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Magic: The Gathering 『霊気走破』私的注目カードレビュー 青編
はじめに
やあみんな、武えのきだ。
今日は『霊気走破』の青のカードをレビューしていくよ。
昨日レビューした白のカードはそんなに魅力を感じなかったんだけど、一転して青のカードはやんちゃなカードが多くて面白いなと感じた。
それでは始めていこう。
目次
カードレビュー
《珊瑚の暴君、ケローナ》(構築:★★★★ リミテッド:★★★)
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2マナでタフネス8という破格の固さを誇るクリーチャーだね。パワーが無いから攻めるデッキには全く向いてないんだけど、逆に言えば《心火の英雄》や《叫ぶ宿敵》の誘発を発動させず優しくキャッチできるから、赤アグロにはかなり強く使えそうだ。
《牽制機》(構築:★★ リミテッド:★★★)
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《心悪しき隠遁者》を彷彿とさせるクリーチャーだね。こういうクリーチャーってカウンター多めのコントロールデッキ同士の対決では強いんだよね。実際、《心悪しき隠遁者》が出た当時は丁度イゼット天啓が全盛だったから、サイドボードで大活躍だったね。
一方で、今はそんなにコントロールが多いわけじゃないから活躍できるかは未知数だね。全体除去を避ける目的なら強く使えるかもしれないけど、アグロ性能が低めだからちょっとどうかな、という気もする。
《記録の守護者》(構築:★★★★★ リミテッド:★★★★)
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《記録の守護者》は今かなり話題になっているカードだね。モダン以下のフォーマットをやったことない僕でも親和デッキの恐ろしさはYoutubeの動画やなんかで良く知っているから、実際に使ったり対戦したりしたことが有る人は余計このカードに注目しちゃうだろうね。
構築でもちろん使われるとは思うんだけど、意外と直近のスタンダードではそこまで活躍しないんじゃないかなー? と僕は見ている。飛行を持っているとはいえ、3/4って今のスタンダード構築では3マナ相当くらいのスタッツだから、強く使うには2ターン目には出したいと思うんだよね。でも、軽量マナファクトがそこまでなくて、アーティファクト土地もない(はず)の今のスタンダード環境では2ターン目に出すことは相当難しいと思う。そう考えると、やっぱりモダンが主戦場になるんじゃないかな。《オパールのモックス》も解禁されたことだしね。
これ、また数か月後に謝ることになりそうだな……
《思考の泉のマーフォーク》(構築:★★★★★ リミテッド:★★★)
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マーフォークって部族自体が人気だし強いから、スタンダードじゃなくてもモダンあたりで絶対に使われるカードだと思う。部族デッキなら1ターン目に出せる時点で価値があるし、ゲームが長引けばカードを引きつつ全体強化が出来るのは強いよね。
リミテッドでも消尽能力でカードを沢山引けるのは強いけど、マーフォークロードが居ない環境では1/1が弱いからほぼドローソースとしての運用になっちゃうかな。
《風乗り、ムー・ヤンリン》(構築:★★ リミテッド:★★★★★)
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出た時にトークンを出してくれるし、全機体に飛行を持たせてくれるし、飛行クリーチャーの攻撃が通ったら1枚引くしで強いことしか書いてないんだけど、同じ環境に《永劫の好奇心》というスーパーカードが存在していることが《風乗り、ムー・ヤンリン》の不幸だよね。さすがに《永劫の好奇心》を押しのけるだけのカードパワーは無いように感じる。あるとしたら、スタンダードで機体デッキが成立した時くらいかな。
一方で機体での殴り合いが主になるであろう今回のリミテッドではさすがのボムレアだね。流れてきたら迷わず取るレベルだと思う。
《悪魔憑きエンジン》(構築:★★ リミテッド:★★★★)
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青に良くあるコントロール奪取系のカードなんだけど、機体なのは珍しいよね。
クリーチャーじゃなくて比較的除去されづらいから、ミッドレンジ同型では意外と強いかもしれない。《黙示録、シェオルドレッド》あたりを取れれば最高だね。
《再利用隔室》(構築:★★ リミテッド:★)
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こういう何か悪さできそうで、でも具体的には何も出て来ない感じのカード大好きなんだよね。結局、使いはしないんだけどさ。だって何も出て来ないもん。『ニューカペナの街角』の《改変ドア》もそんな感じのカードだったね。あれも結構あれこれ考えたんだけど、結局得られるリターンの割にテンポが悪すぎて使い物にならなかったよね。
こっちは対象がアーティファクトな分、親和デッキあたりで使えそうな気もするんだけど……、でもやっぱり無理そうかな。これ出してる暇あったら《思考の監視者》とかをガンガン展開してる方が強いもんね。
《奔流川の記念碑》(構築:★★★ リミテッド:★★)
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久しぶりにライブラリアウトの強化パーツ来た感じだね。《完成化した精神、ジェイス》以来じゃないかな?
