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Magic: The Gathering パイオニアマスターズ私的注目カードレビュー 赤編
はじめに
やあみんな、武えのきだ。
今回はパイオニアマスターズの赤のカードのレビューをしていくよ。ざっと見た感じでは、赤のカードは最近のクリーチャーの質向上による影響を一番顕著に受けていると思った。赤の除去は点数除去だからサイズ上昇の影響を受けやすいんだよね。
それでは始めていこう。
目次
カードレビュー
《コジレックの帰還》(構築:★ リミテッド:★★★)
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令和のパイオニア・エクスプローラーにおいては、3マナ全体2点はちょっと採用が難しいと思うんだよね。
マナコスト7以上のエルドラージを唱えた時に墓地から追放するモードも、6/6飛行が4,5ターン目に出て来る時代では型落ち感が否めないかな。プレインズウォーカーにダメージが飛ばないから《悪夢滅ぼし、魁渡》を除去できないのも地味に痛いね。インスタントタイミングでマナコスト7以上のエルドラージを唱えるギミックを用意しておけば魁渡は除去できるけど、そこまでして採用する理由が無いなと思ってしまう。
リミテッドでは、マナコストの大きいカードを複数取ったデッキでは出番が有るかもしれない。
《ゴブリンの熟練扇動者》(構築:★★★★ リミテッド:★★★)
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1枚であっという間に対戦相手のライフを削りきってしまう暴力的なゴブリンだね。殴りきるターン自体は《止められぬ斬鬼》の方が早いんだけど、こっちはトークンが残せるのが偉いね。メインではあまりクリーチャーを採用しないデッキのサブプランとして優秀だと思う。もちろん、ゴブリンシナジーが受けられるデッキで使えば強いのは言うまでも無いね。
生成するトークンが強制アタックだから、クリーチャーが並びやすいリミテッドでは思うように活躍できない可能性もあると思う。相手の戦場に絆魂持ちが居ると毎ターンライフ回復される状況になっちゃうしね。今回のカードプールにどれくらい絆魂持ちがいるのかまだチェックしてないけど……
《チャンドラの誓い》(構築:★★ リミテッド:★★★)
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2マナ3点自体は良いんだけど、追加の能力がちょっと物足りないよねえ。プレインズウォーカーコントロールみたいなデッキが作れれば採用されるんだろうけど、今のところパイオニア・エクスプローラーではそれほどプレインズウォーカーが採用されていない。それだったらアーティファクトも壊せる《削剥》でいいやってなっちゃうよね。
リミテッドでは2マナ3点の時点で取って良いと思う。レアなのに評価基準がコモンと同じなのは切ないけど……
《ピア・ナラーとキラン・ナラー》(構築:★★ リミテッド:★★★★)
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チャンドラのご両親だよね? そういう意味ではエモいカードではあるね。
4マナ4/4相当だし、1枚で3つパーマネントを出すのは強いんだけど、ちょっと現環境のスピードについて来れてない感は否めない。ただ、天才的なデッキビルダーが本体に20点飛ばすようなギミックを作りそうなテキストでもあるので一応構築評価は星2つとしてみた。
リミテッドでは優秀だね。飛行クロックが2体出るし、アーティファクトをサクれば盤面を綺麗にすることもできる。宝物とか食物が出る環境ならもっと評価が上がるんだけど、その手のカードはあんまり無さそうかな?
