
J1第30節 vsG大阪(A)
2024/9/14 19:00 INパナソニックスタ吹田
前節当時首位であった町田ゼルビア相手に終了間際でのドタバタ劇により勝ち点3を失ったレッズ。今節はここまで安定した戦い方をしてきているガンバ大阪との対戦。
ガンバは現在13勝9分6敗の5位。上位グループのなかでは一番下であるが、首位との勝ち点差は7でまだまだ上を目指せる状況。
直近の試合では水曜日に行われた天皇杯準々決勝でサンフレッチェ広島相手に勝利し、中2日で浦和戦へ臨むこととなる。8月は親善試合となったレアル・ソシエダ戦以外の公式戦で無敗。最後に負けたのは7月の湘南戦で、下位チームに負ける傾向があるようだ。
そして気になるところは負傷している選手が多いところだろう。
主力でもGK東口をはじめパリ五輪直前合宿で負傷したDF半田陸、DF三浦、FWジェバリなど前半戦でスタメンを張っていた選手が軒並み離脱している。今夏の新加入選手では東京五輪の代表選手であったFW林大地を獲得したが、負傷により未だお披露目ならず。
前半戦から”何かが変わっている”印象はないが、安定したシーズンを過ごしていると言えそうだ。
☆ガンバ大阪戦への展望
情報と印象
・システムは4-2-3-1
・負けないよう安定したサッカー
・個に特徴を持った選手が多い
・古巣対戦!佐藤瑶大選手
・DF中谷の加入により劇的に安定した印象
予想メンバー

