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『ダスクモーン:戦慄の館』に対する自分のレビューを振り返る!

はじめに

やあみんな、武えのきだ。

『ダスクモーン:戦慄の館』発売から三ヵ月余りが経ち、そろそろカードの評価も定まってきたと感じる。そこで今日は、当時僕が書いたダスクモーンのカードレビューがどれくらい芯を食っていたか振り返ってみた。さすがに全部振り返ったら長くなりすぎるから、特別目についたやつをピックアックしておいたよ。

それでは始めていこう。

目次


カード評価振り返り

《ミストムーアの大主》(的中度:★★★)

当時の評価はこちら

ダスクモーンの目玉であろう大主サイクルのトップを飾るのがこのミストムーアの大主である。

このサイクルは既に「永遠の策謀家、ズアー」や「豆の木をのぼれ」、「リッチの騎士の征服」などとのシナジーが発見されており、ダスクモーン発売直後から使い倒されることはもはや間違いの無い未来であると言える。

単体で見た場合でも、戦場に残った場合の制圧力は素晴らしい。除去耐性が無いのは残念だが、出た際に2/1飛行のトークンを2体出しているので最低限の仕事はしていると見ていいだろう。兆候コストで出すことを考えた時、現代マジックの4マナのアクションとしてはちょっと弱めであるものの、時間さえ稼げばフィニッシャーが出てくるのでコントロールデッキと相性が良いし、飛行トークンが2体出てくるのでアグロデッキの最後の押し込みに使うこともできるだろう。1枚でパーマネントが3つもでてくるカードが弱いわけは無いのである。

このようにカードとして見た場合は非常に強いミストムーアの大主だが、どうしても言っておきたいことが一つだけある。イラストに描かれている大主がいかにも貧相でちっとも威厳を感じられないのである。頭に鹿の角のような形のオーラ? みたいなものが見えるが、それもディズニーランドで仕方なく頭飾りをつけさせられている週末のお父さん感があって、どこか物悲しい。他の大主はカッコ良いのに、このカードだけ何故? と思わずにはいられないのである。

『別行動やれんのか!? ~ダスクモーン私的カードレビュー白編~』より

のっけから長えよ……。しかも今と口調違うし……。なに?『思わずにはいられないのである』って……偉そうに……

まあ口調はさておきちゃんと強く評価してはいるんだけど、どうしても気になるのが『アグロデッキの最後の押し込みに使うこともできるだろう』という一文だね。今のところ、《ミストムーアの大主》をアグロデッキに入れたという話は聞かないし、その兆候も一切ない。それを考えると的中度は星3てとこかな……

《別行動》(的中度:★★)

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個人的に問題のカード。このカードにコメントしたくてこの記事を書き始めたといっても過言ではない。

このカードは強すぎる!白にばかりパワーカードを渡すな! という意見がXで散見された(少なくとも私の観測範囲では)のだが、そこまでのカードだとは私は思わない。もちろん弱くは無いのだが、ある程度状況やデッキを選ぶカードであると見ている。あらゆるデッキに入るカードではない。

まず盤面にクリーチャーを出さないタイプのコントロールデッキで使えるかはかなり怪しい。全体除去として運用できる状況が少ないはずだ。

基本的に相手クリーチャーのタップ・アンタップが全て揃っていることは、実際にはほぼ無い。速攻クリーチャーが多く入っているデッキなら話は別だが、そうでないなら召喚酔いしたクリーチャーがアンタップ状態で突っ立っているものである。数が多い方か、マナコストが大きい強いクリーチャーか、どちらかを戦場に残してしまうのである。これでは全体除去として信用がおけない。

採用するのはトークンを継続的に並べて盤面を維持するタイプのコントロールデッキになるだろうと思う。これなら攻撃をトークンで緩和しつつ、別行動である程度盤面を流し、もう1アクションする(人参ケーキを出すなど)ことも可能だろうと思う。

結論としては、やれることはやれるだろうが、まあほどほどだろうなという印象である。間違ってたら謝罪します。

『別行動やれんのか!? ~ダスクモーン私的カードレビュー白編~』より

だから長いって……。この記事が最初の記事だから、まだペース配分が良く分かってなかったんだね。

『やれることはやれるだろうが、まあほどほどだろうなという印象である。』とそれなりの評価をしてはいるんだけど、赤アグロへの対抗策として採られていることを考えるとちょっと評価が低かったかな?

