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令和の因習村

ニュース眺めてたらビックリしたんですが。
青森県の放火殺人(と思われる)事件。
容疑者の90歳代男性の動機が、ムラの因習にまつわるものらしいという記事です。


実際はどうなのか、それはわかりませんが、率直に「そんなこと、まだあるんだ!?」とは思ってしまいましたね。横溝正史かよ!?
うちも田舎ではありますが、ムラ社会なんて絶滅したかと思ってたよ…。あるところにはあるんですね…。

古典ミステリではよく登場した因習村。ごく最近でも相棒のSPなんかではたまに登場しますね(監督さんがお好きなのだと思われ)。
私は民俗学にも興味があるのですが、研究者の方のお話ですと、こういうムラ社会が失われると同時に、貴重な資料(史料)やお話も失われ、取材するのが大変だとよく聞きます。時代の流れだ、仕方ない、と思っていたのですが…表に出ないだけで、実はまだ残っていたのか、と思うと(民俗学的には)アツい。

しかし、思い返してみれば、私の祖父なんかは普通に部落差別の話をしていました。今回の容疑者と年齢は近いと言えば近いのかな…?それでもひと回りくらいはありそうだけど。祖父の実家(祖父は婿養子です)は農家だったので、意外と近しいものだったのかもしれません。

ムラ社会が排斥的な性格を持つのは、よそ者が持ち込むかもしれない病原菌や感染症を警戒して、というところが大きいのかもしれません。昔は今ほど往来が盛んではありませんでしたからね。
情報も簡単にやり取りできなかった訳ですし、ムラごとに文化も異なるから、よそ者は外国人くらいの感覚だったのかも。

このムラごとの文化の違い、というのは、神様の違いと言い替えても良いかもしれない。日本は八百万の神がおわす国であり、ムラによってお祀りしている神様が違う(=土地神、氏神)のですね。神を祀る一族を中心にムラは発展してきた歴史がある。
おそらく、この事件の地域も、古くはそうであったのでしょう。ムラの血、というのは神を祀る一族の血統であることを指すのかも。

いやあ、この辺り、民俗学者の方に考察していただきたいものです。非常に興味深い。(不謹慎で誠に申し訳ない)

しかし、現代においてもこういうムラが存在するのであれば、田舎に移住するのも考えものですね…。
ここまででなくとも田舎は閉鎖的ですし。移住推進してるお役所はそんなこと絶対言わないだろうけど。
少なくとも、ご近所さんには個人情報ダダ漏れ、というのが我慢できるかどうか、くらいは考えた方が良いと思いますよ…。結婚離婚、健康状態、経済状況、すべて筒抜けですから…。

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