希望メンバー

離脱選手: なし
出場停止: なし
GK〜DF
前節の町田戦では再三クロス受け、終いには脆さを呈したディフェンス陣。
大畑選手は終盤にサンタナ選手の劇的勝ち越し弾のアシストを決め、ディフェンス陣で最も外せない選手となった。
ポイントとなるのは長身選手に競り負け易く、ビルドアップも不安定な井上選手のところか。
このところのパフォーマンスを見れ佐藤選手の方が良いと思う声も多いだろうが、今回彼は初の古巣戦となる。
良し悪しを知る相手選手を上回れるか、それとも前者で継続か。新指揮官のチョイスはいかに。
また、右サイドバックでは石原選手が出ずっぱりだが、そろそろ厳しいと思える。腰へのダメージをかばい、最近のプレー選択には納得がいかない。長沼選手を抜擢するのも良いと思うが、まだまだプレーが消極的。
攻撃陣が豊富なので渡邉選手か関根選手を入れる選択があっても良さそうだ。
MF〜FW
池田監督の初陣では小泉選手をトップ下に抜擢し、渡邊凌磨選手がボランチに。結果的にグスタフソン選手がベンチへと回った。
一時的な町田対策かもしれないが、グスタフソン選手のパスセンスは流石だ。相手がガンバということもあり、彼を先発にするのが妥当だろう。
2列目ではこのところ継続して出ている大久保選手は当確として、出場すれば活躍する松尾選手を擁する。前節はベンチ外だったが、敵対する相手の特徴を踏まえ、中島選手か本間選手のようなテクニシャンタイプを置くと良いだろう。また、10年間の欧州生活で守備強度が高まった新加入原口元気選手のデビューもあるかもしれない。
結果を残している松尾選手には申し訳ないが、終盤に松尾選手の勢いが出てくるとチームにとって効果的で、相手から怖がられる選手なので彼の使い方には慎重にならないといけない。
トップでは前節得点を挙げたサンタナ選手を順当に先発とし、ガンバキラーなリンセン選手を途中投入するのが理想かと思う。
二田選手も候補に挙げられるが、大久保選手の状態も気になるので、久々の前田選手に期待を寄せつつこのメンバーを選出したい。
☆展開予想と相手の特徴
中2日となるガンバと2週間ぶりのゲームとなる浦和。
コンディションや試合勘といったところは明確だが、この試合、お互い五分のゲームになりそうな予感だ。
先週、大原サッカー場で拓殖大と練習試合をし3得点で勝利した浦和。その試合、興梠慎三と原口元気の名が得点者として記録された。
色々考えさせてくれる結果だが、スコルジャ体制の初陣として昨季4戦全勝した相手に再び勝てるだろうか。
《攻撃の特徴》
ポゼッションからの中央攻め
ビルトアップではGK一森も参加し、低い位置はもちろん、浦和の西川周作以上に高いポジショニングを取る傾向が見られる。味方がボールを奪われた際のピンチでは、ドグソになる危険な飛び出しはなく、安定さ重視の優れた判断力を持つゴールキーパーである。
ミドルサードからアタッキングサードでは、FW宇佐美を中心とした前線4枚で押し込むサッカー。王様のFW宇佐美の周りには最前線のFW坂本が良い動きをして攪乱させ、サイドアタッカーに入るMFファン・アラーノ、FWウェルトンをはじめ犬のように駆け巡るFW山下が仕掛けやすい状況を作っている。
また、王様気質のあるMF山田康太は先日の天皇杯でゴールを記録。FW宇佐美に対抗する良いチャンスメーカーとして負傷離脱後に機能している。
攻撃の仕方では、主に中央攻めが多い。
2ボランチやトップ下を置く4-2-3-1で流動的に動かしており、サイドアタッカーまで中に入ってくる。サイドは基本的にサイドバックに任せており、中央に厚みを出すサイクルが構築されている。
特徴的と言えるのが今季13勝のうち11勝が先制点を取っていること。
得点数は今季ここまで32点と、リーグで19番目だ。総得点42の浦和に比べ10点も少なく、1試合1得点という得点力の低さだが、先制点を挙げたゲームでは守備に重きを置き、安定した戦い方をする昨年の浦和に似ている。
《守備の特徴》
安定した2枚だがピンチのシーンは多い
GK一森は国内トップクラスのセービング技術を誇り、DF中谷は国内のセンターバックで最も成熟し完成された選手として言えるだろう。
この二枚看板が今季の好調さを支えていると言っていい。
しかし、後半のラスト15分間では失点の割合が高く、総失点22のうち約3割はこの時間帯で失点している。
先日の天皇杯では終盤広島の猛攻を受け、シュートを打たれる危険な場面が多くあったが、今後を見据えていくと、この失点機会を減らしていくことが課題になるはずだ。
弱点としては、サイドの局面でかわされる場面や、被クロス時のマークを外す場面が目立つ。失点数は少ないが、ピンチの場面を作らせる機会が多いので、浦和は通常のホームゲームのようにセカンドボールを大切にしながら、敵陣へ押し込むことが重要になってきそうだ。
☆キーマン
[浦和] 松尾佑介選手 背番号24(LW)
このところ好調を維持しているアタッカー。
前節の町田戦では不運な形で得点が取り消されたが、ドリブルからシュートを決め切れるところが彼の持つ最大の強み。
先発で使うべきほどの力を示しているが、スコルジャ監督からの信頼と得ているようで、この試合での立ち回りが今後を占いそうだ。

[大阪] 中谷進之介選手 背番号20(RCB)
ガンバの失点を抑え続け、大事なところで得点を取る攻守の要。
名古屋からチャレンジを求めて移籍してきたこの選手は、今日本で一番完成されたディフェンダーと言っていい。
先日は凡ミスから失点を許し、マークの甘さもこのところ見られるが、浦和の攻撃を耐えられるのか注目だ。
☆結びに
再任となったマチェイ・スコルジャ監督の初陣。
ガンバキラーのリンセンをはじめとする攻撃陣が浦和を彩れるか。
昨年は一人少ないながらも3-1で勝利。
2020年から負けていない相性の良いスタジアムで、今季敗北を喫したガンバから勝ち点3を掴み取れるか。
