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Well-beingの話をする前に。

今週は個人的にも会社的にも実に色々なことがありました。人間拡張とかwellbeingとか言う前に他にしないといけないことがちゃんと出来ているのか?ということを突きつけられたように感じました。その中での雑感を書かせて頂きたいと思います。

まず個人的?というか会社の沢山のサポートを頂きながら、初めてwebinarというやつをやりました。Webでのセミナーですね。上手くできたかは分かりませんが、貴重な経験をさせて頂きました。何事も経験です。笑

このウェビナーはもともと3月に米国オースティンで開かれるはずだったSXSWでのパネルセッションをWEB開催に切り替えたものになります。テーマは"Robotics for Well-being"。モデレータをシリアルアントレプレナー/ベンチャーキャピタリストのSandeep Kumar(KizkiファンドおよびGAP パートナー)さんに務めて頂き、スピーカーには、Entertainment AI創業者のAnn Greenbergさん、 Earth Tech InternationalのCEOであるHarold E Puthoffさんにして頂きました。Annさんはデジタルメディア黎明期の先駆者の一人であり、IONとGracenoteの共同創業者としても知られています。Harold E Puthoffはスタンフォード大学の後に、CIA、NSAなどを経て、ノーベル賞候補とも言われているようです。そのような大変著名な方々と話をさせて頂きました。感謝!

話す内容は、テクノロジーを活用して、これからいかに人の精神面、社会面を良い状態に持っていくのか?、という内容です。個人的には、本当に今、このテーマでやるべきか悩みました。

世界中で多くの人がコロナで苦しみ、そして亡くなっている中で、精神とか社会性とか悠長なことを言っている場合なのか、もっと大事なことはないのかと、結構考えました。

我々がAug Labで挑戦しようとしている課題は、基本的なフィジカルな欲求が満たされた後の世界の話です。コロナでその前提があっさりと崩壊し、基本的なフィジカルレベルでの健康が成立していない中で、その先の話をしても良いのだろうか?SXSWでできなかったからやると言うのは、自分たちのエゴでしかないのではないか?もっとコロナ対策に直結するロボットを使った消毒作業や搬送作業の無人化や遠隔化に対する取り組みを進めるべきではないのか?と色々な考えを頭の中で議論しましたし、何度か社外の人からご指摘を頂いたこともありました。

でも、結局やることにしました。

ロボットによる無人化、遠隔化はやらないといけないし、やります。その上で、必ず次のフェーズで、心に向き合うこと、社会性に向き合うこと、が必要になってくるはずだと強く思っています。家に閉じこもったり、人との接触がサイバー経由だけになった時に、孤独とか鬱とかコミュニケーション欠落とか、逆に一人の時間が欲しいとか、そういう問題に向けて準備をしていかないといけないということを、先の一手として社会全体で認識し、対応策を打っておく必要があります。

おそらく、これからの時間の流れの中で、私のウェブビーイングだけではなく、私たちのウェルビーイング、さらには社会のウェルビーイングが試される時が来るんだろうと思います。

そのような想いで開催をさせて頂きましたウェビナーは、欧米の方にはあまり都合の良い時間帯ではないにも関わらず、世界中から170名?くらいの方に参加頂き、 QAの時間に答え切れないくらいの沢山の質問も頂きました。ご多忙の中、ご参加頂きまして、ありがとうございました。

一部は記事に纏めて頂いき始めているようです。上手く伝わっていないところがあるかもしれませんが。。。

https://mjp.acrofan.com/article_sub3.php?number=83546

当日の様子はそのうち会社のYoutubeチャンネルにアップされるかと思います。

開催にあたり、SXSWの前から社内外、国内外の本当に多くの方のご支援を頂きました。誠にありがとうございました。

また、コロナとは関係なく、会社の方でも色々な問題も起きました。

心や社会の課題の前に、やはり身体があってのことだと痛感する日々です。もちろん、身体面がないと、精神面や社会面までたどり着かないというわけではありませんし、この3つは相互に絡み合っています。先日ご紹介したICFという概念でも、生活機能は心身機能と日々の活動と社会への参加は、何が最初という訳ではなく、総合的に考えていく必要があるとしています。ただ、フィジカルな面での『安定性』というが一定程度あるこうことが必要なのではないかと思います。

Well-beingというのは身体的、精神的、社会的の3つの全てが良い状態であること、そして自分の活動の中でも、ロボットによる自動化、無人化とヒトを拡張させる自己拡張とのバランスをよく考えていかないといけないこと、を改めて認識することとなる一週間でした。

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安藤 健/ロボット開発者
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