけること以外)、誰かの為になるならすべて食べる(受ける)ことにしている。
食べる理由
■今やらなければ、二度とその仕事の経験ができないかもしれないから
■自分では見えていないところに潜在機会が眠っているかもしれないから
■仮にメリットの無い仕事だったとしても、一度経験したことによる選球眼が身につくから
ここで大事にしている価値観は、繰り返しだが経験はお金で買えないということである。
仕事を選ぶことは歳をとってからやればいい。今、必要なことは
■良いこと・悪いことの両方を含めた経験値の絶対数を増やすこと
■自分にしかできない案件を増やし認知を広めること
である。
人生において経験に勝るものは無いので、今後も食わず嫌いをしない日々を送り、経験という土台を大きなものにしたい。