え? 氷雪土地って取り放題じゃないんですか!? 【カルドハイムドラフト体験記】
やあみんな、武えのきだ。
相変わらずダスクモーンのドラフトを楽しんでるんだけど、さすがにやり過ぎて新鮮味が無くなってきたので、気分転換にMTGアリーナで開催されているカルドハイムのプレミアドラフトに参加してみた。僕はカルドハイム発売時はマジックをやってはいなかったんだけど、カルドハイムがまだリーガルだったころのスタンダードは遊んでいるので、なんとかなると思ったんだね。
もちろんコモン・アンコモンの強さは知らないから判断に困る場面は出てくるだろうけど、でもこっちも何度もプレミアドラフトをやってるわけだし? マナカーブに沿ってクリーチャーを取っていけばある程度のデッキにはなるはずだ。そう軽く考えていた。
でも、そうはならなかった。ならなかったんだよ、ロック。
それでも、この話はここでお終いじゃない。今日はカルドハイムのプレミアドラフトに参加した僕が直面した具体的な誤算と、出来上がったデッキ、そして結果について書きたいと思う。
目次
誤算
誤算1:判断に困る多色の英雄譚が多い
ピックが始まって気が付いたのは、レアの英雄譚がやたらと流れてくることだった。おそらく同卓しているのはカルドハイムのドラフトを何度もやっている猛者たちで、カードの強さを既に把握しているから平気で流せるんだろう。
しかし僕はそうは行かない。流れてきたわけだから初手級の強さは無いということは理解できるんだけど、一般的なアンコモンと比較して強いか? コモンと比べてどうか? という点はわからない。 なにぶん全体のカードプールを把握していないから他のカードと比較するのに時間がかかるんだね。このせいで、かなり脳のリソースを持っていかれた気がする。
結局、レアリティに惑わされて多色の英雄譚をいくつか取ったけど、それらを使うことは残念ながら無かった。
誤算2:2マナクリーチャーの重要度が比較的低い
まだ1回しか参加してないから断言はできないんだけど、全体的に2マナクリーチャーの重要度が他のセットに比べて低く感じた。僕が思うに、それはカルドハイムに予顕というメカニズムがある影響だと思う。
予顕とは、カードをプレイする代わりに2マナ払って追放することで次のターン以降安いマナコストでプレイすることができるメカニズムだ。例えば以下の《襲来の予測》を例にとると、普通にプレイすると青2不特定1の計3マナだけど、あらかじめ予顕しておけば青1不特定1の計2マナでプレイすることができる。
おそらく、カルドハイムのドラフトは2ターン目を予顕するターンとして使う設計で作られているんだろうと思う。その観点でカルドハイムのカードリストを眺めてみると(ドラフトに参加する前に見ておけよという話ではあるんだけど)、全体的にコモンの2マナクリーチャーの収録数が少なめかつカードパワーも弱めで、代わりにコモンの1マナクリーチャーがやや強めに作られているように感じた。2ターン目を予顕に回す分、1ターン目にクリーチャーを展開するようなゲームを想定しているんじゃないかな。
各色のコモンの1マナクリーチャーを以下に掲載しておく。最近のセットと比較しても強く設定されていると納得してもらえるんじゃないかな。
僕は2マナクリーチャーが重要なダスクモーン環境に慣れ切っていたせいで、2マナクリーチャーの優先度を上げてピックしたんだけど集まった2マナクリーチャーは芳しくなかった。
例えば《べスキールの盾仲間》は死亡時誘発でトークンを出す2マナのクリーチャーだ。カード1枚でパーマネント2つ分だからそこそこやるんじゃないかと思ったけど、使ってみるとそうでもなかった。見てもらった通り、コモンの1マナクリーチャーにすら一方を取られるスタッツだ。さらにかなり1/1トークンが出やすい環境なのでほぼ殴れない。一応チャンプブロックで2ターンしのげるのでこちらの飛行クロックが出ている状況では地上を止めるのに使えるけど、噛み合わないときはホントに噛み合わなかった。
次にやるときは2マナは予顕に回すことを意識してピックしていきたいと思う。
誤算3:氷雪土地はピックしたカードしか使えない
タイトルにもしているこれが最大の誤算なんだけど、デッキを組む際に基本氷雪土地を通常の基本土地のように自由にデッキに入れることができない。使えるのはピックしたカードだけなんだ。