とはいえ、実際にライブラリアウトで使えるかは微妙な感じがする。1ターンに2枚という切削スピードはさすがに遅すぎるよね。《石臼》の時代はクリーチャーが今より弱かったし《物語の円》という防御手段もあったから、《石臼》で削り切るみたいなことも現実的だったんだろうけど、今の環境じゃとてもじゃないけど追い付かないと思う。
消尽能力が《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》と相性が悪いのも痛いよね。《終末の加虐者》デッキはミッドレンジとして振舞えるのが長所だから、こういうカード入れてると良い所が消えちゃうし……。一応、《テリシアの精神壊し》と噛み合うと最速4ターンキルとかできるんだけど、噛み合わなくて負ける回数の方が遥かに多そうだ。
ライブラリアウトみたいな軸をずらしたデッキは好きだから期待はしてるんだけど、活躍するかと聞かれると返答に困るかな。
《呪文貫き》(構築:★★★★ リミテッド:★★)
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《呪文貫き》は結構好きなカードだから再録してくれて嬉しいね。自分がクロックパーミッションを握るのはあんまり好きじゃないんだけど、こういう細かく妨害していけるカードが無いと大味なデッキが猛威を振るっちゃうからね。環境のバランスを取るためにも、こういうカードが必要だと個人的には感じているよ。
《食糧補充》(構築:★★★★ リミテッド:★★★)
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いくらソーサリーとは言え、上5枚から2枚手札に入れるのって3マナでやって良いんですか? という驚きを隠すことが僕にはできません。
青いコントロールがスタンダードで復権するとしたら、きっとこのカードは採用されるに違いないと思う。コントロールは場に応じたカードを探すのが大事なデッキだし、5枚も掘れば大体見つかるからね。
《飛行機械の製造者》(構築:★★★ リミテッド:★★★★)
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この手の、他の行動をしているだけでトークンを生み出してくれるカードは大体リミテッドで強いから、このカードもきっと強いんじゃないかと思う。今回はサイクリングもあるから1ターン2ドローはそれなりに達成できると思うしね。重いけどサイクリングはついてる、みたいなカードが採用しやすくなる気がするね。
一方で構築ではさすがに悠長な気がするよね。《蒸気核の学者》あたりと組ませると強いのかなあ? 個人的には他に良いチョイスがありそうな気がする。いや、でも、除去に当たりづらくて、トークンが飛行を持ってる《セッジムーアの魔女》と考えれば強いか……? だけど魔技と違って除去なんかには反応しないし、ターン1制限だしなあ……
最初は構築の星2だったんだけど、考えてるうちにそれなりやりそうな気がしてきて星3にしました。
《止められない計画》(構築:★★★ リミテッド:★★)
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アンタップする能力は常に可能性を感じるんだけど、このカードはタイミングが終了ステップだけだし土地はアンタップできないしで、普通に使うと全体に疑似警戒を付けるだけだから大して強くないよね。
無理やり使い道を考えるとマナクリーチャーや《停滞》と組み合わせて、相手をロックし続けるとかはありそうだけど、そんな動きがレガシーで通用するのかなあという気もしている。どちらにせよ、アンタップを阻害する手段と組み合わせて使うのが本命と思うかな。
《多弁な司会、ヴンウクスト》(構築:★★ リミテッド:★★★)
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最高速度達成時には強いんだけど、このカード自体が速度を上げるのに寄与しないのが気になるんだよね。タフネスは高いとはいえ《切り崩し》にはちゃんと当たっちゃうしね。赤の除去には強いけど、赤いデッキ相手に最高速度達成するのは難しいと思うからやっぱりこのカードの強みは出なさそうな気がするよ。
典型的な「条件を満たせば強いけど条件を満たせないしそもそも残らない」カードだという印象だね。
《蝋の姿泥棒》(構築:★★ リミテッド:★★)
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この手のコピーカードあんまり好きじゃないんだよね。《マネドリ》はマナを柔軟に払えるし相手のクリーチャーもコピーできるという利点があるから強いけど、このカードにはどちらも無いからね。
もちろん自陣のファッティをコピーできれば強いんだけど、劣勢時に何もしないから、僕はあんまり評価しないタイプのカードだね。
おわりに
今回の青のカードは《止められない計画》や《再利用隔室》、《奔流川の記念碑》あたりが尖ってて好印象だね。どれだけ環境で使われるかは怪しいけど、こういう使えるかどうかギリギリのラインを突いてきてるタイプのカードは好きだな。
それじゃあ、また。
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