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周囲の顔色をうかがう「様子を見ながら進展させる能力」

20年以上金融機関で、債券運用を担当していたので、日本企業の縦社会のコミュニケーションは大事さは痛感している。このために、多くの時間を費やし、時には無駄な会議を延々とする理由になったりする。

自分の上司が常に「上司の顔色をうかがうタイプ」だと非常に苦労する。なぜなら、こちらもそれが強要されてしまうので。私の場合には、結構これで精神的に疲れてしまうことが多かった。

せっかく、チームで何度も議論を重ねて案を作っておきながら、途中で上司が変わる、その上の上司が気にいらない、他の部署からの横やりで内容が変更になる等、あげたらきりがない。

大企業ではこの「上司の顔色をうかがう」という曖昧で、なんとも説明のつかない、好き、嫌い等で、結論が変わることも多い。

錯覚資産という言葉を先日聞いたが、この「なんとなく、うまくやってくれそうな、根拠のない感覚、才能、能力」が組織でも大事で、能力というよりは、全体をくみ取って、みんなが気持ちよく内容を変更してもらったり、協力してもらったりする能力なのだ。

営業の成績、ファンドのパフォーマンス、という定量的な評価ではなくて、なんとなく彼、彼女なら上手く上司と調整図ってくれそう、他の部の調整をやってくれそう、という思惑で仕事を進めていく。

猫の目のように、風見鶏のように変化しても、何度もやり直しをしても、淡々と笑って、前に進める能力が大事ではないかと思う。

大企業で出世するには、自分がやりたいことを進めるという能力よりは、周囲との調整を図りながら、上司の好みに応じてまとめ上げる能力のほうが有益ではないかと思う。

全くの私見での内容だが、割とこの手の会社はまだ多いのではないだろうか。






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