CLS高知のイベント運営でbacklogを使ってみた
10月13日に開催されたCLS高知の運営では、プロジェクト管理ツールのbacklogを使っていました。どんな使い方をしていたのかまとめます。
CLS高知とは
CLS高知は、全国からコミュニティリーダーやコントリビューターを高知に集めて、課題解決につながる流れを作り出すためのイベントです。参加者が「外のモノサシ」に触れることで新たな活動の発火点になり、既存の活動と交わりながら連鎖的に広がっていくことを目指しています。
10/13当日の様子はこちら。
正式名称は「コミュニティリーダーズサミットin高知 リターンズ」で、5月の第1回に続く2回目ということで「リターンズ」が付いています。ちなみに5月は初鰹、10月は戻り鰹が美味しい時期ですので、それもかかっています。
backlogとは
backlogは、nulabさんがWebサービスとして提供しているプロジェクト管理ツールです。日々発生するタスクを課題として登録し、作業者を割り当てて進捗を管理することができます。チームで共有すべき情報をまとめるためのwikiもありますし、ガントチャートやファイル共有、Git連携なども可能です。
なぜbacklogを使ったのか
今回backlogを使ったのは、以下の理由からでした。
1.色々な組織の方々と連携して進める必要があった
CLS高知は高知県が主催し、CMC_Meetup、ウェブクリエイターズ高知、FAJ四国サロンといったコミュニティの協力を得て開催しました。運営メンバーと役割分担して作業をすすめるのに、「どんなタスクがあるのか」「誰が何を担当しているか」「進捗が遅れているタスクはないのか」といったことを日々確認する必要があり、オンライン上でタスクを管理できるツールは必須でした。
2.継続するイベントの作業項目を残したかった
CLS高知の継続を考えると、「何をどのタイミングでするのか」「全体でどのくらいの作業ボリュームなのか」を可視化して、残しておく必要がありました。イベントのたびに前回のことを思い出しながら作業を洗い出すのは面倒ですし、当然忘れてしまうことが出てきます。
3.タスクの中の細かいやり取りを可視化したかった
上記の1、2はGoogleスプレッドシートを使うと実現できるのですが、タスクの詳細を残すのには不向きです。例えば「登壇者の紹介記事の投稿」というタスクを考えると、色々と細かい指示事項が出てきます。
・紹介記事には登壇者が登場する外部記事のURLをつけること
・記事が出来上がったら◯◯さんのレビューを受けること
・レビューが終わったら登壇者の方に確認を取ること
・確認が終わったら記事の投稿権限のある◇◇さんに記事を送ること
さらにタスクごとに個別の事情なんかが出てくると、もうスプレッドシートでは管理しきれません。メンバー全員が参加するチャット上で個別のタスクの話が流れ始めると、収拾がつかなくなってしまいます。backlogを使うと、こういった細かい事情をタスクごとに整理できるため便利です
(↓ イベントでも紹介していました)
使ってみてどうだったか
今回運営メンバー色々な組織に所属していて空き時間がバラバラ、そして県外に住んでいる人もいるため、全員で集まってのミーティングはありませんでした。ほぼ全ての作業がメッセンジャーでのやり取りで進行していきましたが、タスクを洗い出して詳細な手順を記載していたため、大きく混乱することなく準備ができました。個人的には以下の点が特によかったと感じています。
1.タスクが可視化されていると安心できる
イベント直前でバタバタし始めると「あれやったっけ?」と焦り始めるのですが、洗い出したタスクを眺めながら考えられるので割と落ち着いていました。むしろイベント直前は未完タスクがなくなっていって、徐々に安心していきました。また、スマホアプリからもタスクを登録できるので、通勤途中や寝る直前などにふと思いついたタスクに気を取られることがありませんでした。
2.次回のクオリティアップにつながる
イベント直前で「これやっておけばよかった!」となることがあったのですが、次回のためにタスク化しました。これで運営の品質がアップするはず。
3.ノウハウを可視化できる
特に広報について、「何をどのタイミングでやったか」というノウハウが可視化され、作業記録が残ったのは大きいと思います。現メンバーがいなくなったとしても同一の広報は再現可能で、かつ次のメンバーの手法が後乗せできるため、繰り返し継続するイベントを運営されている方にはオススメです。
補足 具体的な使い方
タスクのカテゴリ設定とWikiについて、次のように使っていました。
1.タスクのカテゴリ
大きなイベントではないので、タスクのカテゴリ分けはシンプルに4つだけ。今回は全部で70程度のタスクを作りました。
カテゴリ1:登壇者調整
最初に「パネル1」「パネル2」「特別対談」「LT」の候補者洗い出しタスクを作りました。その後、候補者との交渉のタスクを別に作成しました。
カテゴリ2:広報
「登壇者紹介記事作成&投稿」「メーリングリストなどへの告知」など、それぞれ個別にタスクとして書き起こしました。
カテゴリ3:当日手配
細かい作業が多くて忘れやすいので、「受付マニュアル作成」「懇親会手配」「会場掲示物の準備」など、全てタスク化していました。
カテゴリ4:事後処理
「togetterまとめ作成」「支払い」など、イベント後に発生する作業をタスクにしました。
2.Wiki
画像のように、3つの募集用サイトやFacebookページ、スタッフ用ドキュメントなどへのリンクを整理するのに使っていました。
以上、CLS高知の裏側のお話でした。