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精神刮ぎの今後に目が離せない ~ダスクモーン私的カードレビュー青編~

序文

やあみんな、武えのきだ。

既にお気づきのこととは思うが、この挨拶はなだぎ武氏のディラン・マッケイのネタをリスペクト元としている。ご存じない方はお手すきの際に彼のYoutubeチャンネルをご覧いただければ幸いだ。もちろん、私に金銭は一切発生しない。

さて、今回もダスクモーン私的カードレビューの青編をやっていこうと思う。

何を考えてこのカード刷ったんですか? 資源の無駄遣いですよね? SDGsってご存じ? と言いたくなるようなカードが私は好きなのだが、今回の青にはまさにそんなカードが配られている。そう、精神刮ぎである。刮ぎが"こそぎ"では変換できないため、刮目と打ってから目を消して刮ぎとするしかないもどかしい感じも含めて好きだ。

さあ、さっそくやっていこう。

目次


カードレビュー

フラッドピットの大主

イラストの勢いは評価したい

大主サイクル全体に言えることとして、ブリンクやリアニメイト・カウンター除去や豆の木といった各種メカニズムとシナジーがあり、それらと組み合わせると非常に強い。ただ、それを考慮しすぎるとカード単体での評価と離れていってしまうので、私の記事ではあまりそのあたりに触れないようにしたい。

フラッドピットの大主単体で見た場合、兆候コストでプレイしたとき盤面に影響を及ぼさないことが気になっている。3マナでカード1枚アドを取り、フィニッシャー候補まで盤面に出るのは優秀だが、最近のアグロはかなり早いのでそんなことやってる場合なのか、という気にはなる。それを考えるとあまり初手に来てほしいカードではないかなという印象。あくまでフェアデッキで使う場合の評価である。

イラストはミストムーアの大主と打って変わって大物感が有って良い感じ。とてもタフネス3の貧弱ボディだとは思えない。

忌まわしき眼魔

これ本当に館の中なんですか?

青にしては珍しくコスパが非常に良好なクリーチャー。何故かこのセットの青のカードは攻撃的なカードが多い印象である。

一度残ってしまえば毎ターンの戦慄予示で盤面を強化しつつ次のフィニッシャーを探すことができるし、そもそも4ターンで殴りきってしまう。

難点は唱えるのが非常に難しいこと。3マナのカードではあるが、よほど墓地を活用するデッキでなければ3ターンめに唱えるのはまず無理だろう。5ターン目に3マナ・2マナのダブルアクションを狙うのがスタンダード環境では現実的なところだろう。実際、それで十分強いと思う。

パイオニアでは縫い師への供給者という1マナで3切削もするクリーチャーがいるので安定して3ターン目にだすことは可能と言えば可能。ただその動きをするのであればパルへリオンデッキの方が明らかにリターンが大きいので、このクリーチャーを採用する理由は基本的にはない。モダンだと邪悪な熱気などに焼かれるサイズであることも痛く、やはりスタンダードが主戦場になりそう。

ところで、カード名が忌まわしき眼魔となっているが、どっちかいえば大きすぎることが気になりませんか? 私はなります。

鏡の間/砕けた世界

何度読み返しても書いてあることやばい
(2024年9月19日追記:全然やばくなかったっす)

いくらなんでも大主サイクルとの相性が良すぎるというのは衆目の一致するところであろう。特に鏡の間が3マナなのが良くない。どう考えてもベイルマークの大主をコピーさせたいとしか思えない。4ターン目から5/5のクリーチャーがアドを取りながら殴りだしてしまう。
(2024年9月19日追記:大主を兆候コストで出した場合はクリーチャーじゃないから、このカードでコピーすることはできないね。不注意だった。申し訳ない)

砕けた世界はまあおまけ的な位置づけだろうが、大主サイクルの誘発能力が2回誘発すると考えると恐ろしい。

タミヨウの物語

なぜ今

3ターンかけて墓地を肥やし、7ターン目に一気に回収する英雄譚。

このカードを採用する際は当然インスタント・ソーサリーを多く含むデッキ構築が求められる。ちょっと再現性を担保するのが難しそうなカードではある。リミテッドではみんなあんまり取らないだろうから、その気になればすぐに4枚集まりそう。一度デッキを作ってみても面白いかもしれない。

タミヨウ・プレインズウォーカーがスタンダードに存在しないこのタイミングでこのカードを出すあたり、さすがウィザーズである(褒めてる)。

マリーナ・ヴェンドレルの呪文書

出すとかえって不利になる気がしてならない

敗北条件を書き換えるカード。

色々考えてはみたが、どうせ6マナなら勝ちに向かうカードを入れたいという気持ちに抗うことができない。いっそ出してカードを引いた後に、切望の隼で相手にコントロールを渡すとか? でも6マナだし……

