みいちゃんと山田さん 第02話「べんきょうの時間」

本話は、みいちゃんなどのいわゆる「ケーキの切れない非行少年たち」、即ち、児童虐待などの劣悪な環境に置かれたがゆえに犯罪の加害者になってしまった軽度知的障害者または境界知能者の類の救済・支援の困難さを示している([1][2])。実際、彼女は小・中学校では、同級生だけでなく教師からにも嘲笑・罵倒されてきたわけだし。それに、彼女がそのまま生き残っても、ホームレスのおっさんや「カケ払え」と言われる人の同族にしかなれないわけだし。

ココロちゃんは要領がよくかつ真面目なんだ。それ故、彼女にとって、みいちゃんは非常に手に余る存在なんだ。それに、彼女は勘が鈍すぎた。彼女の勘が鋭ければ、「みんな みいちゃんのことバカにするし 先生も笑うし」というみいちゃんの発言から、「ああ、そういうことね」と察するだろう。

本職である医療・福祉従事者でさえも、「ケーキの切れない非行少年たち」の救済・支援は非常に困難なんだ。ましてや、ココロちゃんの様な素人風情には…。

それでも、ココロちゃんは医療・福祉系学部に所属している、医療・福祉分野に関心がある、または、この種の友人・知人がいれば、確率は非常に低いとはいえ、みいちゃんを福祉に繋げることができたかもしれないと私は考える…。



参考文献

[1] 株式会社 講談社.“【第2話】べんきょうの時間”.マガポケ ホームページ.裏社会・ヤンキー.みいちゃんと山田さん 亜月ねね.2024年09月08日.https://pocket.shonenmagazine.com/episode/2550912964519016255,(参照2024年09月08日).

[2] 宮口幸治 著.ケーキの切れない非行少年たち.4刷,株式会社 新潮社,2019年08月30日,192 p,(新潮新書).

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