《ミジウムの迫撃砲》(構築:★★ リミテッド:★★★★★)
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普段は2マナ4点なんだけど、6マナの超過コストで唱えれば相手のコントロールする全てのクリーチャーに4点飛ばせるスペルだね。超過コストで唱えて一方的に相手の戦場を壊滅させることが出来れば強いんだけど、現環境はタフネスが高いクリーチャーが多いから撃ち漏らしが結構発生すると思う。アグロに使うには重いし、構築ではちょっと使いづらいかな。
リミテッドでは超過コストで唱えられればほぼ勝ちだと思うし、2マナ4点の時点で充分だから初手でも取っていいカードだと思う。
《ヴァルカスの災い魔》(構築:★★ リミテッド:★★★★)
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ドラゴンが出るたびにバーンダメージを飛ばせるのは強いんだけど、肝心の本体のスタッツが物足りないよね。《ドロスの魔神》や《不浄な別室//祭儀室》から出るトークンと相討ちするのに2マナ追加しなきゃいけないのは厳しいと思う。
5マナ4/4飛行火吹き能力持ちはもちろんリミテッドで強いんだけど、かなり赤マナが濃いのでタッチで使いづらいから星5にはできないかな。
《光輝の炎》(構築:★ リミテッド:★★)
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色マナの種類を調整することでダメージを調整することが出来るのはメリットと言えばメリットなんだけど、どちらかといえば色が足らないときに3点飛ばせないデメリットの方が大きいと思う。《兄弟仲の終焉》とか《神々の憤怒》に取って代わるほどの魅力は無いんじゃないかな。
リミテッドでは多色化しづらいからほぼ3マナ全体2点の運用になると思う。そう考えると、進んで取るカードとは言えないんじゃないかな。
《嵐の息吹のドラゴン》(構築:★★ リミテッド:★★★★★)
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5マナ4/4飛行速攻プロテクション白で怪物化も出来る、と弱くは無いんだけど強くも無いという感じかな。白い除去をかわせるから白いデッキへのサイドカードとして使うのは無くも無いのかな? 一応、天使デッキに対して強く出れるという利点もあるね。
リミテッドでは見た通りボムレアだね。色拘束もそこまでキツくないのもいいね。
《極上の炎技》(構築:★ リミテッド:★★★)
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魔巧達成で打ち消されないオプションが有るとはいえ、3マナ4点はスタンダードですら厳しいね。パイオニア・エクスプローラーでは余計使われないと思う。
除去が不足しがちなリミテッドでは使われるとは思うけど、ほぼコモン除去と同じくらいの評価だね。
《炎呼び、チャンドラ》(構築:★ リミテッド:★★★★)
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+1能力で生成するトークンはブロッカーに回せないし、0能力は捨てたくないカードが手札にある時は起動できない。初期忠誠度が低くて-X能力で触れる範囲も狭いと、全体的に小回りが利かない印象を受ける。6マナのプレインズウォーカーとしては弱めだと評価せざるを得ないね。絶対使えないほどじゃないんだけど、同じ6マナならもっと良い選択肢が沢山あると思う。
《燃え盛る怒り》(構築:★★ リミテッド:★★★)
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エンチャントしているクリーチャーに、タップでパワー分のダメージを飛ばす能力を与えるオーラだね。パワーの高いクリーチャーに付ければ毎ターンクリーチャーを除去できるようになるんだけど、逆に言えばクリーチャーが場に残ってないと無駄牌になるから、パーマネントをアンタップするギミックを利用したコンボでの運用が基本になるかな? ただこれ自体のマナコストが重いうえに除去でコンボが妨害されちゃうのは厳しいかな。
リミテッドでも強いシチュエーションと弱いシチュエーションの振り幅が大きいカードだという印象だね。デッキには入れるんだけど手札で腐ることも相応にありそうな気がする。
《軍勢の忠節者》(構築:★★ リミテッド:★★)
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自身を含む2体以上のクリーチャーでアタックすると全クリーチャーに先制攻撃とトランプルを付与するアグロ向きなクリーチャーなんだけど、本体のスタッツが貧弱だからなんらかの手段で強化することが前提になるね。ゴブリンのロードと併せて使うのが手軽なんだろうけど、前がかりなデッキならゴブリンデッキよりも良い選択肢があるからちょっと構築では厳しいかな。大隊を達成しても打点が上がるわけじゃないからコントロールに対して圧がかからないのも評価できないポイントだね。
クリーチャー戦になりやすいリミテッドでも、本人がアタックするには装備品やオーラが必要になるからかなり難しいカードかなと思う。
《鍛冶の神、パーフォロス》(構築:★★ リミテッド:★★★★)
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採用するなら赤アグロみたいに前がかりなデッキになると思うんだけど、そうなると4マナがちょっと重く感じるね。パーマネントが戦場に残りにくい赤いアグロというデッキタイプが信心というシステムとのかみ合わせが悪いし、構築での採用は難しめかなと思う。
リミテッドなら全体パワー修正の起動型能力を使う余裕もあるだろうし、強い方のレアだと思う。
《鐘突きのズルゴ》(構築:★★ リミテッド:★★)
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1マナ2/2とマナレシオが良いクリーチャーなんだけど、チャンプブロックできないのは見た目に以上に大きいデメリットだから、同じ赤1マナの《僧院の速槍》や《損魂魔道士》より優先して使うようなカードじゃ無いと思うね。疾駆が全体除去に強いから白いコントロール相手にサイドから入れてもいいかもしれない、くらいだね。
ファウンデーションズで収録された1マナ2/2のゾンビもリミテッドで別に活躍してないから、このカードもそんなに強くないと思う。
おわりに
パイオニアマスターズの赤いカードはかなり渋いというか、構築目線では実装されて嬉しいカードが少ない印象だね。最初にも書いているけど、除去がクリーチャーのスタッツアップに付いていけていないのが特に厳しいと思う。新規カードじゃ無いから仕方ないと言えば仕方ないんだけどね。
それじゃあ、また。
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