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裁ちばさみと母の短い「夏」

妹からLINEが届きました。

「お母さんが、糸通しが壊れそうだから持ってきて欲しいそうです。
 土曜日でいいと思います」

妹は気を遣って土曜日でいいと言ってくれましたが、
どっちみちタンパク質飲料を持って行かなくてはならないので、
今日届けることにしました。

そこで、母の施設のちょっと先にある手芸屋さんへ。
お店の人に糸通しを聞いた後、裁ちばさみも聞きました。

というのも・・・
以前母から電話があり、実家にある裁ちばさみを持ってきて欲しい、
と言われたことがあるのです。

ですが、その後母が何も言わないので、
いらなくなったのかな?と思ってそのままにしていました。

先日実家に行ったついでに裁ちばさみを探したところ、
刃がかなり錆び付いている・・・(-_- )

・・・というようなことがあったので、ちょうどいい機会だから、
新しい裁ちばさみを買おうと思ったのです。

私は昔ながらの大きさの裁ちばさみしか考えていませんでしたが、
小ぶりのものがあることを発見!!

軽いので、母にはちょうどいいかもしれません。

糸通しと小ぶりの裁ちばさみを買うと、施設へ行き、
受付の方に預けてきました。


夜、母から電話です。

「歩、ありがとう。糸通しはまだ使ってないけど、やってみるね」
「うん、まあ、やってみて」
「それでね、景色が素晴らしいのよ!」

母の部屋は4階ですが、眼前に田畑が広がり、その向こうには山があり、
空も広く見えて、とても眺めがいいらしいのです。

「そうだね。家(実家)は、空が少ししか見えなかったもんね」
「そうなのよ!お空がよく見えてとてもきれいなの!」

白内障の手術をしたおかげで、遠くまでクリアに見えるようになったのも
良かったようです。
(手術をあんなに怖がっていたのは、何だったのでしょうか・・・)


最後に、涼しくなったから冬物を持ってきて欲しいと言われました。

もちろん持っては行きますが・・・
寒がりの母から冬物の最終が戻ってきたのは、
確か7月だったような・・・。


母の「夏」は短いなと思ったのでした・・・(-_- )


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