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マジック:ザ・ギャザリング世界選手権 トップ8デッキピックアップ
やあみんな、武えのきだ。
今年のマジック:ザ・ギャザリング世界選手権はJAVIER DOMINGUEZ選手の優勝で幕を閉じたね。色んなアーキタイプが登場して、とても面白い大会だった。ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社は下環境に関しては悪し様に言われることが多いけど、今のスタンダード環境を作ったことは称賛されて良いと思う。
今日は世界選手権のトップ8に残ったデッキから、僕が面白いと思ったデッキを3つピックアップして語っていこうと思う。
ゴルガリ・ランプ
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まず僕が興味を引かれたのがSETH MANFIELD選手が使用したゴルガリ・ランプだ。SETH MANFIELD選手はこのデッキでベスト4に進出している。
一見して面白いリストだと思った。
まず、5マナ以上のスペルがそこまで採用されていないにも関わらず《豆の木をのぼれ》が採用されているのが特徴的だ。おそらく、2マナクリーチャーを入れないことで相手の《切り崩し》を腐らせる狙いだと思う。ただ盤面に影響を与えないカードなので、噛み合いが悪いと2マナのキャントリップになってしまう。全体除去もそれほど採っていないので、盤面の遅れを取り戻せないまま負けてしまう恐れもある。それでも勝てる、という判断が凄いな、と思った。
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明確な勝ち筋を用意していないのも硬派だね。クリーチャーで殴り切るにはクリーチャーが少なく、リソース勝ちするにしてはアドバンテージが取れるカードが少ない。相手のデッキの構造を理解して弱点を突いてプレイすることが求められるデッキで、SETH MANFIELD選手の自信のほどが伺える。
無色土地を4枚も採用しているのも大胆だ。3ターン目に緑緑、4ターン目に黒黒を要求するデッキで無色土地が4枚も入っていると、色拘束の兼ね合いで満足に動きが取れないことが多そうだ。実際、世界選手権の他のプレイヤーのリストを見ても無色土地は2枚くらいに抑えられている。どうしてもロングゲームになるデッキだから相手に《噴水港》でリソースを取られないように《解体爆破場》を2枚採っているんだろうけど、これで回るという判断は僕にはできそうにない。
などなど、このデッキのリストが余りにも興味深かったので初日からコピーしてMTGアリーナで回してみた。かなり難しくて面白いデッキなのでもう少し把握出来たら別途記事にしてみたいと思う。
赤単アグロ
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アグロと言えば《残響の力線》入りのグルール果敢だったこの大会で、別なアプローチのアグロでベスト4入りしたのがQUINN TONOLE選手の赤単アグロだ。
このデッキの特徴は、本体火力を8枚採っている点と、《雇われ爪》《叫ぶ宿敵》を採用している点だ。
《雇われ爪》は攻撃時に1点のバーンダメージを飛ばす前のめりなクリーチャーだ。パンプアップ能力もあるのでアグロの天敵であるマナフラッドも緩和してくれる。単体除去が多く採られている今大会において、1マナクリーチャーを増やして除去を追い付かなくさせるという選択肢は非常に効果的で、なるほどと思わされたよ。
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《叫ぶ宿敵》は発売前の評判の割には使われていなかった印象だったけど、今大会でその強さを改めて見せつけた形になったね。赤単アグロのクリーチャーは基本的に《グリッサ・サンスレイヤー》を前にするとアタックできないクリーチャーが多いけど、この《叫ぶ宿敵》は別だ。自分が受けたダメージを任意の対象に飛ばすことができ、それによってプレイヤーがダメージを受けたならそのプレイヤーはライフを回復できなくなってしまう。本体火力が入っているデッキに対してその判断はあまりに怖いけど、スルーするにもリスクがある。ジレンマの化身のようなカード、それが《叫ぶ宿敵》なんだ。
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皆が《残響の力線》に注目している中、あえてオーソドックスな赤単アグロに回帰してQUINN TONOLE選手の慧眼には感服する次第だね。
ディミーア・デーモン
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最後にピックアップするディミーア・デーモンは今大会で見事優勝を果たしたJAVIER DOMINGUEZ選手のリストだ。彼は2018年にも世界選手権を優勝していて、その時は《熱烈な勇者》というプレイヤー・スポットライト・カードになっている。今度はどんなカードになるか、今から楽しみだ。
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JAVIER DOMINGUEZ選手のリストはフェアなミッドレンジとして戦うことを基本線とした上で《終末の加虐者》《完成化した精神、ジェイス》によるライブラリアウトプランも用意しているのが特徴的だ。このプランは基本的には打ち消し以外で妨害できないのでゴルガリ・ランプのようなじっくり盤面で優位を取りにいくタイプのデッキに効果的だね。
《終末の加虐者》に関してはライブラリアウトに使うデッキが出て来るだろうとは思っていたけど、まさか世界選手権優勝デッキに入るカードになるとは思わなかったね。ダスクモーンは明らかに環境を大きく変えたセットになったけど、《終末の加虐者》はその中でも一番出世したカードかもしれない。
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一般的なディミーア・ミッドレンジは《遠眼鏡のセイレーン》のような単体では影響力が無いカードが4枚採用されているのが個人的にはちょっとな、と思っていたけど、このリストは単体で仕事ができるカードばかり採用していて強そうだなと思った。今後デッキを組む時にも参考にしたいリストだね。
終わりに
世界選手権は本当に面白い大会だった。こういう大会を観ると、マジック熱がより高まってくるね。来年の世界選手権も今から楽しみだ。
それじゃあ、また。
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