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個人の投資用アパートを売却したときの仲介手数料の仕訳

こんにちは!訳アリ投資家タケダです。

7年ほど保有しているアパートを売却することにしました。売却すると売却益に所得税がかかります。

今年は、アパートの売却もありますし、諸事情で消費税の課税事業者になってしまったりと少々複雑な年になってしまいました。それもあって、当初は税理士に申告を任せようと思っていたのですが、この手続き(と付随してくるそれ以降の顧問契約)に何十万円も払うことに価値を見出せませんでした(あくまで僕の状況ではなので普遍性はありません)。

この申告のうち、売却時に払う仲介手数料をどうやって個人で申告すべきかを調べていて、最近やっと理解できました。今回はその備忘メモです。

所得税のややこしいところ

個人でやっている事業は所得税の対象ですが、所得税はややこしいです。

法人は、法人の活動を全部記録して、トータルで利益か損失かを計算すれば良いので考え方としてはシンプルです。

でも所得税は個人の活動を色々な所得区分という箱に分けないといけません。会社からの給与は給与所得、投資用不動産なら不動産所得(あとのためにこれを①)、業務委託なら事業所得とか。それぞれもらえる所得控除(収入から引いてもらえる金額)が異なるからです。

これ自体そもそもややこしい。

不動産を売ると加わるややこしさ

さらに、投資用の不動産を売却したときには、譲渡所得なんていう新たな所得区分の箱が登場します(譲渡所得を②とします)。

ここですでに頭はぐちゃぐちゃです(笑)

もっとぐちゃぐちゃにすると、この譲渡所得は分離課税というのがあって、この所得区分には特別な税率がかけられたりします。対して、上の方に書いた給与所得とかは総合課税といいます。

これ全部「個人」の話しです。法人はどうだろう?とか考えると100%迷子になります!

そして今回の備忘録

で、僕は何を調べていたかというと、売却時に払う仲介手数料をどうやって「不動産所得」の計算、もっというと仕訳にするんだろう?ということ。

②の譲渡所得を計算するには、売った金額から譲渡費用というのを引きます。この仲介手数料は譲渡費用になると多くのサイトで解説されています。国税庁のタックスアンサーでも譲渡費用の一番手に書かれています。

お~、すっきり。

となるはずでした。ところが、同じウェブサイト(国税庁ではない一般のウェブサイト)に「仲介手数料の仕訳方法は?」って書いてあるので読んでみると、「仲介手数料は支払手数料という勘定科目に計上します」。って書いてあるのです。

ここが僕のぐちゃぐちゃポイントでした。

ぐちゃぐちゃを整理すると、上のウェブサイトの説明はこう言ってます。すくなくとも僕にはそう聞こえます。

つまり、譲渡所得の計算は足し算・引き算でできますから、仕訳を考える必要がありません。仕訳は、不動産所得の計算において必要なこととなります。

ここまでをまとめると、仲介手数料は

・②の譲渡所得の計算では、譲渡費用として譲渡所得を減らすことができる
・①の不動産所得の計算では、支払手数料として仕訳をすることで、不動産所得を減らすことができる

一つの支払いで二つの所得を減らすことができるなんて、おいしすぎない?と思っちゃいました。

もしできるなら、あからさまな仲介事業者優遇税制です。

結論

長いから結論はよ!という声もありそうなので書きますと、正しい計上方法は②の譲渡所得を減らして、①の不動産所得には影響させないであることがわかりました。

不動産所得の計算をするときの仕訳を書くとこうなります。事業主貸というのがミソで、これは損益(不動産所得の計算)には影響しません。ちょっとマニアックですが、現預金の残高を気にしないなら、仕訳をしないというのも一つの手です。

〇 借方:事業主貸/貸方:現預金
✖ 借方:支払手数料/貸方:現預金

〇の仕訳の意味としては、不動産所得という箱から譲渡所得という箱にお金を移して、譲渡所得という箱からお金を仲介業者へ払ったという感じです。

箱を移して支払うイメージ

税理士に聞けばすぐに教えてくれると思います。でも質問するにはたくさんの情報を渡さないといけません。先方も間違った情報を与えては責任問題ですから。

だからネットで調べるわけですが、僕が見たウェブサイトではほぼすべてが支払手数料として仕訳するという情報でした。最終的に行き当たったのは、一般の人が税理士に質問して、その回答を無料会員登録すると見れるというウェブサイトです。結局、税理士のアドバイスですね(笑)

まとめ

ちょっと難しい内容になってしまいました。
こういうのを簡単に説明できるとかっこいいですよね。

色々書いておいてなんですが、僕はこの方法で申告する予定です。これを真似するのも自由ですが、ご自身の判断でお願いします。

譲渡所得計算を税理士に頼むと高額になります。今回かいたような微妙なハードルがあるからだと思いますが、一回理解してしまえば実はそんなに難しくないような気もしています。ただ面倒なのは間違いないので、その点を考慮して頼むかどうかですね。

ではまた!







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