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「JALふるさとむすび」で竹原市の関係人口への取り組みを強化!

「JALふるさとプロジェクト」で、日本航空株式会社(JAL)様が、竹原市の観光情報や物産について継続して情報発信をいただいておりました。このプロジェクトのキーであるJALふるさとアンバサダー様が、昨年度の竹原未来の観光ブランド戦略プラン制作でのワークショップに参加され、地域活性化についてご意見やご助言をいただき、竹原市内地域毎のつながりを推進され、地域課題に対する企画のご提案をいただいておりました。そこで、今年の5月30日に「JALふるさとむすび」のサービスが開始されたことに伴い、竹原DMOもプロジェクトオーナーとして、様子を見ながら来年3月まで参画し、その後については結果を見つつ検討することになりました。

竹原未来のブランド戦略ワークショップにて

「JALふるさとむすび」とは

−プレスリリースの内容

https://press.jal.co.jp/ja/release/202405/008090.html
プレスリリースの通り、”ただいまといえるまちへ”を目指すプラットフォームとなり、地域と都市を結びマッチングプラットフォームで下記のような説明がありました。

”人材を求める地域の自治体や事業者がさまざまなプログラムを企画・募集し、一方で移住にまで至らずとも都市部に暮らしたまま地域課題の解決にチャレンジしたいという都市生活者が求めるコンテンツを探して地域と出会い、お互いのニーズを結ぶことができるマッチングプラットフォームです”

−関係人口についての地域の課題とは

まず、関係人口ですが、総務省のサイトによると

「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉。

とあります

地域内でよくお話いただくのは、圧倒的にプレイヤーが少ない。という指摘です。地域に根差した事業者様はたくさんいらっしゃるのですが、変化を生み出すためには至っておらず、地域外からの流入で化学反応を起こし、新しい試みにチャレンジしたいという思いを抱く方もたくさんいらっしゃいます。
ただ、未来のプレイヤーとなる関係人口を増やしたいと思っても、対象となる方が竹原市をどのように思ってらっしゃるか、また、候補として竹原市を知っているかどうかという根本的な課題もあります。いくつかまとめてみると下記の通りです。

  • そもそも竹原市を知らない。(情報発信)

  • 都市部の関係人口候補者のニーズの把握。(リサーチ・マーケティング)

  • バラエティに富む(地域づくり)コンテンツ発掘。(プログラム造成)

  • 人材や宿泊施設、通信設備などの受入体制強化。(受入体制構築)

  • 地域との合意形成。(シビックプライドの醸成)

竹原市内森川邸前

主には上記の5つかとは思いますが、観光事業の訪日インバウンド誘致とさほどスキームは変わりません。これに加えマーケティング上で最も重要である所謂「タビマエ」「タビナカ」「タビアト」での交流。(関係人口だと『コウリュウマエ、コウリュウチュウ、コウリュウアト』といったほうが良いかもしれません)。このパターン内でPDCAを回すことで、最初はお互い様子見であった関係からリピータブルで濃厚な関係人口が生まれるのではと考えています。

−JALふるさとむすびで期待すること

5月末にプログラムオーナーの受付が開始されまして、徐々に自治体やDMOが登録をしているようです(9月4日現在、25自治体・団体)。当方では、8月末にプログラムオーナーとしての登録が完了しました。プログラムについては、事務局での厳正な審査を経て2週間ほどでアップロードされるそうです。このプラットフォームで期待するところは、マイレージバンク(JMB)会員様に対するベネフィットとしての情報発信による認知度向上。と、どのような会員(年齢・性別・居住地)やどのプログラムに興味いただいたかプラットフォーム内でマーケティングリサーチ力。についてで、ここで大いなる指針となる情報を入手できればと思っています。また、約3000万人登録されているJMB会員で地域づくりに関心のある都市部の方との接点ができるのも魅力です。

「ふるさとむすび」以外のJALとの連携

−JALトライキャンペーンでのプログラム掲載

9月の羽田‐広島線搭乗のお客様向けのキャンペーンで竹原市のプロダクトが紹介されています。こちらの事業者様は広島市在住で関係人口として竹原市で活躍されています。

https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/special/travel-trial/

事業者様にヒアリングしてみたところ、まだ新規予約にはつながっていないが、JALサイトからの流入があり、自社サイトのトラフィックは増加したとの一定の評価がありました。流入経路が増えることは、裾野が広がりますのでチャンスは増えリード獲得に結び付くのではと考えられます。
こちらの件は、noteでも紹介させていただきました。

最後に

−それでも課題や悩みはつきない

いままで関係人口の取り組みがなかったわけではありません。観光事業に限っているわけではありませんが、いくつかの観光関連事業を開始されている県内他市在住の方々がいらっしゃり、お話をお伺いする機会もあります。移住・定住ではない関係人口者としての地元の方々の付き合い方、トラブル発生時の対処方法、また、実際の移住された事業者との関係性などもあるようです。長く続けることで「時は金なり」として認め合う仲になることもあれば、すれ違いであえなく夢破れることもあります。この解決方法は、やはり、地域との合意形成でシビックプライドの醸成を進めることが大事で、交流人口・関係人口・定住人口の共通の課題を見出し解決していくコミュニケーション力かなとは思います。

竹原市のトウモロコシ畑

−これからの取り組み

以前お伝えしました観光庁公募の業務型子育てワーケーション実証事業でもワーケーションに参加する都市部の企業側の課題などもあり、こういったことを受け入れることによりすこしづつですが、受入れ側も含めお互いの体制が整ってくるのではないかと思っています。竹原市では、これとは別に保育園留学の取り組みも行っており、子育てを行いながら、関係人口の受入も始まっています。こういった取り組みを調整しながら、都市部から行き来しやすい町になるよう目指していきたいです。今後の取り組みについて、是非とも注目いただければと思います。