考えてみれば当たり前ではあるんだけど、構築のデッキを組む時には氷雪土地が何枚でも使えるから、ドラフトデッキを組む時でも同じように取り放題だと思ったんだよ。いざデッキを組もうとしたとき、基本氷雪土地が使えなくて本当に驚いた。
これに気が付かなったせいで、僕がボムレアとして期待していた《隆盛するスピリット》は完全に使えないカードになってしまった。《隆盛するスピリット》は氷雪マナ(氷雪土地から出せるマナ)を使って強くなっていくんだけど、僕は氷雪土地を1枚しかピックしていなかったので、永遠に1/1バニラのままなんだ。これには参った。
デッキ
デッキの保存を忘れてしまったので、主要なカードだけ掲載していきたい。
デッキの核となり得る、いわゆるボムレアは《ファーヤの報復》だ。確か3週目に初手でピックしたんだったと思う。この英雄譚は当時スタンダードに居た天使デッキで使われて強いカードだと認識していたので、見た瞬間ピックした。そこまでかなり失敗気味のピックだったので、このカードが無ければ0-3していたかもしれない。
しかし問題があった。僕はそこまで青白を中心にピックしていたんだ。
もちろん青白に決める前に取った他の色のカードはあるけど、その中でも黒はプレイアブルなカードが少なく、とても白黒では組めなかった。どうしても青白タッチ黒という色の構成になってしまうのだけど、絶対にプレイしたい《ファーヤの報復》が色拘束の問題で安定して出せないという事態は避けたかった。
そこで起用したのが《星界の神、アールンド/囁く鴉、ハーカ》だ。このカードは表裏どちらのモードでもプレイできる両面カードだね。ピックしたは良いけど使わない予定だったこのカードが、《ファーヤの報復》をピック出来たことでプランの核となった。
僕が注目したのは裏面の《囁く鴉、ハーカ》だ。ハーカはプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたびにハンドに戻ってしまう、基本的にはデメリット能力を持っているんだけど、戦闘ダメージのついでに占術2を行うことができる。この占術2を活用して《ファーヤの報復》とそれを出すための基本土地を集めるというプランを取った。
さらに第3章で墓地に落ちた《ファーヤの報復》をさらに使い回すプランとして、《練達のスカルド》を用意した。このカードは5マナ4/4で、良くも無いけどまあ我慢できるスタッツではあるし、墓地のエンチャントを回収するETB能力を持っている。《ファーヤの報復》をこのカードで拾う展開が2回ほど実現できて、そのゲームはもちろん勝った。逆にバニラとして出さざるを得なかったゲームはちゃんと負けた。
もちろん、毎回毎回《ファーヤの報復》や《星界の神、アールンド/囁く鴉、ハーカ》を引けるわけじゃない。基本的には地上は小型クリーチャーでしのぎ、飛行クリーチャーでライフを削るプランをとった。攻撃のエースだったのは《占い鴉》だ。そこからちょっと格が落ちて《煙霧歩き》といったところだね。
《ファーヤの報復》に依存し過ぎているのは気になったけど、現実的にこれが一番勝ちうるプランだから仕方がないと割り切って、僕はゲームに臨んだんだ。
結果
結果を言ってしまうと3-3という良くも悪くもないという結果だった。何も下調べをせずに臨んだ結果としては上々と言えなくもないかもしれない。
勝ったゲームは全部《ファーヤの報復》が出たゲームだった。その内2回は《囁く鴉、ハーカ》で必要なカードを探しあてる展開だった。それほど勝てたわけでもないけれど、自分が思い描いた通りのプランで勝てたことについてはある程度満足している。
一方で、ピックした2マナ・3マナのクリーチャーがほとんど役に立たなかったのは反省すべき点だ。やっぱりドラフトに臨む時はカードプールをある程度把握しておかなければならない、と当たり前のことを今さらながら痛感したよ。
終わりに
というわけで、僕のカルドハイムドラフトの体験記は以上となる。
あんまりうまくいかなかったけれど、それだけに次はああしてみよう、こうしてみよう、と考えるのが楽しい。ジェムもそれほど減らなかったことだし、開催中に何度か遊んでみようと思っている。その中で今回感じたことが実は違っていた、とわかることもあると思うので、その時は別途記事にするつもりだ。
それじゃあ、また。
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