リモートPMが他部署のメンバーと1on1を定期的にやってみて変わったこと
当社では自部門のチームメンバーと週次で1on1を実施しているのですが、個人的に昨年の10月頃からこっそりと(別に隠すつもりはない)、プロダクトチーム以外のメンバーと月次で1on1をやっています。
結構工数は使うのでチャレンジ的な要素はあったのですが、ちょうど半年程経つので、今回はその結果、やって良かったなと思う変化について。
スケジュール的なものや声掛けのタイミング的なものから全員にできているわけではないのですが、それでも結構な人数にはなります。
※お声がけできていない方、すみません。ご希望あればいつでも。
なぜ、他部門のメンバーと1on1をしたのか
まず、この活動を始めた理由は大きく3つ、
1.ユーザーと日々接触しているCSメンバーの声を拾いたかった
2.当社の他部門のメンバーはいわゆる「ユーザー」とニアイコールだから
3.OILとしてメンバー一人一人の声に耳を傾けたかった
でした。
プロダクトマネージャーとしてユーザーの理解というものは切っても切り離せないわけですが、直接ヒアリング出来る、観察出来る数というのは限られています。
だからこそ、ある意味でマスに近い形で聞けるであろうCSメンバーの声を拾ってみることにしました。定例ミーティングで全員集まってもらって〜というスタイルでも出来なくはないんですが、あくまで1on1にこだわったのは、
どんなにオープンなチームであったとしても少なからずみんなの前では言えないこと、言いにくいことはあるはずだ
と考えたためです。
また、当社が開発・提供しているbellFaceは営業に特化したWeb会議システムであるため、想定しているユーザーは「セールス、CS」といった顧客と新規契約・契約更新・追加契約といった商談を実施する方々なわけで、当社のメンバーはそれにまさに該当するわけです。
あとは、プロダクトマネージャーとは別で活動しているOIL(Organization Improvement Leader)として、プロダクトに限らず、メンバー一人一人の声に耳を傾けることは必要だと判断したためです。
実施にあたっての3ルール
1.位置付けは「公式のサボり時間」としてリラックス
2.無理にはしない、あくまでメンバー優先
3.名称は思いっきりふざける
原則ゆるゆるな時間として設定しました。ベンチャーでバリバリやってるとどうしても空気が張り詰めがちになってしまうので、少しでもリフレッシュして、私が色々声を吸い上げるだけでなく、メンバー自身も前に進める時間になってもらえたら嬉しいな、という想いからです。
1on1の名称へのこだわりについては以下を読んでもらえれば概ね理解できるかと思います。本気でふざけます。
やってみて大きく変わったこと
・メンバーの業務内容への理解が深まった
・メンバーと何となく仲良くなれた気がする
・ぽろっと大きな課題(プロダクト、組織共に)を拾うことができた
・変な名前の1on1の予定がgoogleカレンダーにたくさん入った
・名前が変過ぎて他の人から「何の予定?」と心配された
・ちょっとだけ「吉本は何やってんだ?」と不思議がられた
などなど色々とまあ変化はあったわけですが、一番大きく変わったなと思えたことは、
slack上でのメンバーから挙がってくる声の「数」が確実に増えた
です。
ざっくり「3倍弱」くらいにはなりました。
元々がまだまだ少なかったからこそやったという経緯もあるのでそれでもまだまだ増やしていきたいところではありますが、数が増えた、という一点だけでも正直「やって良かった」と心から言えます。
そして、声をもらう数が増えたら、今度は増えたからこその課題にもぶち当たることができるようになり、さらなる高みにもいけそうな予感がしまくっているのが現在です。
PMとして最も恐れていること
プロダクトを企画する、作っていく人間として最も恐れているのは、
考えたもの、作ったものに対して誰からも反応がないこと
です。
たくさんのユーザーが使っているはずなのに何の声も挙がってこないというのはある意味かなりヤバい状態だと考えています。まさに「好きの反対は無関心」状態。
ユーザーは課題があり、課題を解消するために解消ができるであろうプロダクトを利用し、解消に向けて取り組んでいます。つまりに自分ごととして真剣になっている「はず」なんです。
だからこそ、吸い上げることができる声は全て吸い上げ、そしてその声をたくさんの情報の中の1つとして取り入れ、プロダクトを最高の価値あるものへと進化させていく(事業としても、存在意義としても)ことがプロダクトマネージャーの責務です。
声が挙がらないなら拾いに行く、挙がりやすいようにする。
それだけだなと、改めて感じました。
最後に
なんだかんだでこの辺で約2000文字。
長文ながら最後までお読みいただきましてありがとうございました。
顧客からの反応、社内からの反応には良いものもあれば悪いものももちろんあります。でもそういった溢れんばかりの声に囲まれた中でどの声を最終的に拾えば良いのか、ということに頭をひねりにひねるのがプロダクトマネージャーの何よりも楽しい時間の1つでもあります。
<ユーザーのみなさん>
もっともっといろんなお声をください。プロダクトの改善、進化に活かしてまいります!
<当社のメンバー>
いつも助かってます!些細な声でもウェルカムなので聞かせてください。やれてないメンバーもいつでもどうぞ!
<プロダクトマネージャーのみなさん>
なかなかハードル高い領域の事業です。ご自身の力、試してみませんか?
1つでも該当する方はお気軽にご連絡ください!一緒に最高のプロダクトを作っていければ幸いです!
以下は過去に書いた自社・自己紹介のようなものです。ご参考までに。
bellFaceのプロダクト企画職について
セールス出身PdM吉本の想い
筆者のストレングスファインダー
巷で噂のOILとは?