初めての冬でダブルのダブルパンチ

僕にとっては受傷後、初めての冬だ。

受傷後から僕は血行が悪くなって、末端冷え性になったと思える。
四六時中、手は冷たいし、足もキンキンに冷えている。
末端冷え性になったのと同時にやっぱり寒がりになったと思う。

今日なんか昼間はまだ気温が12°とかあったはずなのに凄く寒く感じて、膝が笑っていた。
それと全身もガクガクと震えていた。
まぁ家を出る前にも寒さを感じていたこともあって、外に出ることで更に冷えたんだろうくらいにしか思っていなかった。
『これから先もっと冷えてきたらどうなるんだろ』と少し怖いもの見たさみたいなのがあるくらいに構えていた。

そんなこんなで竦む足を動かして歩き出す。
右半麻痺もあってなのか、少し力が無駄に入るかんじがあった。
歩き方は少し不自然な感じだったと思う。
あ、足悪いのかなみたいな。
自分的には、違和感はあるとのの大した事に捉えていなかったので、そのまま続行。

ここまではよかった。
けど、坂道に差し掛かるとその足の震えは何倍にもなる。
身体を支えなきゃという震えと、寒さからくる震えのダブルパンチだ。
これでもかというくらいゆっくり下る。

つまづいたり、バランスを崩すということは回避できた。
でも、そこは昨日の雨もあって湿気が所々残っていて、水たまりも散見された。
そんな道をゆっくり転ばないように気をつけて歩いていたそんなとき、急に足元を掬われて一瞬、宙に浮く感じがした。
次の瞬間、バキバキッと小枝たちが折れるような音と共に右太ももに痛みが走った。

そう、見事にマンホールに滑って転んだ。
まず最初に思ったことが『この上着、新品だから汚れたらまずい!』ということだった。
幸か不幸か、汚れたのは履いていたジーパンだけでなんとか済んだが、これから先の冬が思いやられる思いでいっぱいになった。

それと同時にこんなときまで、上着の心配かよ…と転んでいてーなとダブルで思った。

ただの15分の散歩で起こったことだが、僕にとっては家に無事着くまでが、とても長く感じられた出来事だった。

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