間違ってたので謝罪します。ごめんなさい。

《永劫の無垢》(的中度:★)

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最近白に配られているパワー2以下のクリーチャーに反応する誘発能力持ち。

トークンデッキで世話人の才能と枠を争うことになるか。こちらは除去耐性があるが、向こうは全体強化の必殺技があるので微差でこちらの旗色が悪いかなという気はする。

イラストはすごくかわいいので誰か使ってあげてください。

『別行動やれんのか!? ~ダスクモーン私的カードレビュー白編~』より

『誰か使ってあげてください』じゃねえよ! みんな使っとるわ! 星1!

《忌まわしき眼魔》(的中度:★)

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青にしては珍しくコスパが非常に良好なクリーチャー。何故かこのセットの青のカードは攻撃的なカードが多い印象である。

一度残ってしまえば毎ターンの戦慄予示で盤面を強化しつつ次のフィニッシャーを探すことができるし、そもそも4ターンで殴りきってしまう。

難点は唱えるのが非常に難しいこと。3マナのカードではあるが、よほど墓地を活用するデッキでなければ3ターンめに唱えるのはまず無理だろう。5ターン目に3マナ・2マナのダブルアクションを狙うのがスタンダード環境では現実的なところだろう。実際、それで十分強いと思う。

パイオニアでは縫い師への供給者という1マナで3切削もするクリーチャーがいるので安定して3ターン目にだすことは可能と言えば可能。ただその動きをするのであればパルへリオンデッキの方が明らかにリターンが大きいので、このクリーチャーを採用する理由は基本的にはない。モダンだと邪悪な熱気などに焼かれるサイズであることも痛く、やはりスタンダードが主戦場になりそう。

ところで、カード名が忌まわしき眼魔となっているが、どっちかいえば大きすぎることが気になりませんか? 私はなります。

『精神刮ぎの今後に目が離せない ~ダスクモーン私的カードレビュー青編~』より

大きさなんか気にしてる場合か! モダンでガンガン使われてるし、リアニメイトにも触れてないし、間違ったことしか言ってない! 星1!

《永劫の好奇心》(的中度:★★★★★)

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相手に戦闘ダメージを与えるたびにカードが引けるカード。

「ヨーグモスの法務官、ギックス」があれだけ使われたんだから、こっちが使われない道理が無い。こっちは瞬速もついてるし、カードを引く際のライフルーズも無い。しかも除去されてもエンチャントとして残ると来ている。

青黒ミッドレンジで使えば輝くと思うし、コントロールのサブプランで使っても強そう。現在の晴れる屋販売価格が500円となっているが、イラストも可愛いしもう少し上がるんじゃないかなあ。

『精神刮ぎの今後に目が離せない ~ダスクモーン私的カードレビュー青編~』より

まあこれはさすがに当たるよね。外す方が難しいと思う。

《精体の追跡者》(的中度:★)

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エンチャント系のデッキで使えば強そうな性能なのだが、パイオニアのオーラ系デッキのクリーチャーは1、2マナで既に席が埋まっており、彼女の出る幕はない。

3マナにしてはスタッツが悪くコンバットで役に立たないので、1回違和感を誘発させて初めて一人前と考えるとなかなか手のかかりそうなカード。部屋デッキがスタンダードでも成立するなら4枚入るかも。

『精神刮ぎの今後に目が離せない ~ダスクモーン私的カードレビュー青編~』より

パイオニアのオーラデッキに触れているのに、なぜスタンダードのオーラデッキで使われるという発想が無いのか。

《叫ぶ宿敵》(的中度:★)

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スタッツは平均的だけどライフゲインを阻害する能力がアグロデッキとしては嬉しいカードだね。