中央エレベーター/確実な階段

特殊勝利条件カード。使いたい

最近スタンダードで見なかった特殊勝利条件カード。

4種類の部屋カードがあれば条件達成できるので、リミテッドでも十分達成可能。このカードを早い段階でピック出来たら積極的に狙っていきたい。

構築ではエンチャント破壊がメインから入ってくることが予想されるので、一筋縄ではいかなそう。でも無理では全然ないと思います。

変貌の力線

今回の青は評価の難しいカードばっかりだな!

ざっくり言えばデッキの全クリーチャーに指定したクリーチャータイプを持たせることが出来るカード。

特定のクリーチャータイプを参照するカードの参照範囲を広げることができる。

もちろん無いよりは有った方が強いに決まっているが、問題は後引きのリスクを抱えてまでこのカードをデッキに入れる価値があるかということ。私は入れません。

永劫の好奇心

やっと分かりやすいカード来た!

相手に戦闘ダメージを与えるたびにカードが引けるカード。

「ヨーグモスの法務官、ギックス」があれだけ使われたんだから、こっちが使われない道理が無い。こっちは瞬速もついてるし、カードを引く際のライフルーズも無い。しかも除去されてもエンチャントとして残ると来ている。

青黒ミッドレンジで使えば輝くと思うし、コントロールのサブプランで使っても強そう。現在の晴れる屋販売価格が500円となっているが、イラストも可愛いしもう少し上がるんじゃないかなあ。

精体の追跡者

強いはずなのだが、ぬぐい切れないアンコモン感

エンチャント系のデッキで使えば強そうな性能なのだが、パイオニアのオーラ系デッキのクリーチャーは1、2マナで既に席が埋まっており、彼女の出る幕はない。

3マナにしてはスタッツが悪くコンバットで役に立たないので、1回違和感を誘発させて初めて一人前と考えるとなかなか手のかかりそうなカード。部屋デッキがスタンダードでも成立するなら4枚入るかも。

精神刮ぎ

真打登場。適当にテキスト考えた感じがたまらない

青にあるまじき超頭でっかちカード。パワー10は歴代の青のクリーチャーで最大なんじゃないだろうか? しかもアンブロ。恐ろしく強い。普通なら。

このカードの真価は、相手へのダメージを切削に変換するところにある。つまり、本来なら精神刮ぎがライフ20を削りきるのに2回アタックしなければならないところだが、このダメージを切削に変換する効果により、5回ほどのアタックで相手を倒しきれるのだ! あれ、相手の余命延びてね?

そう、このカードが戦場に存在していると自分のコントロールしているクリーチャーの打点が相対的に減ってしまうのだ。なので、普通のクリーチャーはこのクリーチャーと併用できない。

唯一と言っていいほどの相性の良いクリーチャーがテリシアの精神壊しである。このクリーチャーは攻撃時誘発能力で相手のデッキを半分消し飛ばし、さらにパワーも6と大きいので切削枚数も多い。テリシアの精神壊しはマナコストが無色7マナと重いので基本的には蘇生コストで使うことになると思う。そうなると今度はテラリアの精神壊しをどうやって墓地に落とすかというまた別の問題が生まれる。具体的なアイデアは何も無いが、好きなタイプのカードなのでなんとか頑張りたい。

ちなみに上で述べてきたことはあくまで構築での話で、デッキ枚数の少ないリミテッドなら一転ボムレアだ。3回のアタックで相手を葬る様はまさに悪鬼羅刹のごとくである。色拘束がキツイという些細な問題はあるが、見かけたら是非取ろう。

静かなる広間這い

大主をコピーできれば宇宙

また大主をコピーさせようとしているカードが来てしまった。 
(2024年9月19日追記:大主を兆候コストで出した場合はクリーチャーじゃないから、このカードでコピーすることはできないね。精進します)

別に大主をコピーできなくても、ドロー・カウンター2個と来て、他の4マナ・5マナのクリーチャーをコピーできるとかなり盤面が強くなるので、ミッドレンジ対決とかだとかなりやりそう。

終わりに

ここまででダスクモーン私的カードレビューの青編を終えさせて頂く。

本文中でも何度か触れているが、今回の青のレアは尖ったカードが多い印象だった。一見してどう使えば強いかわからないカードもあったが、そういうカードはドラフトで集めやすいので、発売後にそれらを使ったクソデッキを作ってみたい所存である。

それじゃあ、また。

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