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デザイナーは戦略立案から関わる方が良いって本当なの?
コンサルティングファームなどではサービスデザイナー、ビジネスデザイナーと呼ばれる人達がいます。デザイナーはクリエイティブな責任を持つ役割を担っていますが、特にビジネスの世界ではデザイナーが果たすべき役割は広範囲に及ぶようになってきました。
事業の戦略フェーズからデザイナーが介入することによって、議論を可視化しながら、お互いのベクトルやフェーズを合わせやすくなったりします。
私も単にデザインをしている事よりも、置かれているフェーズや立場の変化によって、商品企画者、マーケター、経営者、戦略家など、デザイナーの役割を超えて発言が必要となる場面の方が機会が増えてきたように思います。
デザイナーはなんか良い感じにしてくれる形を作るデザイナーであるという便利屋さんとして扱われる事が多いですが、実はそうではなくて、組織や人の想いや意志をビジョン化して、戦略を持って意図するメッセージを届けたい人に正確に伝える伝道者でもあると思うのです。
正にここで書いていることを体現している方がいらっしゃいました。
難波謙太さんのDesign Ship2018での講演の様子をnote記事で読んで深く共感しました。ロンドンで18年アートディレクター、マネージャーやってた人らしいです。グッドパッチに移籍してブランディングのチームも立ち上げていて、今年からスタジオディテイルズのCEOだそうです。
デザイナーにとってこの構造の主なメリットは、クリエイターとしてキャリアアップできること。デザイナーがデザインワークの品質担保をし、デザイナーがデザイナーを育て、デザイナーが組織の上層に立てる。要するにデザイナーがつくることに専念できるという仕組みである。
より抜粋
戦略面から入るのが欧州では当たり前という事ですが、そうでないとデザイナーなんてなんでも屋さんで終わっちゃうんでしょうね。年収も大した金額にならないし、地位が低すぎるのはデザイナーはカタチにするだけと思われているからなんだろうなぁというところはすごく納得です。ビジネス戦略、サスティナブル戦略、顧客コミュニケーション戦略全てにデザイナーが絡まないといけないと思っているところは、難波さんの考えがよくわかりました。
要するに、デザイナーの価値を上げて行きたいんです。
だからこそ、CDO(Chief Design Officer)という存在はデザイナーにとってはすごく大きな存在だし、そこを目指して行きたい。デザイナーに経営視点を掛け合わせたらどうなるか?という実験なのです。Appleのジョナサン・アイブ氏もCDOでしたが、日本国内でも少しずつデザイナーが執行役員に就任するというケースが増えてきています。
VISIONALの田中CDOは先駆けですね。
マネーフォワードのセルジオさんも同様にCDOに就任されています。
Mazdaのデザイナーである前田育男さんも執行役員ですね。デザイナーとしての感性とビジネスクリエイティブをロジカルに語れる人が向いているかもしれないですね。デザイナーを育成することに長けている人なんかもCDO向きかもしれません。
コンセプトカー「SHINARI」が登場した時には痺れましたね。こんな洗練されたデザインが出来るんだ!と感動したことを今でも覚えています。
私の場合は、デザイナーにマーケティングを掛け合わせてみたらユニークなポジションが取れるのではないかと考えていましたが、「クリエイティブマーケティング」が出来る人が既に存在していました。博報堂のストラテジック・クリエイティブ・ディレクターをされている藤平さんです。クリエイティブなマーケティングという書籍を上梓されている方です。まだ若いのに非常に感性と調査と論理思考に長けている方です。
このようにデザインとクリエイティブとビジネスと、良好な関係性があるブランディイング企業や個人の方を引き続き紹介をさせて頂こうと思います。