ただ問題はその能力をどうやって誘発させるかというところだ。スタンダード環境でいうと、一番ライフゲインを阻害したいデッキは版図デッキだと思う。魂絆クリーチャーが多く入っているし、最近は古のヤギ角なんかも入っているからね。そしてその手のデッキはブロッカーを出してこないし、除去もダメージを伴わないものが主に採用されている。稲妻のらせんが入っていることもあるが、撃つときはこのクリーチャーじゃなくて横のクリーチャーに撃つだろう。

そう考えると、ライフゲイン阻害能力は自分で誘発させるしかないが、これがなかなか難しい。ドラゴンクエストやファイナルファンタジーと違って、このゲームは味方を殴るという概念が存在しないからね。

次に紹介する粉砕コースターは各クリーチャーにダメージを与えながら後続の火力を強化することができるので相性が良いと思う。組み合わせて使ってみると面白いかもしれないね。

『もっと熱くなれよ!! ~ダスクモーン私的カードレビュー赤編~』より

このカード今いくらすると思ってんの?

自分で火力を打ち込む動きを弱いと判断していた(自己弁護させてもらうと気付いてはいた)のがもう致命的だよね。

《呪われた録画》(的中度:★)

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インスタント・ソーサリーを継続的にコピーできるのはさすがに強いね。4マナで重いけど、アーティファクトだからエンチャントよりは残りやすいんじゃないかな。タイミングを工夫すれば一回は起動できるしね。

カウンターが7個溜まった時のデメリットは重いけど7回起動するまで決着しないことはそうそうないと思うし、協約コストにしてしまっても良いと思う。結構使いやすいカードじゃないかな?

『もっと熱くなれよ!! ~ダスクモーン私的カードレビュー赤編~』より

『結構使いやすいカードじゃないかな』? じゃあ使ってみな?

《不浄な別室/祭儀室》(的中度:★★★★)

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不浄な別室のライフルーズ2点は痛いね。ちゃんとデーモンを用意できるかどうかにかかっているね。スタンダードならドロスの魔神あたりが相性の良いカードかな。マナカーブにも合っているしね。2マナで強いデーモンが有ればいいんだけど。

祭儀室の方もなかなか強いね。5マナ6/6飛行は普通にフィニッシャーだからね。解放した段階で仕事をしているから、最初は祭儀室でプレイしておいて相手がフルタップになったのを見計らって不浄な別室をプレイすると、少なくとも1枚は引けるのが良いね。

メインから入れておいても裏目の無い、優等生なカードじゃないかな。

『激キモ色拘束カードの誘惑 ~ダスクモーン私的カードレビュー黒編~』より

間違ったことは言ってないんだけど、もうちょっと褒めても良かったと思う。『メインから入れておいても裏目の無い』とかそういうレベルじゃないからね。ライフルーズ2点が気になったのかなあ?

《止められぬ斬鬼》(的中度:★★★★★)

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今回の黒のクリーチャーで一番良く見ることになるんじゃないかな。

接死を持っているうえ、戦闘ダメージを与えると相手のライフを半分削れるのは強すぎて大丈夫かなと心配になるね。しかも死亡してもすぐ戦場に戻ってきて3T後にはまた殴り始められる。これが環境に増えると追放系の除去を増やさざるを得なくなるかもしれないね。

弱点は切り崩しに当たってしまうことだね。いくら戦場に戻ってくるとはいえ、1マナで除去されてしまうのはかなりのテンポロスだ。使うならそのあたりをケアしてあげる必要があると思うね。

『激キモ色拘束カードの誘惑 ~ダスクモーン私的カードレビュー黒編~』より

誰でも当てられるカードなんだけど、他が酷いんでお情けで星5付けさせてください。

《永劫の活力》(的中度:★★)

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コントロールしているクリーチャーにマナ能力を与えるカード。同じサイクルで各クリーチャーに速攻を付与する永劫の勇気と組み合わせて使うと、出たクリーチャーがすぐにマナを出せるようになるので、それを使って盤面を素早く展開することができそうだね。

