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ポンチ絵の魅力

私はプロダクトデザイナーとしてアイデアをスケッチに起こし、モデリングし、プロトタイプを作り、製品化し、商品化するというフローを何回か繰り返しやってきました。

かれこれスケッチは何枚描いたか...
10000枚くらいは描いているんじゃないでしょうか。
プロダクトデザインの世界ではポンチ絵→ラフスケッチ→ラフレンダ→レンダリング→CGレンダリングというようにスケッチ一つでも、レベルがあります。

今回はそんなスケッチの中でもポンチ絵について語りたいと思います。
みなさん、ポンチ絵って描いたことあります?
サササっと描くやつです。例えばこんなんです。

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なんでしょうか...これはw

豆?クッション?口?

実はこれも重要なスケッチの一つなんです。手描きで描くスケッチの中でも一番重要なものがポンチ絵です。特に何かのテーマに基づいてブレストしていたとしましょう。ブレストってワイガヤでどんどん発言してアイデアを出し合っていくイメージありますよね。盛り上がったー!!
良いアイデア出た~!と思っても意外と後から振り返ると
「あれ?何が良かったんだっけ?」
と冷静になると良くわからなくなる事って多くないでしょうか。

そんな時に盛り上がった瞬間のイメージをポンチ絵にしていたりすると、その時の臨場感とか、みんなが共通認識を得られた瞬間の具体的なイメージがポンチ絵に現れていたりするものなんですね。

だから、絵が下手とか、スケッチが上手いとか、そういうことは関係なくて、共通感覚を得るために描くポンチ絵とか、ゼロからイチを産み出す瞬間に頭の中にイメージしたものを、頭の外にアウトプットする表現として、ポンチ絵って大切な要素なんだと思うんです。

私は絵が下手だから~とか、そんな上手に描けないから~というバイアスは一旦外して、A4の印刷用紙とサインペンを持って、ブレストに臨んでみて下さい。そこで描く自分の絵はどんなものか?他の人が描くものはどんなポンチ絵か。ポンチ絵から連想した別のアイデアや切り口はどんなものか?

色々な想像が膨らむのは、不完全で、アバウトで、まだぼやけているポンチ絵だからこそなんです。是非みなさんポンチ絵をどんどん描いてみましょう。

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