普通に使ってもそれほど強くは無いと思うけど、デッキ構築次第では爆発的なマナ加速ができる可能性があるカードだから良い使い方を考えてみたいね。

『白青黒赤緑をどうやって出すのかって言ってんの! ~ダスクモーン私的カードレビュー緑編~』より

一応可能性を感じてはいるんだよね……。もうちょっと踏み込んで考えてみなよと当時の自分に言いたくなるよ。

《生垣裁断機》(的中度:★)

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墓地肥やし・マナ加速を同時にこなし、登場コストもたった1というスーパー機体だね。スタッツも良くて、何度かアタックすることができるかもしれない。緑に多い生存持ちクリーチャーとの相性が良いのも嬉しいよね。

こんなに強い機体があれば全体除去のリスクも軽減することができるから、最近元気のない緑単デッキの救世主になるかもしれないね。

『白青黒赤緑をどうやって出すのかって言ってんの! ~ダスクモーン私的カードレビュー緑編~』より

『最近元気のない緑単デッキの救世主になるかもしれないね』

でも、そうはならなかった。

《悪夢滅ぼし、魁渡》(的中度:★★)

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いかにも主人公然としたカードイラストだね。読んで無いからわからないんだけど、ストーリーでも主人公的な立ち位置なのかな? 魁渡は見た目もシュッとしててカッコいいし忍者という属性もポップだから、放浪皇とセットにしてもっと売り出してほしいね。

カードとしてはクロックパーミッション寄りのミッドレンジで強いプレインズウォーカーという感じかな。忍術で出せるのは役に立つ状況もあるだろうけど、忍術というキーワード能力自体がテンポ損になりがちだから僕はあまり評価しないかな。呪禁を持っているとはいえ、シェオルドレッドの勅令をくらうと大損だから、少なくとも黒を含む2マナ立ってる状況では忍術は使わないようにしたいね。

攻撃が通っている状態なら継続的にアドバンテージを取れるし、盤面にも触ることができる。軽い飛行クリーチャーと組み合わせて使ってみたいカードだね。

『もっと加減しろ! ~ダスクモーン私的カードレビュー多色編~』より

『忍術で出せるのは役に立つ状況もあるだろうけど、忍術というキーワード能力自体がテンポ損になりがちだから僕はあまり評価しないかな』。この文言を自分が書いたという事実に僕は耐えられそうにない。

ただ、全体的には強く評価してるから星2で勘弁してください。

《除霊用掃除機》(的中度:★★★★★)

当時の評価はこちら

未認可霊柩車亡き後の墓地対策アーティファクトだね。

追放するのが1枚ずつなのは頼りないけど、相手の動きに対応して墓地追放できるから普通のリアニメイトデッキはこれで封じることができるね。墓地のクリーチャーを全部吊り上げるタイプのリアニメイトデッキだったらしょうがないけど、今のスタンダードにはそんなデッキは無かったと思うから問題ないと思う。最後の贈り物の運び手で墓地全部吊り上げるデッキも、確か最後の贈り物の運び手自体を墓地から釣っていたはずだからね。素出しされたらあきらめよう。

最後はフィニッシャーにもなれるのが良い所だね。出てくるトークンは全部1/1だけど、最近は強い能力をもっとクリーチャーが多いから馬鹿にできないはず。そういう意味では、環境によってはメインから入りうるカードかもしれないね。

『この人形、見た目に反して技巧派 ~ダスクモーン私的カードレビュー無色・土地編~』より

いいぞ! めずらしくもっともなこと言ってる! ジャパンスタンダードカップ:『ダスクモーン:戦慄の館』で優勝したゴルガリ・ミッドレンジもメインから《除霊用掃除機》入れてたし、これは大当たりと言っても良いんじゃないかしら!?

おわりに

いやー、読み返してみると我ながらかなり適当なこと書いてるね。特に《忌まわしき眼魔》の評価は酷い。スタンダードに《再稼働》が有ることは知っているはずなのにリアニメイトに全く触れない始末だからもうどうしようもないね。

記事の最後に当時のレビュー記事の一覧を置いておくので、他のカードの評価が気になる人はぜひ覗いてみて欲しい。もっとも、レアと親和レアくらいしか評価を書いてないけどね。

それじゃあ、また。

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